仮想空間の歌う少年
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12
前書き
今回は短めです。
スノーvsユウキ
ファイツ!
そして1週間後。
明日奈はコンコンの容体などを倉橋先生から聞いてお母さんとも和解したらしい。
うーん。やっぱり家族円満はいいね。
「んで、コンコン。今回は最後までやるよ。」
「僕も負けない…!」
今、僕達がいるのはALO内のとある闘技場。
今日はデスペナルティ無しのデュエル大会という事でみんな集まって大会に臨んでいた。そしてこれは決勝戦である。
ちなみにコンコンはキリトを、僕はアスナを準決勝で倒している。ちなみに準々決勝で僕はユージーン将軍と当たりお互いの8連撃ソードスキルをぶつけ合う派手な戦いだった。
…まあ、キリトは二刀流じゃなかったから完全な本気ではないけど。
「スノー。」
観客席の最前列にいるシノンが僕を呼ぶので笑って手を振る。相変わらず可愛い♪
「シーノーン!僕頑張るからね!」
「あ、そうだ。」
シノンが何か思い出した顔をすると微笑みながら。
「勝ったら何かご褒美あげるわよ。」
「⁉︎」
僕は驚いた顔をして見るとシノンは小悪魔の様な笑みで。
「頑張ってね。」
「うんうん!僕頑張るよー!」
僕が手を振り終わり神経をデュエルに集中させる。そして軽くミョルニル大鎌モードを1、2回ふる。そしてさらにのんびり背伸びをする。
そうするとこの場にふさわしい歌を歌う。
「そろそろ白黒つけましょう♪
さあ、2人のステージへ♪…行くよ♪?」
「こっちこそ!」
カウントダウンが鳴り響き。デュエルがスタートする。
「…無考。」
何も考えない。
僕の本気モードに入ったのを感じ、圧倒的な速さでコンコンに向かって行った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
スノーの…『無考』はゾーン…。すなわち人間の100%の力を発揮出来る状態。
すなわちスノーの通常の状態では出来ない…リズムが分かっていても出来ない技を完璧に再現することがほとんど可能な状態である。つまり。
「音符と楽譜の世界に引きずり混んで♪…」
スノーの第一撃は裏ソードスキル。『デスサイズオーバードライブ』システムアシストが無い状態とはいえ、『無考』状態のスノーの技はソードスキルに近い速さがある。さらに『奇跡の音符』による黒い音符の弓矢がスノーに当たらない様な全方位からユウキを襲う。
「残念…!やあ、やあ、やあ‼︎」
しかしユウキのキリトをも超える圧倒的反射神経はそれを凌駕する。
なんと一撃、一撃を弾きながら更に音符の弓矢をまるで必要最低限の動きで躱す。
その間7秒。その間客席からは「見えない…。」「すごい。」などの言葉が飛び交う。
「…っち!」
「…はあ…!」
ユウキが全ての攻撃を弾き返すとスノーの目にハイライトが戻る。『無考』が解除された証だ。
するとスノーはため息を一つつき。
「うーん…『無考』状態でも一撃必殺は無理か…!」
「はあ…はあ…ユキ?もう終わり?」
「うん。無考は長時間出来ないんだよ…。このまま無考続けても体力切れで負けるだろうし…。
…まあ、ここからはチート無しの真剣勝負という事で!」
するとスノーは大鎌を握り直し、後ろに距離を取る。
「星はハルカカナタ♪」
すると空中から様々な種類の黒い音符がスノーの真上に出現し、その音符自体がユウキに向かい降り注ぐ。
「…ユキももう打つ手なしかな!」
ユウキはその黒い音符を切り落としながら僕の方へと突っ込む。しかしスノーは舞うような動きで歌い続ける。
「…シロイオモイいつまでも忘れないで♪」
「⁉︎」
するとスノーの放っていた黒い音符が弾け、激しい光が一斉に放たれる。ユウキの視界が最後に捉えたのは得意そうに微笑むスノー。
「しまった⁉︎目くらまし⁉︎」
ユウキはいきなりのフラッシュで目を塞ぐ。
そうして音もなくスノーはユウキの後ろに回り込む。
「あっはははは!もらった!
去りゆく君。サクラヨゾラ♪」
勝った!
僕は心の中で勝利を確信する。そして、大鎌でユウキの首を落とそうとする。
「…後ろにいるよね。ユキ。その歌の返しとして…。
残念、無念、また今度と答えておくよ。」
「な…んで。」
しかしユウキは目を瞑ったままスノーが大鎌で落とす瞬間。まるでスノーがいるのがわかっていたかのようにくるっとターンすると片手剣でスノーの胸を刺していた。
そんなバカな…。完璧なタイミングだったのに…。
そうしてさらに深く刺すと、ユウキはニヤッとする。
「ユキは昔から卑怯だからね。目くらましをしたら絶対後ろから狙うって考えていたよ。」
「…そんな。」
そうしてユウキはそのままスノーに。
「終わりだよ…!
…やあ!」
ユウキの必殺技の11連撃のソードスキルがスノーに当たり…。スノーがポリゴンスノーに変わったところで。
大会の1位が決まった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ユキは相変わらず卑怯だね。」
大会の仕様システムで僕は復活すると頭をポリポリとかくと。ムスーとして反論する。
「失礼な!戦略だよ!」
「スノー…。」
するといつの間にかに客席から降りていたシノンが僕の所に来る。
「あ…。ごめん。シノン。勝てなかったよ…。」
僕は俯くとシノンは頭をぽんぽんと撫でる。
「いいよ。…よく頑張ったよ。スノー。」
僕はその言葉を聞き、笑顔でシノンを見てされるがままになっていると。
「あ、シノンさん。ちょっといい?」
「…何かしら。」
急にユウキがシノンのところに駆け寄るとニコーと笑顔で。
「ユキにご褒美あげてくれない?ユキ、いつも僕と勝負して負けるとすぐに拗ねるから。」
「…コンコン。塵クズにするよ。」
「ほら!ユキ拗ねてるじゃん!」
「拗ねてない!だいたいトランプ勝負は負けないもん!」
「それはユキがイカサマを仕掛けるからでしょ…。」
そんなやりとりをしているとキリトとアスナも客席から降りてきた。
「2人とも。この後、私たちの家でバーベキューをするんだけど一緒にくる?」
「「行く行く!」」
僕とユウキはすぐさま喧嘩をやめてアスナの方をみる。それを見てシノンはやれやれとため息を吐いていた。
後書き
短めですと言ったな?あれは嘘だ。
スノー「フツーに2000以上行ってるね。」
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