魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者
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第71話 キリエの思い
「「「「「平行世界!?」」」」」
「ああ、それなら説明出来る点が色々あるんだ………」
俺の言ったことに驚くみんな。
クリスやティオも驚いてることに俺も少し驚いている………
「あっ、えっとな、取り敢えず見せたほうが早いか。ラグナル、ブラックサレナ」
『はい、セットアップします』
俺の体に黒い装甲が装着される。
「あっ、さっき私が戦った零治さんだ!」
「うわっ、なんだこれ!?」
「何かかっこいいよトーマ!」
「重そうです………」
感想はそれぞれみたいだけど、アインハルト、結構重くないんだぜこれ。
「俺はこの姿で傭兵をしてたんだ。それで結構管理局と揉めたこともあって、管理局では黒の亡霊ってあだ名までついてたくらい有名だったんだ」
「揉めたって………」
「そして傭兵を行なっていた時期は新暦65年の春から。そして今の時間帯は新暦66年」
「そうか!零治さんの世界の過去なら管理局の人は黒の亡霊って知ってるはずなんだ!!」
「そう、トーマ正解。来たばかりの時、クロノさんとたまたま会ったんだけど、俺の事を知らなかった……」
「それで確信したんですね……」
「それとヴィヴィオの話した事もあるんだけどな」
「私!?」
驚いた顔で俺を見るヴィヴィオ。
「さっきヴィヴィオが言った未来の話で確信に変わったんだ。アギトが俺以外の人をロードに持つ。……って事は俺が元々いないって事だってな」
「だけど亡くなったって可能性は無いのかよ?」
「可能性はゼロって訳じゃないと思うけど、これはハッキリと言える。俺はヴィヴィオ達の世界とは別の軸の世界から来たって」
何て言ったってそっちの世界について大雑把な事なら分かるからな。
「……まあいいや。それよりこれからどうするんだ?」
「一番は転移した原因を調べる事だけど、何の影響か分からないだろうし……」
「トーマ達も知らないんだ………う〜ん、どうしようか?」
「零治さん、何か知りませんか?」
アインハルトに言われ、俺も考える。
さっきもアギトに言ったけど、UーDは関係無いだろうし………
だけど、何か大事な事を忘れているような………
『マスター、マスター!!』
「ん?何だよラグナル、今考え事してるんだ。後にしてくれ」
『彼女に聞いてみたらどうです?あの時夜美様と一緒にいたキリエ・フローリアンって名乗った女性に』
「そういえば俺の事を“迷い人”って………そうか!」
俺は手をポンと叩きみんなを見る。
「キリエ・フローリアン!」
「えっ!?誰ですか?」
「俺の事を迷い人って言ったピンクの髪の女性。そいつならもしかしたら事情を知ってるかも……」
「なるほど………確かにありえそうですね」
アインハルトの言葉に皆が頷く。
「じゃあ先ずはその人を見つけるって事で良いのかな?」
「だな」
『マスター!!この反応、キリエ・フローリアンの反応が!!』
「言ってるそばから当たりか?」
『だけど他にも6人の反応があります』
「「「「「6人!?」」」」」
「西側20Km、捜索対象確認」
トーマのデバイス、銀十字が俺達に告げる。
「こっちも見つけました。行ってみましょう」
「ええ、その人の所へ」
「だけど、6人って追っ手かな?」
「なのはさん達かもしれないけど、八神司令だけは来ませんように、来ませんように……」
トーマが願うように呟く。リリィも似たような反応だ。
「トーマさんは八神司令に何か辛い思い出が……?」
「さ、さあ……私にはちょっと……」
「はやてのアホは何をやらかしたんだか………」
そう呟くとヴィヴィオとアインハルトが凄く驚いた顔して俺を見た。
………何か不味い事言ったか?
