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八条学園騒動記

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第六百五十一話 サウナの話その一

       サウナの話
 後片付けも終わり学校は何時でも授業を出来る状況になっていた、もう文化祭は過去のものになろうとしていた。
 カトリはその学校を見てから言った。
「さて、明日はお休みでね」
「今夜は打ち上げだよ」
「全部終わったお祝いのね」
「ええ、その打ち上げだけれどね」
 ジョンとジョルジュに笑顔で話した。
「フィンランド、カレリアの伝統に従ってね」
「連合のフィンランドって実はカレリアなんだよね」
 ジョンが笑って言ってきた。
「ポーランドも実は旧ロシア領だね」
「元々ポーランドの一部だったけれどね」
「ロシアが大戦後組み入れていたね」
「その二つの地域を独立させてね」
 宇宙進出の頃のことである。
「それで両国の国民の一部を抱き込んだ」
「そうした国だったね」
「だから私も実はね」 
 カトリは自分のことを笑って話した。
「カレリア人なのよ」
「元々はだね」
「ええ、ご先祖様はね」
「フィンランド人かっていうと」
「そっちなのよ」
 ルーツはカレリアにあるというのだ。
「これがね」
「そうなんだね」
「まあ途中色々な血が入ってるけれど」
「そこは連合だからね」
 ジョルジュが応えた。
「もうあちこちのルーツの人がね」
「混血してるわね」
「それは連合だからね」
 この国故にというのだ。
「それでだよ」
「そのことはね」
「もうね」
 それはというのだ。
「誰だってそうだよ」
「私にしてもね、ただ間違いなくルールの一つはね」
「カレリアだね」
「あそこにあるわ」
 まさにというのだ。
「本当にね」
「そうなんだね」
「それでもフィンランドとカレシアは元々同じ国だしね」
「フィンランドと言っていいね」
「そしてそのフィンランドではお祝いの時は」
「変わったお祭り多いね」 
 ジョルジュは笑って言った。 
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