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夢幻水滸伝

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第二百五十話 三つ巴のはじまりその十二

「福建省と広東省は海岸線が広いですし」
「海南省への進出も考えるとです」
「制海権は必要です」
「そちらを握ると圧倒的に有利に立てます」
「そやからな」 
 それ故にというのだ。
「今はな」
「はい、制海権ですね」
「それを手に入れる為にもですね」
「ちょっと行って来るわ」
 こう言ってだった。
 施は六十万の軍勢の指揮を一時的にではあるが二人に任せてだった。
 白澤に乗って空から水軍の方に向かった、そして旗艦である洞庭の艦橋で白と会ってそうして話した。
「まずはな」
「はい、敵の水軍を破ってですね」
「制海権を握るで」
「そうしますね」
「そして今国境つまり省と省の境に配されてる敵軍の後ろにも回ってな」
「挟み撃ちにもしますね」
「それと共にな」
 施はさらに話した。
「制海権を握ってそこからや」
「上陸もしますね」
「そう出来る様にする、それだけでや」
 この条件を手に入れるだけでというのだ。
「自分等にとって大きい」
「戦略的に有利に立てますね」
「そやからな」 
 それ故にというのだ。
「ここはな」
「はい、海での戦に勝ちますね」
「そうするで」
「敵の水軍には星の人はいない様です」
 白はこのことを話した。
「どうやら」
「そうなんか」
「はい、数も装備も整っており」
 敵の水軍のこのことも話した。
「将兵の質もええみたいですが」
「星のモンがおらんか」
「来られるかも知れませんが」
「その時はまたやな」
「私達で戦いましょう」
「そうしよな、ほな今からな」
 施は白に海を見つつ話した、海は今はマリンブルーの美しさを見せるだけで波も静かだ。その海を見つつ言うのだった。
「戦や」
「わかりました」
「全軍南下して敵の水軍に向かう」
 施はさらに言った。
「そしてや」
「海戦ですね」
「それを挑むで」
 こう言ってだった。
 施は白と共に水軍を南下させて敵の水軍がいる場所に赴いた、するとそこには敵の水軍が横隊で布陣していた。 
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