イベリス
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第七十七話 夏休みの勉強その三
「私も吸わないし」
「これからも吸わないな」
「それ以上に麻薬やシンナーはね」
咲はこの二つは顔を顰めさせて話した。
「絶対にしないわ」
「そうするんだ、何があってもな」
父も強い声で答えた。
「どっちも手を出したら駄目だ」
「廃人になるわよね」
「何もかもがボロボロになってな」
そのうえでというのだ。
「そうしてだ」
「廃人よね」
「まして麻薬はお金もかかるしな」
「お金かけて身体に毒入れる様なものね」
「そうだ、何か気持ちよくなるらしいが」
「それで廃人になって」
そうしてとだ、咲は顔を顰めさせたまま言った。
「心もボロボロになるのよね」
「そうだ、何でも覚醒剤中毒になったら喉がかなり渇くらしいな」
「身体のエネルギー無理に引き出してるから?」
「みたいだな、一週間寝なくていいなんてな」
そうした状態になることはというのだ。
「身体にどれだけ無理をさせているか」
「無理に引き出させてるのね」
「そして一瞬間寝ないなんてな」
このこと自体もというのだ。
「物凄く身体に悪いぞ」
「徹夜一日でもよね」
「脳細胞がかなり死んで身体にも負担がかかる」
一晩寝ないとだ。
「だから咲も言ってるな、昔の漫画家さん達はな」
「三日連続徹夜とかで」
「その時はよくてもな」
「無理が祟って」
「長生き出来ないんだ」
「本当にそれで若死にした人多いし」
咲はしんみりとした口調になって述べた。
「ああした人達って頭からアドレナリン出て」
「それが麻薬になるらしいな」
「脳内麻薬ね」
「それは身体に別に悪くないと思うがな」
覚醒剤等摂取するものと違ってだ。
「それでも三日徹夜とかな」
「無茶苦茶よね」
「それが一週間だ」
それだけの時間だというのだ。
「わかるな」
「無茶苦茶身体に負担かかっているわね」
「だから覚醒剤中毒の人は長生き出来ないんだ」
「覚醒剤自体が猛毒だし」
「それでそんな生活にもなるからな」
一週間寝ないでいる様なだ。
「余計に悪いんだ」
「本当にすべきじゃないわね」
「そうだ、だから咲がしないって言ったことはいいことだ」
「それでこれからもなのね」
「しないことだ」
このことを父として娘に話した。
「絶対にな」
「というかお金あるなら」
咲は眉を曇らせて語った。
「お酒飲んであと漫画とかライトノベルとか」
「ゲームだな」
「純文学も読んでるけれど」
「そういうのに使うな」
「麻薬に使うなんて馬鹿馬鹿しいわ」
咲は心から思って言った。
「何がいいのよ」
「そう思ってもだ」
咲がというのだ。
「そんな馬鹿なことに使う人もいるんだ」
「全く理解出来ないわね」
「気持ちいいとかでな」
「漫画読んでお酒飲んだらずっといいわよ」
そうしたことをする方がというのだ。
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