「それより他の追っ手はどうしよう………」
「適当にやり過ごして、切り抜けた方がいいだろ。関わる必要無いならそっちの方がいいからな」
「異常反応はここやね?」
「そうみたいよ」
はやてがキリエに向かって言う。
「お前はまだ戦闘可能な状態ではない……ここで待機していろ」
「危なくなったら、直ぐに戻ってきますから。何かあったら、通信入れて下さいね」
後ろにいたザフィーラとフェイトはキリエを気遣う。
「お気遣い、ありがと」
「位置はどのあたりに?」
「東側20Km。まだ動いてない」
ユーノに聞いたのはヴィータだ。
「じゃあ、行ってお話聞かせてもらおうか」
「うんっ!」
なのはの言葉にフェイトが頷く。
「ほんならみんな、出撃っ!」
はやての言葉にアースラチームとキリエ・フローエン含めた7人が零治達の所へ向かった。
俺達はバラバラに別れて追っ手を分断させる事にした。
出来れば誰にも会わずに進めれば楽だけど………
しかし、そんな俺の願いも虚しく、黒い羽を背中にした、ベレー帽の少女が先にいた。
「おっ、はやてか」
「あれ?私会った事あります?」
「あっ、そうか。前はブラックサレナとアーベントだったもんな。声で分からないか?」
「………ああ!!あの黒い装甲をつけたお兄ちゃん!」
「おお、分かったか!」
「探してたんよ!あの時は助けてくれてありがとな!」
「あ、ああ。あの時は咄嗟にな」
はやてが素直って結構違和感が………
「だけどごめんな、私達に付いてきてくれん?」
「う〜ん、俺はキリエ・フローリアンに用があるだけで、出来ればお前たちとは関わりたく無いからな……」
「それは未来から来たからなんか?」
「ああ、未来から………って!?」
「キリエさんから聞いたんや」
「あのクソピンク………」
だけどこれなら別に付いて行っても問題ないか?
「キリエ・フローリアンと会話出来るか?」
「出来るで」
「なら話をさせてくれないか?」
「あら?」
「見つけましたー!」
「私達と同じく、未来から来た方……」
「俺達が元の時間に帰る方法ー!!」
「教えてくださーいっ!」
「………はい?」
「何してるんだ、お前ら?」
「あっ、他の迷子の子や」
「零治さん!?何で八神司令と一緒に!?」
はやてに連れられ、キリエの所へ来てみると、4人が息切れしながらキリエに迫っていた。
「はやてに案内してもらったからな」
「ええっー!?私達は一生懸命逃げてこっちまで来たのに!?」
「ヴィータ師匠とか結構大変だったのに……」
「零治さんずるいです……」
いや、知らねえよ……
「あっ、やっぱり君逹は私の事司令って呼ぶんやね」
「あっ、す、すみません!!」
「い、いつもお、お世話になってます!!」
「はやて、お前一体何したんだ?こいつらの怯え方は尋常じゃないぞ……」
「な、何もしてへんよ!!」
うーうー唸りながら俺に文句を言うはやて。
だけどトーマとリリィの様子を見ればな………
「はやては大きくなると悪い子になるって事だな」
「私良い子やもん!!大きくなっても良い子やもん!!」
「わ、分かった、はやては良い子だな」
「全く………」
涙目になってきたので頭を撫でてなだめてあげた。
取り敢えず機嫌が直ったのでよしとしよう。
「八神司令可愛いね」
「リリィ、帰って八神司令に同じ事言ったら何かおごってあげるよ」
「………無理」
お前らもどんだけ怖いんだよ………
「もういいかしら?って………ああ、ロボット君以外のあなた達も未来から引っ張られて来ちゃったのね」
「私達、早く帰らなければいけないんです」
「どうしたら帰れますか?」
「向こうで待っている人がいるんで……早く帰りたいんですよ」
「だから知っている事を教えてくれ」
俺を含めて5人に迫られ、ばつの悪そうな顔をするキリエ。
