東方絆日録 ~ Bonds of Permanent.
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融合編
与えられし名
前書き
融合編はこれで最後です。
明くる日。
朝食時に(西)は昨日の顛末を翔から聞き、慌てて神奈子に謝罪した。
(西)「私、神奈子さんに“ガンキャノンもどき”って言ったそうで…。本当にすみませんでした!」
神奈子はそれを笑って許した。
神奈子「いいのよ、別に。お酒に慣れていなかったんでしょう?」
(西)「はい、以後気をつけます…」
霊夢「早苗もすごかったけど敏久もすごかったわね。私と紫にどじょう掬いを強要して…いったい何がしたかったのかしら?」
これを聞いた敏久も2人に謝罪した。
敏久「それは申し訳ない。これからは悪酔いしない程度に飲むよ」
紫「ええ、そうしなさい」
皆が思い思いに話しをしていたとき、紫がある提案をした。
紫「ねえねえ。敏久と早苗が幻想郷の民となった印として、彼らに二つ名を与えたいのだけれど…」
二つ名とは自身のキャッチコピーのことで霊夢なら「楽園の素敵な巫女」、魔理沙なら「普通の魔法使い」といった具合に幻想郷の住民のほとんどが二つ名を有している。
つまり、二つ名を与えるということは「正式に幻想郷の民として受け入れる」ことを意味していた。
敏久「俺はすでに考えてあるぜ。“普遍的な外界人”だ」
翔「なんだそりゃ、安直な二つ名だなあ」
紫「準備がいいのね…。けど、本当にそれで良いのかしら?」
敏久「それでええよ」
紫「そう?それでは、松上敏久の二つ名は“普遍的な外界人”に決定しました。皆様、拍手をお願いいたします」
パチパチパチパチ…。
敏久「ありがとうございます」
敏久は頭を下げた。
続いて紫は(西)のほうに向き直る。
紫「さて、次は早苗ね。何か希望はあるかしら?」
(西)「いつもどげんして決めよんしゃあとですか?」
アリス「例外もあるけど、二つ名は種族や能力、第一印象で決まる場合が大半ね。早苗は周りの人からどんな印象を持たれることが多いかしら?」
(西)「外界におったときに“早苗はいつも太陽みたいに明るいし、一緒にいると楽しくなるね!”って言われたことはあります」
守矢の3人もそれに同調する。
(東)「私も確かにそう思います」
神奈子「早苗さんはいつも笑顔だもんね」
諏訪子「うんうん。にっしーは確かに私たちの心のオアシスだよね」
霊夢「閃いた!“幻想郷の太陽”ってのはどう?」
(東)「素敵な二つ名ですね!」
魔理沙「良い二つ名だな!」
ルーミア「太陽なのかー」
(西)「よか二つ名ですね!紫さん、それでお願いします」
紫「それでは、西村早苗の二つ名は“幻想郷の太陽”に決定しました。皆様、拍手をお願いいたします」
パチパチパチパチ…。
(西)「ありがとうございます!」
(西)は深く頭を下げた。
紫「ーーーというわけで敏久、早苗。あなたたちは今、正式に幻想郷の民として迎え入れられました。改めてよろしくお願いしますわね」
敏久&(西)「「はい、よろしくお願いします!」」
ーーー2人の新たな物語が始まった瞬間だった。
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