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八条学園騒動記

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第六百三十三話 幸い来なかったその三

「もうそれでな」
「お仕事出来るからね」
「農業だってそうだしな」
「林業も漁業もね」
「畜産だってな」
「何でもね」
 まずは一次産業から話した。
「それで工業だって出来るし」
「商業もそうでな」
「インフラとかもね」
「壊されないからな」
「もう平和なのが」
 それがというのだ。
「何といってもだよ」
「基本だよな」
「逆に平和じゃないと」
 さもないと、というのだ。
「何も出来ないよ」
「そうだよな」
「落ち着いてね」
「しかも何もかもが壊されるからな」 
 戦争になると、とだ。マチアは言った。戦争とは即ち破壊であるというのである。この考えは連合に非常に強くある。
「だからな」
「それでね」
「どうしてもな」
「連合については」
「戦争は嫌いだ」
「まず平和であったこそだよ」
「戦争で死ぬことは」
 戦死でも軍の攻撃に巻き込まれてもというのだ。
「一番避けたい死に方だな」
「そうだよね」
「ああ、だからな」 
 それでというのだ。
「本当にな」
「戦争はね」
「相当おかしな奴でもないと」 
 好戦的なカルト教団かそうした考えの者達でもないと、というのだ。
「それこそな」
「言わないからね」
「戦争しろなんてな」
「何でかカルト教団とか極端な思想の人って戦争好きだけれどね」
「口ではいいこと言ってた」
 愛だの平等だのだ、こうした輩共はえてして表ではこう言う。
「よく聞くとな」
「その実はね」
「やたら好戦的でな」
 それでというのだ。
「敵は倒せとか殺せとか」
「十字軍みたいなね」
「こと言うからな」
「ああした連中が力持ったら」
 どうなるかとだ、マルコは言った。
「実際にね」
「戦争やるな」
「しかも国益を求めてじゃなくて」
「敵を殺し尽す感じだな」
「そうしたね」
 まさにというのだ。
「本当にやばい意味でのね」
「戦争やるな」
「もう自分達と考えが違うとか言って」
「戦争やるとな」
「もうね」
 それこそというのだ。
「無制限のね」
「殺し合いになるな」
「それこそ敵は一般市民でもで」
「誰彼なしに殺してな」
 そしてというのだ。
「挙句はな」
「殺し尽す」
「そうした戦いになるからな」
「戦争の中でもね」
 特にというのだ。 
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