そして………
「そう………迷惑をかけちゃったのね、ごめんなさい」
素直に謝ったのだった。
「………偽物?」
「違うわよ……」
「零治さん、からかわないで下さい!」
いや、別にからかった訳じゃないんですヴィヴィオさん。
「時間移動については、分からない事が多いの………何とかしてあげたいけど、私1人じゃどうしようもないかもしれない。一緒に来てる姉がいるから彼女にも聞いてみる」
「あっ、はい………」
(何だか、我々が悪い事をしてしまったような………)
(うん…私も思ってた)
アインハルトとリリィが顔を見合わせ、ばつの悪そうな顔をする。
ヴィヴィオとトーマも同じような顔をしていた。
別にお前たちは悪い事してないんだけどな。
「あのー、私も話に混ぜてくれへんやろうか?」
「ああ、はやて」
すっかり蚊帳の外だったはやても寂しかったらしく、話に加わってきた。
「待って、もうすぐ済むから」
「うん……」
可哀想に………
また仲間外れにされてる。
「ごめんなさいね……こっちでやる事を片付けたら、あなた達が戻れるように努力する……だから安全な場所で、少し待ってて」
「あっ、はい……」
「八神ちゃんはこの4人を保護……」
「待て」
俺はキリエの言葉をさえぎり、気になってる事を聞いた。
「UーDはどうなった?」
「今、どこにいるのか分からへん。レヴィちゃん達にも協力してもらって対抗策を考えてる所や」
答えたのははやてだが、どこにいるのか分からないみたいだ。
………って、ちょっと待て!?
「アイツら生きてるのか!?」
俺ははやてに近づき肩を激しく揺すりながら聞く。
「い、生きてるで。まだレヴィちゃんだけやけど……正確にはプログラムを復元したらしいんたけど……」
「そうか、良かった……」
『ああ、本当に良かった……』
『本当にあの時は焦りましたからね……』
はやてから手を離し、ホッと一息吐いた。
本当によかった………
「もういいかしら?八神ちゃん、この子達を保護してあげて」
「了解や」
「この子達の素性とかは、あんまり聞かないであげてね。会話も控えた方がいいと思う」
「ん……分かった」
「すみません」
「お世話になります」
そして俺達を連れてはやてがいこうとすると、付いてこないキリエにはやてが声をかけた。
「キリエさん?」
「あっ、八神ちゃん?ちょっと調べたい事があるから先に戻ってて」
「えっ、でも………」
「大丈夫、ちゃんと帰るから」
「……分かりました、ほな先に行きます」
「………」
『マスター?』
「ん?ああ、行こう」
俺達はキリエを置いて、先に行くことにした………
アースラに着き、皆に軽く自己紹介と状況を聞いて、未来組でまとまってゆったりしてると、思いつめた顔をしていたキリエを見かけた。
「アイツ………」
「零治さん?」
「俺、ちょっとトイレ行ってくる」
何か嫌な予感がした俺はキリエを追う為に立ち上がった………
キリエを追うと、キリエは海鳴市に戻り、どこかへ行こうとしていた。
「あら?有栖君……でしたっけ?」
「ああ、出来れば零治って呼んで欲しい。後、君もいらない」
「注文が多いわね……何かご用?デートのお誘いなら喜んでお相手したいところだけど……」
「悪いが、俺の好みはもう少し素直な子なんでな。用は何かお前の様子が変だった来てみたんだ。お前何か無茶をしようとしてるんじゃないか?」
「無茶って?」
「具体的には分からん。だけど少し気になったからな」
「お優しいこと……性格かしら?」
「かもな………一体何をするつもりだ?」
「あなたは聞いた?アミタって私の姉と水色ちゃんが観測した事……砕け得ぬ闇、システムUーDが再起動するって」
アミタって子は確かベットで寝ていた赤い髪の女の子だよな?
