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第三十四話 梅雨が終わればその八

「喉ごしでね」
「味わうのよね」
「それでお風呂も」
 かな恵はこちらの話もした。
「長く入らずに」
「熱いのにさっとなのよね」
 富美子が応えた。
「そうなのよね」
「そう、それもね」
「かな恵お風呂じっくり入るからね」
「そうじゃないと疲れ取れないし」
 かな恵は富美子に自分が風呂に長く入る理由も話した、これは彼女のこだわりそれに考えがあってのことだ。
「垢や匂いもね」
「取れないわね」
「垢は身体を洗ってね」
「それだけで落ちないわね」
「まだあるから」
「湯舟に浸かってよね」
「じっくりね、そうしたら身体から垢が浮き出て」
 そうなってというのだ。
「落ちるのよ」
「そうなるのよね」
「サウナだって汗が流れて」
 そうなってというのだ。
「そこで垢もよ」
「流れ落とされるわね」
「そう、汗にね」
「汗から身体の中の不純物も出て」
「そうもなるしね、それで匂いもね」
「湯舟によね」
「滲み出ていってね」
 そうなってというのだ。
「抜けるから」
「いいのよね」
「そんな熱いお湯にさっと入るだけは」
 それだけではというのだ。
「完全にはね」
「垢も匂いもね」
「落ちないし身体も温まらないから」
「ほぐれないわね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「お風呂はじっくり入る」
「それがいいのよね」
「途中で水風呂に入ったり冷たいシャワーも浴びて」
「一旦冷やして」
「また入ればね」
 そうしたことをすればというのだ。
「尚更ね」
「垢も匂いも落ちるわね」
「身体もほぐれるわ」
「腰や肩にもいいのよね」
 理虹は身体のことを話した。
「膝とかにも」
「そう、あっためて一旦冷やしてね」
「またあっためたら」
「いいのよ、そうしたところにもね」
「うちのお母さん肩凝りに悩んでるけれど」
 それでもというのだ。
「その肩凝りにもね」
「そうした入り方はいいと思うわ」
「肩がほぐれて」
「それで凝りも取れるから」
 肩のそれもというのだ。
「いいのよ」
「そうよね」
「それにしてもおばさん肩凝りなの」
「最近酷いって言ってるわ」
「そうなのね」
「だから最近お風呂長く入って」
 そうしてというのだ。
「肩凝りをね」
「治してるのね」
「毎日そうして入って」
「あたためて冷やして」
「熱いお風呂に入ってね」
 一旦そうしてというのだ。
「冷たいシャワーを浴びてるって言ってるわ」
「特に肩によね」
「そうしてね」
 それでというのだ。 
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