恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第九十一話 ゲーニッツ、暴れ回るのことその七
「悪ってみなしたら速攻で捕まってな」
「修業地獄行きだ」
「俺も危うく捕まるところだったからな」
それはアクセルも同じだった。彼も仲間達と同じ顔になっている。
「世界チャンプにカムバックして何とか助かったがな」
「俺もやばかったか?」
ここで言うのはミッキーだった。
「汚い仕事でボロ儲けしてたからな」
「ああ、あれだな」
ジョンもいた。ミッキーは当時軍にいた彼と組んで軍の武器の横流しをしていたのだ。無論悪事でありかなり儲かる仕事でもある。
「あれは確かに儲かったな」
「それってやっぱりキムから見ればだよな」
「悪だな」
テリーははっきりとミッキーに告げた。
「あんたもやばかったな、そりゃ」
「だよな。ああはなりたくねえからな」
ミッキーは真顔で言う。
「チャンやチョイみたいにはな」
「ああ、それであの連中今何処にいるんだ?」
ロックが彼等の行方について問う。
「生きてるよな」
「相変わらずだな」
テリーは彼等の行方についてこうコメントした。
「最前線でこき使われてるぜ」
「ああ、やっぱりそうなんだな」
「キムは容赦しねえからな」
「ううむ、あれはかなりな」
関羽もだ。首を捻り眉をやや顰めさせて言う。
「やり過ぎだ」
「けれど言って聞く人じゃないからな」
「そうなのか」
「昔からなんだよ。しかしギース達は変わってもな」
「それでもか」
「あの人だけは全然変わらないな」
テリーの言う通りだった。キムは今もだ。最前線でチャン達をこき使いだ。こう言っていた。
「さあ、戦いになればだ!」
「俺達が先陣っていうんですかい」
「そうでやんすね」
「そうだ。悪を討つ!」
彼だけ妙にテンションが高い。言いながら偵察をしている。
「いいな。この戦いにこの世界がかかっているのだ!」
「それはいいんですけれどね」
「あの、あっし等今は」
「むっ、どうしたのだ?」
「朝は肉体労働で」
「今偵察してるでやんすよ」
つまりだ。休むことなくこき使われているのだ。
「それで帰ったら戦場なんですか」
「凄くハードでやんすよ」
「それがどうかしたのか?」
キムだけが何でもないといった口調である。
「普通のことではないのか」
「そうですか。普通なんですか」
「旦那にとっては」
「そうだ。帰ったら昼食だ」
流石に食事は忘れない。しかしそれでもだった.
「食べたらすぐに戦場に向かうぞ」
「本当に休まない旦那だよな」
「ジョンの旦那もでやんすけれど」
見ればだ。ジョンもいた。彼は山崎達を連れてだ。同じく偵察をしている。
その中でだ。ジョンもキムと同じことを言っていた。
「さあ、帰れば食事、そして戦いです」
「だから俺達何時休めばいいんだよ」
「この旦那本当の鬼だろ」
山崎に臥龍がそれぞれ困り果てた顔で言う。
「ったくよ、こっちの世界に来ていいことなんて何もないな」
「早く帰りてえな」
「皆さん頑張りましょう」
やはりジョンだけが元気だ。
「この世界の為に」
「へいへい、わかってますよ」
「頑張らないと速攻で蹴られるしな」
そんな鬼の如きスパルタ教育が続けられるのだった。そしてだ。
遂に戦いがはじまる。まずはだ。
袁紹や曹操達が率いる主力部隊がだ。敵軍に向かって進軍をはじめた。
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