水色はライの事だな。
「再起動?」
「再起動したら、本当に手の負えない怪物になっちゃって……世界の2つ3つ、壊しちゃうかもしれないって」
マジかよ………
それって闇の書事件の最後の暴走生物以上じゃないか?
「だから私が行くの。私はどうあっても、エグザミアが欲しいしね」
エグザミア?
こいつも何か事情があるみたいだが……
「1人で行って何になる?」
「自慢じゃ無いけど、機械は年下の方が性能は上なのよね。お姉ちゃんは妹には勝てない」
それは分かる気がするけど………って!?
「お前機械なのか!?」
「それも知らないで来たのね………あなたは本当におせっかい?」
「うるさい、別にいいだろ?」
「と・に・か・く!私の奥の手、オーバーブラストを使えばヤミちゃんなんてイチコロなのよ」
どのくらい威力があるのか分からないが、それでも無理だと思う。
実際に戦った俺は分かる。
っていうかコイツは………
「エグザミアが欲しいとか偽悪っぽい事言ってるけどバレバレだぞ。もっと演技の練習をしないと女優は無理だな………今のお前は姉の事や俺達の事で悲壮感と責任感で押し潰されそうになってるんだよな?」
アミタって子は妹をかばってケガをしたとシャマル先生から聞いている。
さっきの様子も姉が影響だったのだろう。
「あなたは女の子の気持ちが分かってないわね。例え心が読めても口に出しちゃダメなのよ。『そんなの全然違うわよ!』って意固地になるだけなんだから………」
何だよ、やっぱりそうか。
全く、自分のしでかしたこととはいえ何でも自分一人で解決しようなんて思うなよな…………って少し前の俺じゃねえか。
全く………
「そんなの知るかよ……」
「で、どうする?邪魔をするなら、どいてもらうだけだけど………」
「皆が協力して事態に当たってるんだ。1人が勝手な行動をしたらみんなが迷惑するんだぜ?」
「みんなで協力しても、みんなが死んじゃったら意味ないわ。だから………そこをどいてッ!!」
キリエが右手に剣、左手に銃を持ち、戦いを挑んできた。
「ラグナルセットアップ、それと結界を頼む」
『了解です』
俺はブラックサレナに換装。
ビームソードを展開して戦闘準備完了。
「悪いが全力で止めるぞ」
「私だって倒してそこを通ります。」
俺とキリエは剣を向け、ぶつかり合った。
「くっ!?何てパワー!」
「女の子だと思って甘く見てると痛い目みるわよ!」
キリエのパワーを侮っていた。
キリエは最初こそ片手剣と銃だったが、俺とぶつかる寸前、大剣となっていた。
しかもこんなにも力強いとは思ってなかった。
「だが、押し負けるほどでもない!」
今度は俺がパワーで押しかえす。
「ッ!?やっぱり分が悪い!?」
「ラグナル、レールガン!」
『展開します!』
「ウソッ!?」
剣と剣でぶつかり合いながらも、俺の腰にあるレールガンを展開、キリエ目掛けてぶっぱなした。
「させない!!」
咄嗟に左手の銃で魔力弾を撃ち、俺から離れやがった。
だが……
「それくらいじゃブラックサレナの装甲は貫けない!」
くらったが、俺は直ぐにレールガンを発射。
キリエは避けられない事を理解したのか、即座にシールドを展開。
レールガンを耐えやがった。
「硬すぎよ!!本当はあなたがロボットじゃないの!?」
「残念ながら人間だよ。ほら次行くぞ!」
両手をビームソードからハンドガンに変換。
レールガンと一緒に魔力弾をばら撒く。
「何!?こんなの戦車じゃないんだから………」
シールドを展開しながら器用に躱すキリエ。
だがいつまでもつかな?
