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ハッピークローバー

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第三十四話 梅雨が終わればその十

「別にね」
「小さくない?」
「どう見ても普通位にはね」
「あるの」
「あるわよ」
 実際にというのだ。
「だから安心しなさい」
「そうなのね」
「だから安心しなさいって」
「そうだといいけれど」
「あんたも理虹もね。一華だってね」
 富美子は今度は一華に話した。
「あるわよ」
「そうなの」
「そう、あんたもよ」
「あるかしら」
「あるわよ。どうせ胸囲だけで小さいとか思ってるでしょ」
 富美子は一華の体格も見つつ述べた。
「そうでしょ」
「そう言われたら」
「それ違うから。体格も関係するから」
「背とかも?」
「そうよ、あんた大体八十あるでしょ」
「八十二よ」
「それ多分私達の中で一番小さいけれど」
 それでもというのだ。
「あんた背もね」
「小さいからなの」
「背は一五五位でしょ」
「ええ、そうよ」
 一華はその通りだと答えた。
「背はね」
「それで八十だとね」
「あるの」
「結構ね」
「そうなの」
「だから安心しなさい、というかお姉ちゃんが言うには」
 ここでも姉の美奈代を話に出した。
「女の子は胸が小さくてももてるそうよ」
「男の人から」
「そう言われたわ」
 美奈代からというのだ。
「実際にね」
「そうなのね」
「それでね」
 富美子はさらに話した。
「胸が小さいアイドルも一杯いるでしょって言われたわ」
「ああ、確かにね」
 理虹が富美子の今の言葉に頷いた。
「言われるとね」
「そうでしょ」
「ええ、胸が小さくてもね」
「グラビアにも出てるでしょ」
「それで人気出てるわ」
「胸じゃなくてね」
 これの大小が問題でなくというのだ。
「スタイル全体がね」
「大事なの」
「そう言われたわ」
「そうなのね」
「だからね」 
「胸のことは気にしなくていいの」
「確かにかな恵の胸は大きいけれど」 
 このことは事実だがというのだ。
「けれどね」
「それでもなのね」
「それだけじゃないし皆決して小さくないし」
 富美子は理虹にも話した、そこには姉に言われたこととはいえ確信がありそのうえで話していっていた。
「背とかも関係あってね」
「全体的なスタイルがね」
「肝心なのね」
「そうよ、それで小さくてもね」
「いい場合があるのね」
「胸が大きなのが好きな人もいれば」
 そしてというのだ。 
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