イベリス
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第七十七話 夏休みの勉強その二
「漫画や小説読んでで」
「受験勉強だけしていた訳じゃないな」
「あれこれして」
そうしてというのだ。
「気分転換になったみたい、私も勉強ばかりだと」
「かえって駄目か」
「そうみたい」
「そうだな、中には勉強ばかりしていてもな」
「平気な人いるの」
「ずっと机に向かってだ」
そうしてというのだ。
「平気な人もな」
「所謂ガリ勉?」
「そうだ、そうしてだ」
そのうえでというのだ。
「どんどん成績が上がる人もいるな」
「お勉強も人それぞれね」
「人それぞれのやり方があるな」
父は真面目な顔で述べた。
「伸びるにはな」
「そうなのね」
「それで咲はな」
「色々気分転換をしながらやっていくといいのね」
「子供の頃から漫画や小説を読んでゲームをしても勉強はしていたな」
「ええ」
そうだとだ、咲は父に答えた。
「私はね」
「勉強は忘れないでそうしたことが気分転換になってな」
そうしてというのだ。
「勉強の成果も上がるな」
「そうなのね」
「だからこれからもな」
「色々やって気分転換をしながら」
「勉強をしていくといいな、それにな」
「それに?」
「お酒は飲んでもいい」
父はこれは許した。
「ただ程々にな」
「飲んだらお勉強しても頭に入らないしね」
「もう飲んだら勉強しないでな」
そうしてというのだ。
「そのままだ」
「寝ることね」
「ああ、勉強しても頭に入らないならな」
「意味ないわね」
「だからな」
その為にというのだ。
「飲んだらな」
「勉強しない」
「それでな」
「寝ることね」
「だから飲むのは最後にするんだ」
一日のというのだ。
「勉強も何もかも終わってな」
「それからなのね」
「するんだ、あとお酒はよくてもな」
父はこうも言った。
「煙草はな」
「吸ったことないしこれからもね」
「吸うつもりはないか」
「身体に悪いでしょ」
咲は一言で述べた。
「いいことないでしょ」
「全くな」
父もその通りだと答えた。
「百害あって一利なしだ」
「そうよね」
「あんな悪いものはない」
身体にというのだ。
「本当にな」
「だからね」
咲もそれ故にと答えた。
ページ上へ戻る