ハッピークローバー
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第六十話 合宿を前にしてその十五
「いいことよ」
「そうなのね」
「だからね」
「他の時には」
「そして他の人にはね」
「言うことね」
「そうしてね、あんたもお礼言われたら嬉しいでしょ」
「ええ」
一華はにこりと笑って答えた。
「それだけでね」
「自分がそう思うなら」
それならというのだ。
「是非ね」
「他の人にもなのね」
「するべきよ」
「そういうことね」
「自分がしてもらって嬉しいなら」
「他の人にもなのね」
「してあげる」
「させてもらうね」
この場合はというのだ。
「そう考えてね」
「してあげるじゃないの」
「それって偉そうでしょ」
「本来する必要ないのにね」
「敢えてっていうね」
そうした感じでというのだ。
「やっていてね」
「不足も感じるわね」
「仕方ないなっていう感じでしょ」
「ええ」
一華はまさにと答えた。
「それって」
「そういうのじゃなくても」
「させてもらうね」
「是非ね、そうした心の持ち方でね」
「やっていくことね」
「上から目線でやっていっても」
例えそうしてもというのだ。
「これが案外ね」
「よくないのね」
「嫌われるからね」
「偉そうだって」
「そうよ、ふんぞり返っていたら」
そうしていると、というのだ。
「足下が見えないでしょ」
「危ないわね」
「それでこけて」
そうなってというのだ。
「危ないしね」
「それよりもなのね」
「普通の施政でいた方がね」
「いいわね」
「だからよ」
「させてもらうね」
「その心構えでよ」
まさにそれでというのだ。
「何でもしていくことよ」
「させてもらうね」
「そうよ、あとお礼を言われたら」
「感謝することね」
「そしていいことをされると」
それならというのだ。
「今度は自分が音」
「お礼を言うことね」
「そうよ」
そうすべきだというのだ。
「本当にね」
「そうあることね」
「人はね、お礼をちゃんと言って腰が低いと」
そうであるならというのだ。
「意地悪をしなくて人の悪口も言わないと」
「それでいいの」
「これで嫌われはしないわ」
「そうなのね」
「ふんぞり返って意地悪で悪いことしか言わなくて」
「お礼も言わない」
「こんな人はよ」
それこそとだ、一華に話した。
「嫌われるわよ」
「絶対にそうなるわね」
一華もそれはと頷いた。
「やっぱり」
「そうよ、誰からもね」
「嫌われて」
「相手にされなくなるわ」
「それは嫌ね」
「そうなりたくなかったら」
そう思うならというのだ。
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