恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第九十話 孔明、秘策を授けるのことその八
「戦うことはできるがな」
「そうなのね」
「そうだ。悪いがな」
「いえ、まあそれはね」
どうかというのだ。孫策も何度か少し頷きながら話す。
「普通に考えれば当然だしね」
「それで劉備殿と一緒に行きか」
「それは御願いね」
「わかった。しかしやはりな」
応えながらも劉備を見てだ。彼もこのことについて言及した。
「劉備殿は狙われるな」
「天敵ですから」
それでだというのは間違いなかった。孔明もこのことについてまた話す。
「護衛としては不可欠でも。諸刃の剣です」
「危険な話なのは確かよ」
最初に言う孫策もそれは認める。
「けれど。それでもね」
「それが一番ですね」
「言っておくけれど。彼等強いわよ」
「あたし達と同じだけね」
于吉達の力については貂蝉と卑弥呼が最もよくわかっていた。
「だから。劉備さんの剣の力は必要よ」
「ダーリンが書の力を封じることを成功させる為にはね」
「ですが。本当にです」
孔明の懸念は消えない。
「ここでは相手の目を眩ます策が必要です」
「もう一人の私なのね」
劉備自身も言う。
「誰かいるかしら」
「それならです」
徐庶がここで言う人物は。
「張角さんはどうでしょうか」
「張角さん?」
「あの人?」
「はい、本当にそっくりですから」
二人のその外見についてはだ。知る者は誰もが認めることだった。
「じゃあここは張角さんの協力を得て?」
「それでか?」
「ああ、あの娘ね」
ふとだ。曹操が気付いた様に言葉を出した。
「あの娘なら今呼んでるけれど」
「ああ、そういえばな」
「そうだったよな」
ここでふと気付いたのはマイケルとミッキーだった。
「曹操さん景気付けとか勝った時の祝いにってな」
「あの三姉妹呼んでたな」
「何か好都合だよな」
「そうだよな」
「呼んだのは偶然だったけれどよかったわ」
心からだ。安堵して言う曹操だった。
「本当にね」
「はい、じゃあ張角さんとお話をして」
「そうするのね」
「それで張角さんは何時来られますか?」
孔明はこのことから話した。
「来られ次第すぐに」
「皆、お待たせーーーーーーーーっ」
言っている傍からだった。能天気が声がしてきた。
「元気だった?来たよーーーーーー」
「何か深刻?今」
「物騒な雰囲気」
妹達も来た。三人共場に馴染んでいない。
「戦の前だから?」
「それでこんなに」
「その通りよ」
曹操が三姉妹に答える。
「それでだったんだけれどね」
「あっ、丁度よかったです」
孔明は張角を見て笑顔で話した。
「御願いがあるんですけれど」
「何?色紙?」
能天気なままの張角だった。
「じゃあ筆貸してね」
「それもありますけれど」
色紙についても忘れていない。しかし今はそれ以上にだった。
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