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仮想空間の歌う少年

作者:ケンケン4
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8ーrhapsody (前編)

 
前書き
さあさあ!ここからがこの章の転換!
それでも問題ないという方はどうぞ! 

 
21時、10分前に恵比寿ガーデンプレイスに行くとすでにアスナ達が集まっていた。

「スノーさん、遅いですよ!」

シリカにそう言われたので僕は笑顔でニコニコを崩さずに。

「ごめんね!詩乃をバイト先まで送ってたら時間かかっちゃった。
…さて。」

僕達はオーグマーをかけて、AR空間に行く魔法の言葉を放つ。

「「「「オーディナル・スケール起動!」」」」

僕達はオーディナル・スケールを起動させると視界が変わり、異世界の風景へと変わる。

「今日はユナ来てくれますかね?」
「だといいけど。」

シリカとアスナがそう話す中、僕は思っていたことを口に出す。

「そう言えば、3人ともユナの事、どう思う?
プログラムなのか、はたまた生身の人間なのか…。」
「プログラムではないと思うけど…生身の人間って訳ではないと思うのよね…。あんな透き通った声、スノーにも出せないわよ。」
「は?」

リズがそう言う中、僕はキリトにも聞いた事を3人に質問してみる。

「まあ、それはともかく…あのさ、SAO時代に僕みたいに歌う女の子いなかった?なんかユナに見てるとなんかモヤモヤするんだよねー。」
「それはあんたより歌が上手いからじゃないの?」
「僕より歌が上手いとか本当にいると思ってるの?仮想空間の歌う少年だよ?僕。」
「何意味わからんこと言ってるのよ…。」

リズがため息を吐いてツッコミを入れる中、僕はあ!と声を出す。

「そろそろ時間だよ♪」
「そうね…。」

アスナがそう呟く。時間は21時になろうとしていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

21時になると広場に大きな大きなヤドカリが出現した。
…あれは確か。

「12層ボスモンスター、ザ・ストリクトハーミットだね。アスナ。」
「ええ。背後の守りが堅いけど、攻撃は前面に集中するから。それを凌げば勝てるわ。」
「「「了解!!!」」」

それを聞いて僕は3人より先に前に出る。もちろんいつも通り大鎌を構えて。

「んじゃ、3人ともお先に♪
今日は僕はリミット全開で行けそうだから先に行くね!
…無考。」
「ちょっとスノー!?」

アスナが驚く中。何も考えず。精神を統一して。一瞬目を瞑る。そうして目を開けると僕の視界はあのヤドカリ、ザ・ストリクトハーミットしか見えなくなる。

「…行くよ♪」

サッと僕はヤドカリの前に立つと、ノーモーションで動くと大鎌で3発切りつける。もちろんヤドカリはカウンターでハサミでボクサーのようなジャブで殴ってくるが。

「は♪よ♪ほ♪そりゃ♪とりゃ♪ほい♪…」

リズミカルにそのジャブを躱す。その間にもこちらのカウンターカウンターは忘れない。ジャブの合間に大鎌で切りつけ着実にHPを奪っていく。
そうして30秒ほど時間が経った所でこの前のランク2位…エイジのように後ろに飛び退く。

「すげえな!兄ちゃん!ほんとにランク9万台なのか?」

獣人のアバターの人に声をかけられた所で集中力を落として無考を解除する。僕は笑って。

「まあね。あんまりAR(こっち)には興味ないからね。
ん…?」

するとドローンからスポットライトのように光出したかと思うと…。

「みんな!準備はいい?戦闘開始だよ♪」
「戦闘開始してるけどね…まあ、いいや。」

ユナが出てきた。シリカとリズは「本当に出た!」とか言って騒いでる。僕はもう一度無考に入ろうと精神を高めて行こうとしたところでふと、気付いた。

「あれは…。」

見るとこの前見た。ランク2位のエイジが広場の隅っこでじっと戦いを見ていた。アスナもそれに気付いたらしく。僕達はそのエイジの方へと足を向けた。

「あなた、血盟騎士団にいた…ノーチラス君よね?」
「へえ…君、血盟騎士団にいたんだ!僕はスノードロ…」
「知ってますよ。スノードロップさん。
…それとアスナさん。その、ノーチラスという名で呼ぶのはやめてもらいたい。」

そう言うと、Eijiと書かれているプレイヤーネームを指さす。
僕はいつも通りニコニコ笑顔を貼り付けて。

「このゲーム。随分やりこんでるんだね?」
「ええ。昔と違いますよ。スノードロップさん、アスナさん。
アスナさんに至っては随分角が取れたようですし…。」
「そうかしら?」
「角取れたと思うよ〜。いかんせん昔のアスナはめちゃくちゃ怖かったしね〜。」
「…そう言うあなたは変わりませんね。スノードロップさん。」

エイジがそう言うので僕は笑顔のままで首を振る。
そうして人差し指を空に向けて。

「それは違うよ。エイジ君。人は変わるものさ。僕だって…色々あったからね〜。って。」

エイジはそれを聞いてふっと笑うと高台で歌っているユナを見る。それを見てアスナもつられてみる。
僕はユナを見て思い出した。確かあの子は…。

「あ!そうだ!アスナ!今思い出したんだけどさ、ユナってさ!…」
「そろそろか。」

エイジがそう呟くと戦闘が行なわれている場所へとふらっと向かい始めた。
するとユナのボーナスタイムが残り3分となり…。



旋律が変わった。  
 

 
後書き
スノー君は対抗意識もってるけど僕はユナの歌好きです。
スノー「は?」
まあ、スノー君の声は僕の好きなバンドのボーカルの声のイメージ。
スノー「ああ。あのバンドね。いいよね。」
まあ、それはともかくattention!ここから怒涛の展開です!ケンケンさんの妄想の世界です!
次回もよろしくお願いします!
 
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