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ハッピークローバー

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第三十四話 梅雨が終わればその九

「また入る様にしてるの」
「成程ね」
「そうしていたら」
「肩凝りかなり治ったの」
「そう言ってるわ、肩凝りって辛いって言うからね」
「うん、何でもない様でね」
 かな恵もそれはと答えた。
「なるとね」
「辛いのよね」
「そうなの、もう苦しくなるわ」
「そんなになのね」
「これがね」
「というかかな恵が肩凝りになるって」
 留奈は口をへの字にさせて語った、両手は腰の横にある。
「胸のせいでしょ」
「えっ、そう言うの?」
「言うわよ、実際に大きいとね」
 かな恵のその胸をじと目で見つつ言う。
「重しだからね」
「凝るっていうの」
「そうでしょ」
「そんなに大きい?私の胸」
「背もこの五人の中で一番大きくてね」
 そうしてというのだ。
「胸もよ」
「大きいっていうの」
「だからね」
 それでというのだ。
「凝るでしょ」
「それもあるかしら」
「あるわよ、体質もあるっていうけれど」
 これも関係するというのだ。
「かな恵は何といってもね」
「胸のせいなの」
「そうよ、そう思うとね」
 留奈はさらに言った。
「羨ましいわよ」
「そう言われても」
 かな恵としてはだった、顔を曇らせて応えた。
「胸のことはね」
「自分ではっていうのよね」
「成長したから」
「それに遺伝とか?」
「お母さんも大きいしね」 
 かな恵は自分の母の話もした。
「それでね」
「かな恵っていうのね」
「だからね」
「そう言われてもなの」
「どうしようもないわよ」
「そう言われるそうだけれど」
 頭では納得しているがとだ、留奈はかな恵の胸をジト目で横から見つつ話した。
「やっぱりね」
「気になるの?」
「そうよ」
 こう言うのだった。
「持たざる者としてはね」
「そんな共産主義みたいなこと言われても」
 かな恵は困った顔になって返した。
「私も困るわ」
「そうなのね」
「そうよ。胸のことはね」
「ううん、それでもね」
「気になるの?留奈ちゃんは」
「ええ、富美子も結構あるけれどね」
 何気に富美子の胸も見て言った。
「かな恵が一番だから」
「あのね、あんたもそんなにない訳じゃないわよ」
 自分も言われたのでだ、富美子は留奈に言った。 
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