僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結
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15-⑺
僕は、中林部長の紹介で協力会社に来ていた。自分なりの試作品を持って、相談に来たのだ。会議室で向こうは工場長と言う人と、技術課の課長さんが応対してくれていた。
「製品の3品。イメージとしてお持ちしたのですが、まだまだ商品としては、未完成なので、何とかお力添え願えないかと思いまして・・」
「えぇ 中林部長からも伺っていますし、私どもで参考になるようでしたら・・喜んで」と、霧降工場長が言ってくれて、早速、事務員に女の子に温めて、持って来るように電話で指示をしていた。
持参したのは、カレーライス、オムレツ丼と豚の照焼丼の3品だ。待っている間に、僕は
「ターゲットは独身の方は勿論なんですが、キャンプ用品売り場の片隅とかキッチンカーのメニューの1品に加えてもらえないかと、甘いこと考えています」
「そうか キャンプ関係も面白いかもな 一人キャンプも増えてきているからね 唯、あの人たちは、自分で作るのも楽しみの一つと思っているからなぁー どうだろう 最近、過疎地を回るコンビニカーが増えてきている。そんなとこには、良いかもな」と、工場長さんは乗り気になってくれていた。
そして、僕の持ってきたものを、みんなで、試食したあと
「カレーの味はさすがですね。唯、対象を何処に絞るかです。ご年配とかお子様向けには、少し、スパイシーすぎるかなー。オムレツは、まだまだ改良する必要あります」と、技術課長の向井さんの感想だった。
「そうだなぁー カレーライスは、ターゲットさえ絞れば、すんなりいくだろう。照焼も良いんじゃぁ無いか。オムレツは三倉さんは、餡かけにしたいんだろう、色々と試作必要だな」と、工場長も付け加えた。
「カレーのターゲットは、中林と相談します。照焼も、もう少し香ばしさを残したいんです」
「とりあえず、わかりました。社内でも、どういう風に進めたら、良いのか検討します。後日、連絡しますから、中林部長も含めて、方向性を決めましょう」と、霧降工場長が言ってくれた。
社内に帰って、中林部長と打ち合わせをすると、豚照焼丼と焼き鳥丼を先に進めてくれないかと、打診があった。販路がそっちの方が開けそうだと言って来た。まだ、わからないが、何かルートの心当たりがあるみたいだった。焼き鳥丼なんて、つもりしてなかったのに・・。
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