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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第八十七話 張遼、関羽に諭されるのことその四

「死んでない」
「むっ、生きているのか」
「ほんまかいな」
「そう、生きてる」
 また話す呂布だった。
「だから安心していい」
「ねねもなのです」
 陳宮もここで話す。
「ちゃんと生きているのです」
「では何故敵軍にいるのだ」
「捕虜になったんかいな」
「捕虜でもない」
 それも違うという呂布だった。
「恋、自分からこの軍に入った」
「それで今ここにいるのです」
「それは何故だ」
「どういうこっちゃ」
「月、やっぱり捕まってだ」
 呂布はこの事実を話した。
「張譲達に捕まってた」
「そのことは疑っていたが」
「証拠はあるんかいな」
「ある」
 それもだ。あるというのである。
「ちゃんと今ここにある」
「では今すぐそれを出せるのか?」
「そうでもないと信じられへんで」
「月達がここにいる」
 呂布の今の言葉はだ。二人にとってはだ。
 唖然とするに足るものだった。それでだった。
 すぐにだ。呂布に対して問う。詰め寄る顔でだ。
「ではすぐに董卓殿をこちらに」
「出してくれや」
「わかった」
 呂布は頷くとだ。自分の左隣にいる陳宮に顔を向けた。
 そしてそのうえでだ。こう彼女に言うのだった。
「ねね」
「はいです」
 陳宮も頷いてだ。すぐにだった。
 一旦軍の方に戻ってだ。その董卓を連れて来たのだった。
 そこには董白達もいる。三人を見てだ。
 華雄と張遼はだ。すぐにこう言った。
「間違いない、董卓様だ」
「詠も陽もおるで」
「そうよ。僕達連合軍に助け出されたのよ」
 賈駆が二人に話す。
「それで今はここにいるのよ」
「一応は董卓さんは自害したことになっているけれどね」
「それでもだな」
 馬岱と魏延はこっそりとこのことを話した。
「それでもまあね」
「助け出したのは事実だ」
「何と、では最早我等はこれ以上」
「戦う理由ないやないか」
「ねねがきっかけを作ってくれた」
 呂布は陳宮のことを話に出した。
「ねねが恋の為に皆に訴えてくれて恋が今ここにいて」
「そうして董卓様もか」
「助け出してもらえたんやな」
「全部つながってる」
 呂布はまた話す。
「だから恋二人にも兵達にも言う」
「我等にもか」
「もう戦うことはないっていうんやな」
「そう。敵は洛陽にいる」 
 まさにだ。そこにだというのだ。
「後宮にいる張譲達こそが本当の敵」
「だからよ。華雄将軍も霞も」
 賈駆が二人に訴える。必死の顔になっている。
「僕達と一緒に戦って」
「そうしよう、本当にね」
 董白もだった。訴えるのだった。
「敵はあいつ等だからね」
「そうだな。董卓様が助け出されたなら」
「うち等この連中と戦う必要ないわ」
 二人もそれで頷くのだった。
 
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