恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第八十八話 張譲、切り捨てられるのことその四
「それじゃあ食べようか」
「では中に入りますか」
「そうしよう。皆はどうだ?」
「ええ、そうね」
「そうしましょう」
怪物達も話す。
「ここはね」
「皆で楽しく食べましょう」
「よし。キャビアかファグラか」
ミスタービッグは自分の好物を話に出していく。
「それか和食だな」
「キャビアやファグラはないと思うが」
獅子王がそのミスタービッグに突っ込みを入れる。
「流石にな」
「では和食にするか」
「それも普通の店にはないだろう」
また突っ込みを入れる獅子王だった。
「やはりな」
「では何を食べるべきか」
「ステーキだな」
ギースは自分の好物を話した。
「それはあるだろうか」
「それも絶対にないな」
獅子王はギースにも突っ込みを入れた。
「この国は主に豚肉だからな」
「では豚肉のステーキか」
クラウザーも好きなものはそれだった。ステーキだ。
「それになるか」
「レアでは危険よ」
「豚はね」
貂蝉と卑弥呼が突っ込みを入れる。今度は彼女達だった。
「しっかりと火を通さないとね」
「さもないと怖いからね」
「とにかく中に入ろうか」
刀馬はとにかく食べることを優先させて考えていた。
「中に入れば何か美味いものがある」
「そうですね。それでは」
「では行こう」
命に応えてだ。そのうえでだ。
まずは刀馬が店の中に入る。それからだった。
一行は店の中に入りだ。ギースとクラウザーが最初に店の親父に言った。
「ステーキはあるか」
「できれば牛肉のだ」
「何ですか、それは」
親父は目をしばたかせてその二人に問い返した。
「ステーキとは」
「むう、言葉の時点でか」
「わからないというのか」
「ですから何ですか、それは」
「つまり。それはだ」
「肉を厚く切って焼くものだ」
二人はそこから説明してだ。何とか親父を納得させてだ。
それで出て来たのはだ。やはりだった。
「豚か」
「それになるか」
「まあ当然だな」
今言ったのは華陀だった。
「牛肉はこの国ではそれ程食べはしない」
「畑に使うからね」
「それでなのよ」
怪物達がここで話す。
「牛より豚なのよ」
「ただ。乳は飲まないわよ」
「そういえばそうだな」
ミスタービッグは怪物達の話でそのことに気付いて言う。
「チャイナでは乳製品の料理は少ないな」
「というよりないな」
「全くと言っていい程な」
ギースとクラウザーもそのことについて話す。
「中華料理は何でもあるが」
「それと生ものには乏しいな」
「ああ、生ものな」
そのことについては華陀が話す。
「あれはあたるからな」
「だから火を通すのよ」
「絶対にね」
こう話す貂蝉と卑弥呼だった。
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