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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第八十九話 闇達、姿を現すのことその六

「どうもです」
「それでは定軍山や赤壁で、か」
「そのことも考えておくべきかと」
「ふん、どちらにしろだ」
 それでもという感じでだ。左慈は話していく。
「俺達は俺達の目的を達成する」
「そうです。この世界をです」
「俺達の望むようにさせてもらう」
「例え誰が来ても」
 于吉の言葉には決意があった。その決意を口にした彼にだ。
 司馬尉の声がだ。こう言ってきたのだった。
「面白いわね」
「おや、来られたのですか」
「張譲は消したのかしら」
「いえ、鼠になって頂きました」
 そうだとだ。左慈は司馬尉に話した。
「命を取ることはしませんでした」
「それは何故かしら」
「ははは、鼠は何処にでも出入りできますね」
 思わせぶりな笑みで司馬尉に話すのである。
「そうですね」
「それでは」
「はい、連合軍の中に入ってもらいます」
「そしてその情報を手に入れさせて」
「この洛陽での戦いに役立てます」
 それが于吉の今の考えだった。その考えに基いてであった。
 于吉はだ。司馬尉にさらに話した。
「それで貴女は」
「私は出る訳にはいかないわ」
 それはできないとだ。司馬尉は妖しい笑みで述べた。
「今は乱を避けて都にいないことになっているのだから」
「そういうことですね」
「ええ。この戦いで終わればいいけれど」
「若しそうならなかったならば」
「その時に備えさせてもらうわ」
 これが司馬尉の考えだった。彼女は戦いの後のことを考えているのだった。
 その考えに基いてだ。そうしての言葉だった。
「それで今の戦いだけれど」
「はい、白装束の兵達を出します」
「そして、ね」
 司馬尉が言うとだった。即座にだ。
 闇の中に新たな者達が出て来た。彼等は。
「ああ、俺達もな」
「出陣するわ」
「楽しませてもらうよ」
 社にだ。シェルミー、クリスが出て来て言うのだった。三人共期待している笑顔である。その笑顔でだ。こう同志達に話すのだった。
「戦いは嫌いじゃない」
「派手なライブになるわね」
「向こうも必死だしね」
「私もです」
 今度はだ。ゲーニッツだった。彼もまた楽しみにしている笑顔で闇の中に出て来た。そうしてその仲間達にこう宣言するのだった。
「楽しませてもらいます」
「ああ、期待しているからな」
 そうだとだ。左慈が話した。
「この戦いもな」
「有り難き御言葉」
「御前等がいれば百人力だ」
 まさにそうだと話す左慈だった。
「あの連中にも負けないな」
「少なくとも負けはしません」
 左慈はまた言う。
「ただ。どうもです」
「どうも。どうしたんだ?」
「星の動きはです」
「星か」
「はい、確かに我々の望む動きを見せています」
 星の動きを見てこれからのことを考えているのだ。星の動きで未来を見ているのだ。
「ですがそれでも」
「その成就は遅いか」
「私の予想とは違いまして」
 こう言うのであった。
 
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