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東方絆日録 ~ Bonds of Permanent.

作者:福岡市民
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招かれし者(潤羽るしあ)
  ひとりぼっちのネクロマンサー

 
前書き
本章は敏久、早苗が幻想入りした3ヶ月後の話しになります。 

 
ーーー見知らぬ場所で少女はふと目を覚ました。


?「ここは…どこなのですか?」


辺りを見渡すが真っ暗でシンと静まり返っており、誰もいない。


?「もしかして、るしあは今ひとりぼっちなのですか?」


少女ーーー「潤羽(うるは)るしあ」はぽつりと呟いたがその声は虚しく闇に吸い込まれていった。


るしあ「ひとりぼっちは寂しくて嫌なのです。ふぁんでっどさんたちはどこに行ったのですか?……もしいるのなら、るしあのところへ来てほしいのです」


すると、どこからかるしあの周囲に霊魂のようなものがいくつも集まってきた。
るしあはネクロマンサー(死霊使い)の少女だ。いま集まってきた霊魂は彼女のファンのアンデッド(死霊)。霊魂を総称して「ふぁんでっど」という。


るしあ「良かった、ふぁんでっどさんたちも一緒だったのですね。ここがどこか知っていますか?」


ふぁんでっどにそう訊ねたが、その誰もが「知らない」というジェスチャーをした。


るしあ「そうですか…」


はあ、とるしあはため息をついた。


るしあ「るしあは今、混乱しているのです。ここがどこなのかも分からないしなぜこんなところで倒れていたのかも分からない…。今後のことを考えると気が遠くなります」


落ち込むるしあを囲むようにふぁんでっど達が集まった。どうやら慰めているらしい。


るしあ「慰めてくれているのですね…」


一人のふぁんでっどが『俺らはいつだってるーちゃんの味方だよ』と呟いた。


るしあ「るしあだっていつでもふぁんでっどさんたちの味方なのです。困ったときは何でも相談してください」


さて、とるしあは顔を上げた。


るしあ「薄暗くてよく分かりませんが階段らしきものが見えますね。ひとまずあの階段を上ってみましょう」



ーー
ーーー


るしあ「この階段マジ長い…」ハアハア


階段を上り始めて30分あまり。延々と続く階段の上でるしあは完全に息が切れ座りこんでいた。


るしあ「てかさあ、いくらなんでも長すぎるんじゃないの!?天国への階段かよ!」


キレて怒鳴り散らするしあをふぁんでっどたちが『がんばるしあ!(=頑張れるしあ!)』とるしあを励ました。


るしあ「よし、こうなったら意地でも上ったらあ!!!いくぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」




るしあは再び起きあがると全力で階段を駆け上っていった。 
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