イベリス
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第二十一話 勉学もその六
「頭がいいか」
「人間としてね」
「それかどうかは別で」
「それでどうか」
「頭がいいか」
「それはまた別のことね」
咲は考える顔で言った。
「学校の成績とは」
「それね」
「学校の成績とは別で」
「人間としてどうか」
「そのことも考えていかないとね」
「そうよね。人間として頭がいい人にならないとね」
学校の成績だけでなくとだ、咲は思った。
「今お話に出て来た人達みたいになったら」102
「もうね」
「どうしようもないわよね」
「幾ら勉強出来てもあれじゃあ」
「もう最悪よね」
「特に白い服の人なんてね」
咲は最初に話に出したこの人のことを特に思った。
「ああはなるまいってね」
「思うわよね」
「もう見る度に」
「そう思うわよね」
「そうよね」
「頭がどうもでそれ以上にね」
遥かにというのだ。
「性格がね」
「酷過ぎるわよね」
「すぐに噛み付いて」
「やたら目立ちたがりで」
「他人には凄く厳しいけれど自分には滅茶苦茶甘い」
「そんな人だから」
「ああなったら」
それこそというのだ。
「人間としてね」
「どうかで」
「本当になりたくないわね」
「人相だってね」
「あそこまでなったら」
「人間性って人相に出るっていうけれど」
それでもというのだ。
「あの人そのままよね」
「特に目つきね」
「そこに出てるわね」
「もう他の人の粗捜ししてやる」
「攻撃してやるってしか考えてない」
「それで自分のことは見ない。というか」
ふとだ、咲は気付いて言った。
「他の人にあれこれ言う人って自分のことは見てないわね」
「そうそう、お説教好きな人ってね」
「実は大した人いなくてね」
「ああして他の人やたら攻撃する人も」
「文句ばかり言う人も」
「大したことないのよね」
こう友人達に言った。
「何でかしらね」
「他の人ばかり見て自分ばかり見てないから?」
「だからかしらね」
「それも他の人の悪いところを探そうとばかりしていて」
「悪いことばかり言って」
「いいものを見たり言ってないから」
「それでかしらね」
考える顔で述べた。
「ああした人達ってね」
「頭もあれで」
「人間性はもっとあれ」
「そうした人になるのかしらね」
「どうしても」
クラスでそんなことを話した、咲は数学のことも話したがこのことも話して考える顔になった。そうしてだった。
数学は休み時間に先生にわからないところを聞いて効果的な勉強の仕方を聞いた、そうしてからだった。
先生、授業で数学を教えている先生にそうした女性議員のことを話してからそのうえで先生にそのことも問うた。
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