イベリス
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第七十七話 夏休みの勉強その一
第七十七話 夏休みの勉強
咲は夏休みの間も勉強を続けていた、大体二時間か三時間はしていたが家から帰った父はその咲に言った。
「勉強ははかどっているんだな」
「宿題かなり終わったわ」
咲は父に笑顔で答えた。
「それで一学期の復習と二学期の予習もね」
「やってるんだな」
「部活出てアルバイト行って」
そうしてとだ、咲はリビングで自分の席に座ってスマートフォンで今プレイしているゲームの攻略法を確認しながら話した。
「モコのお散歩行ってね」
「そうしているとか」
「何か勉強がはかどるわ」
そうなるというのだ。
「どうもね」
「身体を動かしているからじゃないか?」
父は咲にどうして勉強がはかどるかを話した。
「それか気分転換になってな」
「それでなの」
「モコの散歩行ったらいい気分転換になるだろ」
「それはね」
その通りだとだ、咲も答えた。
「お外に出て歩いてね」
「モコと一緒にいてだな」
「随分気分転換になるわ、アルバイトに行っても」
咲は自分からこちらの話をした。
「基本受付や雑用であまり身体動かさないけれど」
「気分転換になるな」
「そっちもね、部活もそうで」
「やっぱり気分転換になるな」
「頭が切り替わって」
そうしてというのだ。
「一旦すっきりしてね」
「勉強もはかどるか」
「どうも気分転換が出来たら」
それならというのだ。
「お勉強がね」
「はかどるか」
「そうみたい」
こう父に話した。
「電車の中で漫画や小説読んでお家でもね」
「読んでるな」
「それでゲームもしてで」
「休日でも色々しているか」
「そうしていっていて」
それでというのだ。
「忙しいけれど」
「勉強ははかどっているか」
「そうなってるわ、予習も復習も思った通り出来てるから」
咲はこのことは笑って話した。
「二学期成績よくなるかも」
「それはいいことだな」
「お勉強ばかりだと」
また自分から言った。
「かえってね」
「よくないか」
「そうみたいね、気分転換もしないと」
さもないと、というのだ。
「お勉強もよくないのね」
「身体動かした方が勉強はかどる人もいるしな」
父はここでそうした人のことを話した。
「世の中には」
「スポーツ一辺倒じゃないの」
「ああ、そうした人もいるんだ」
「身体を動かすとそれが気分転換になるのね」
「そうだ、頭もすっきりしてストレスもなくなってな」
それでというのだ。
「勉強がはかどる人もな」
「いるのね」
「それぞれね」
「咲は運動をしなくてもな」
それでもと言うのだった。
「色々やったらいい気分転換が出来ていいみたいだな」
「去年もモコのお散歩をして」
そうしてとだ、咲は中学三年の時のことも話した。
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