まぶらほ 最強にして最高のメイドの主人
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第五話 誓約
朝食は、はじめて老人と対面した、あの部屋で食べることになった。テーブルには食事の準備が整っていた。
和樹の席にはリーラとエーファがついてくれた。
昨日みたいに、壁際にメイドがびっしり揃ったりはしていなかった。それでも他に十人ほどいた。
食事は滞りなく進み、お茶となった。
老人「リラックスできたかね」
和樹「まぁ・・・ぼちぼち・・・・それより昨日言っていた敵とは何者なんですか?」
老人は話し出した。敵はMMMの宿敵であること。名前はマーキュリーブリケード(水銀旅団)。パジャマをこよなく愛す、この世界では有名なテロ組織らしく、以前から争ってきたらしい。この島に移ってからは戦闘も減っていたらしいが、彼らが最近この島に上陸したらしい。この後、老人はコスチューム愛好家が作った組織の戦いの歴史について話し出した。水銀旅団はそのなかでもかなり過激な組織らしい。なんでも、メイドを憎んでおり、メイドを捕まえては、彼女らの耳に水銀を入れるらしい。老人は、水銀旅団を倒さないかぎり、メイドに明日はないといった。
それで、ここ数日戦っているらしい。
老人の話によると、秘密が漏れたらしい。その秘密とは誓約日と呼ばれるものであった。
メイドたちには年に一回、誓約によって主人に忠誠を誓うことになっているらしい。
その儀式がこの島で行われるとのことだ。
和樹「あの、そのことなんですけど、その儀式一体どうするんですか?
失礼かもしれませんがもう結構な年でしょう。彼女たちはどうするんですか?」
老人「そのことなんだが、確かにわしもこの通り年だ。それで後継者を探していた」
和樹「へ~~~~~そうなんですか」
とりあえず返事をしたが、和樹には老人の言おうとしてることが分かっていた。
和樹「ん?・・・・・それってもしかして」
老人「そう。式森和樹君。君のことだ」
和樹「・・・・・・え」
この時和樹の時が一瞬とまった。
和樹「あの、それどうしてもならなきゃいけないんでしょうか?」
老人「いやなのか?」
和樹「そういうわけじゃなくて・・・・
いきなりそんな話をされてもピンとこないんですけど。」
老人「ん~~~確かに君の言うことも一理あるな・・・・・
ならば明日の朝まで考える時間をあげよう
明日の朝この時間に答えを聞かせてくれないか。」
和樹「・・・・明日ですか・・・・・・明日!!!!????」
絶叫が部屋に響く。
老人「本来ならもう少し君に時間をあげたいのだが・・・・
時間がなくてね・・・君には申訳ないが。」
和樹「・・・そう言うことなら・・・・解りました。」
それから和樹はリーラに案内され用意された部屋に戻った。
ベットの上に腰を下ろし。
鞘から刀を抜いて刀を見ているわけではなく・・・・刀に映る自分を見ていた。
和樹は悩み事があったり困ったことあるとこういった行動に出る癖がある。
和樹「はぁ~~~~なんでこんなことになったんだ?
メイドだらけの島に不時着したと思ったら
今度はそのメイド達の主人になってくれって・・・・」
そんな事を考えていると。
コンコン
シェルビー「あたしだけど入っていいかな?」
和樹「ああ・・・いいよ。」
シェルビーが入ってくる前に急いで刀を鞘に戻す。
和樹の了解を得て部屋に入り和樹の前に立つ。
シェルビー「・・・・ねぇ・・・・和樹。」
和樹「ん?」
シェルビー「あの・・・その・・・・・・やっぱり・・・その・・悩んでる?」
和樹「さっきの話のことか・・・・」
シェルビー「う・・・・うん」
和樹「まぁ~~~いきなりあんなこと言われても
俺にはどうしていいかわかんね~よ・・・」
沈黙が部屋を支配する。
そんな中、意を決したシェルビーが口を開く。
シェルビー「あたし・・・・和樹に聞いてほしいことがあって。」
和樹「聞いてほしいこと?」
シェルビー「・・・・和樹はなんで私がメイドになったと思う?」
和樹「・・・・・・なんでだ?」
シェルビー「あたしね四年前和樹と別れた後
何をやってもうまくいかなかったの。」
驚いた顔で話を聞く和樹。
そう思うのも無理はなかった。
和樹の知っているシェルビーはこんな悲しい顔をしないから・・・
シェルビー「その時思ったの・・・あたしには和樹がいないと駄目なんだって
だからあたしはメイドになろうと思ったの」
和樹「ちょっと待てよ。それとシェルビーがメイドになるのとどう関係があるんだ」
シェルビー「はぁ~~~~ここまで言ってもわかんないかな・・・・」
和樹「ご・・・ごめん」
シェルビー「あたしはね和樹の傍にいたくてメイドになったの!」
和樹「へ~~~~~ん???・・・・・・はぁ!!!!????」
まさかのシェルビーの告白に本日二度目の絶叫が部屋に響く。
そんな和樹を無視してシェルビーは正面から和樹に抱きつく。
シェルビー「だから・・・お願い和樹・・・あたしのご主人様になって・・・
どんなことがあってもあたしが和樹を守るから!!」
和樹「シェ・・・・・シェルビー」
思わず背中に手を回そうとしたができなかった。
なぜなら、今の自分にそんな資格はないと思ってしまう。
シェルビー「・・・・あ・・・ご・・・ごめんね・・・和樹
こんなおしつけがましいこと・・・・言って」
和樹「いや・・・そんなことは・・・・」
シェルビー「それじゃぁ・・・・和樹また明日」
目に涙を貯めた顔で部屋を出ていくシェルビー。
和樹「はぁ~~~なにをやっているんだ俺は・・・・
シェルビーにあんな顔をさせるなんて・・・・・自分が情けない・・・・」
勢いよくベットに寝転がり枕に顔を埋める。
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