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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第九十話 孔明、秘策を授けるのことその三

「や、やっぱりこの連中か」
「あら、アメリカのハンサム忍者ね」
「相変わらず活躍してるのね」
「そういえば思い出したぞ」
 ガルフォードは彼等を指差しながら言う。
「俺がこの世界に来たての頃に。夢に出て来たな」
「枕元にいたのよ」
「そのあたりちゃんと訂正してね」
「そうだったのかよ」
 枕元に来ていたと聞いてだ。ガルフォードも愕然となる。
「こいつ等、何時の間に」
「あたし達に不可能はないから」
「どんな警護も瞬間移動で突破できるのよ」
「そら人間ちゃうやろ!」
 ケンスウもぼろぼろになりながらも立ち上がって言う。
「エスパーとかそんなの超えてるやろ!」
「あら、失礼な坊やね」
「こんな乙女達を捕まえて」
「あかん、会話ができん」
 ケンスウも唖然となる。
「こいつ等絶対に普通の人間やないで」
「だから言ったのよ」
 曹操も爆発でぼろぼろになってしまっている。
「この連中は普通じゃないのよ」
「幾ら何でもこれは」
 袁紹も必死に盟主の座に戻りながら話す。
「有り得ませんわ」
「予想以上だったのね」
「ここまでの恐ろしい連中だとは」
 袁紹も思いも寄らなかったのである。
「とにかく。倒さないといけませんわね」
「あら、そうすることはないわ」
「だってあたし達貴方達の味方だから」
 妖怪達はこう主張するのだった。
「今白装束の連中が来ているわね」
「そうよね」
「その通りじゃ」
 袁術も何か立ち直って話す。
「それでどうしようかと話しておったところじゃ」
「そうよね。実はね」
「あの連中のことは知ってるのよ」
 妖怪達はあらためて彼等に話す。
「それもよくね」
「そうだったのだけれど」
「同じ妖怪だからか?」
 甘寧は本気でこう思っている。
「だからなのか」
「だから。あたし達は妖怪じゃないわよ」
「絶世の美女よ」
 やはり会話は通じない。
「あたし達はあらゆる並行世界の監視者なのよ」
「それがあたし達の仕事なのよ」
「並行世界?」
 その言葉にだ。こちらの面々は首を捻る。しかしここでだ。
 ハイデルンがだ。こう彼等に説明した。
「並行世界というのはだ」
「ええ、一体」
「何なんですか?」
「まず世界は一つではないのだ」
 ハイデルンが話すのはここからだった。
「この世界があり我々の世界があるな」
「それぞれの世界がある?」
「つまりは」
「そうだ。無数の世界が同時に存在しているのだ」
 そうだとだ。ハイデルンは話すのである。
「それが並行世界なのだ」
「その通りよ。世界は一つじゃないの」
「無数にあるのよ」
 妖怪達も話すのだった。
「それでね。あたし達はね」
「その並行世界の監視と管理が仕事なの」
「あらゆる世界の均衡が保たれるようにね」
「常に働いているのよ」
「それではだ」
 タクマがその彼等に問う。
 
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