「まだまだいくぞ!」
「くっ、これならどう?ファイネストカノン!」
両手の武器を銃にし、同時に合わせて巨大な魔力弾を放つ。
「ディストーションフィールド!」
だがその攻撃もディストーションフィールドを貫くとこは出来ず、フィールドの前に消え去った。
「これでもダメ!?」
「甘いな……グラビティブラスト!」
『シュート!!』
腹部から巨大な砲撃魔法を放った。
「うそっ!?」
俺に直ぐ反撃されるとは思ってなかったのか、シールドを張って俺の攻撃を耐えようとするキリエ。
だが、シールドを軽く貫いて、キリエに向かう。
「キャアアアアアアアア!!」
吹っ飛びながらも体勢を立て直すキリエ。
まだ目は死んでいない。
「ロングレンジではダメ………だったらこれだ!」
するとキリエはいつの間にか俺の目の前に現れ、
「ディストーションフィールド展開!」
「させない!」
展開するよりも早く、武器を大剣にして俺を斬り上げ、
「スラッシュレイヴインパクト!!」
双剣で何度も斬り抜け、
「これで……終わり!!」
双銃で作りだした強大な魔力弾を俺にぶつけた。
「はぁ、はぁ……これなら………」
吹っ飛ばされる俺。
そんな姿を見てキリエは安堵した。
「早く行かないと………」
「行かせるかよ………」
「!?」
俺の姿は右腕から右側の装甲殆どが破壊され、ボロボロだ。
「だが、一発くらいは撃てる……」
『グラビティブラスト、フルチャージ完了!マスター!!』
「発射ー!!」
普通のグラビティブラストとは大違いの巨大な砲撃魔法。
砲撃魔法はキリエを完全に飲み込んだ。
『駄目です!!ブラックサレナ解除します!!』
ラグナルの言葉の後、ブラックサレナが解けた。
流石に最後の攻撃のダメージがでかかったらしい。
それでもフルチャージしたグラビティブラストを撃てただけでもマシか………
相手を見てみると、キリエは真っ直ぐ落ちていく。人形の様に動かない。
これは不味い!!
「ラグナル、アーベント!!」
『ハイ!!』
即座にアーベントを展開。
下に落ちる前に何とか捕まえる事が出来た。
「無茶しやがって……」
「………これだとお姫様みたいね」
キリエが弱々しく話かける。
俺はキリエをお姫様抱っこしていた。
……だってこれが一番持ちやすかったんだもん。
「何だ、まだ喋れるのか?」
「体中痛いわよ………女の子には優しくって教えられなかった?」
「俺はSなんでな」
「最低………」
苦笑いしながらキリエは言う。
「ねえ……?」
「何だ?」
「本当はね、エグザミアを持って行ってもエルトリアを救えるかどうか分からないの……」
どうやらエルトリアって所を救うためにエグザミアを必要としているみたいだ。
だとしたらやっぱりコイツは優しい奴だな。
「でもね、それで救われる保証なんて無いの…………でも、それでもたった1つの可能性だったの。無駄足になっても、徒労になっても……誰に叱られてもいいから、その可能性に賭けてみようって思ってた」
コイツはここまで覚悟を持って………
「『もしかしたら世界を救えるかもしれない』なんてかけの代償に……何の関係もない世界や人が傷ついたりしたら、凄く困るの、絶対に嫌なの……」
「キリエ……」
「私達『ギアーズ』は元々人の為、命のために生み出された機械だから……壊れたらただ捨てればいい……機械は生まれた目的の為に、壊れるまで働いてこそだもの……」
「キリエ」
「何よ……って痛っ!?」
俺はキリエのデコに頭突きをかました。
「何するのよ!?」
「お前がアホな事言うからだ!お前の事を大切に思ってる人がいるだろ?お前がいなくなったら悲しむ奴だっている。例えただの機械だとしてもずっと一緒にいたいに決まってるだろうが!!そんな人たちを裏切るな!」
「それは……」
「そうですよ、キリエ!」
声の方を向くと、そこには赤い髪でカチューシャをした女性、キリエの姉のアミタがいた。
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