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ハッピークローバー

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第四十五話 アルバイトに部活にその八

「世の為人の為になっていて」
「ぴしっとしていて恰好良い」
「そうした人達こそ見て」
「ルールを守ってね」
「そうした人こそよ」
「一番恰好いいわね」
「正直言ってね」
 留奈はむっとした顔で話した。
「学生運動の人達」
「昭和の?」
「そう、四十年代のね」
 こうかな恵に話した。
「棒持ってヘルメット持って暴れてた」
「革命とか言って」
「あの人達恰好悪いわよね」
「今はプロ市民とかやってるわね」
「それでデモばかりしてるけれど」
 二十一世紀なって結構経つ今もというのだ。
「基地の前にとか行って」
「そこにいてね」
「そうした人達ってね」
「何処が恰好良いのか」
「あんな恰好悪い人達っていないわ」
 留奈は言い切った。
「最悪のね」
「ファッションよね」
「そうよ、何が恰好良いのよ」
 そのファッションはというのだ。
「言ってることもやってることもね」
「恰好悪いっていうかね」
 かな恵は冷めた声で語った。
「最悪よね」
「もう何もかもがね」
「そうよね」
「革命だ法律やルールが何だって」
「そう言って暴れてね」
「それでよ」
 そんな有様でというのだ。
「何処がいいのかね」
「わからないわよね」
「というか暴力振るってもでしょ」
「革命の為にはね」
「いいって言って暴れてたのよね」
「テロもやったしね」
 赤軍派ない革マル派なり中核派なりがだ、尚彼等は傍目から何がどう違うのか非常にわかりにくい。
「それで何か総括とか言って」
「身内で殺し合ってよね」
「無茶苦茶じゃない」
 理虹もどうかという顔で言った。
「何処が恰好良いのか」
「わからないわよね」
「それが権力に逆らう人達ならね」
「なりたくないわよね」
「そんなに権力が嫌ならよ」
 理虹は軽蔑しきった目で述べた。
「選挙に行ってね」
「投票すればいいのよね」
「野党にでもよね」
「私もそう思うわ」
 かな恵も同じ考えだった。
「それだけでしょ」
「そうよね」
「別に今の日本独裁政治じゃないし」
「というか独裁政治なら選挙自体ないしね」
「革命だとか言ったら」
 その時点でというのだ。
「逮捕されるわよ」
「そうよね」
「そうした社会じゃないから」 
 今の日本はというのだ。
「選挙に行くだけよ」
「それで野党にでもね」
「投票すればいいのよ」
「本当にそれだけね」
「それで何で暴れてたのか」
 富美子も軽蔑しきった目であった、他の四人もそうした目になっている。 
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