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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第八十七話 張遼、関羽に諭されるのことその三

「あの天下を統一した」
「あの方だと」
「そう思います。何か凄い方ですよね」
 こうだ。張勲もにこにことして話す。
「これからに期待ですね」
「うむ、穂やっとしておるがそこがまたよい」
 袁術はにこりと笑って言う。
「劉備、今回もやってくれるぞ」
「ということで麗羽」
 すかさずだ。曹操は袁紹に言った。
「そういうことだから」
「前に出てはいけませんわね」
「そういうことよ」
 彼女達はだ。劉備を見守るのだった。そうしてだった。
 その劉備率いる先陣はだ。虎牢関前に来た。するとだ。
 関の前に大軍が待っていた。それを指揮するのは。
 華雄と張遼だった。二人はこう劉備達に言って来た。
「いざ勝負!」
「ここは通さへんで!」
 二人が言うのだった。
「この関は抜かさせん!」
「絶対にな!」
「やはりな」
「頑張っているのだ」
 関羽と張飛が二人の姿を見て言う。
「ではここは」
「朱里達の言う通りにするのだ」
「はい、それではです」
「それでいきましょう」
 孔明と鳳統もだ。二人に話すのだった。
「無益な戦いは避けるべきです」
「今はそれができますから」
「では董卓さん」
「御願いします」
 ここでまた言う軍師二人だった。そうしてだ。
 呂布達が出て来てだ。華雄達に言う。
「話聞く」
「聞いて欲しいのです」
「何や?あんた等生きてたんかいな」
「死んだのではなかったのか」
 張遼と華雄は二人の姿を見てだ。目を丸くさせた。
「足はあるし」
「無事なのか」
「あれっ、投降したって聞いてなかったのか?」
 そんな二人を見てだ。草薙が言った。
「若しかしてな」
「何か手違いがあったらしいな」
「向こうは呂布殿達が死んだと思っているな」
 二階堂と大門が話す。
「どうやらな」
「そうなったようだ」
「何をどうやったらそんな話になるんだ?」
 草薙は二人から聞いたその事態に首を捻って眉を顰めさせる。
「変なことになってるな」
「それにあの呂布さんがそう簡単にやられますかね」
 真吾はこのことを怪訝な顔で話した。
「そんなのないですよね」
「あの呂布がそう簡単にやられるかっての」
「我等とて勝つのは尋常なことではない」
 二階堂も大門もだ。彼女の実力は認めていた。それもかなりだ。
「あの強さは正直なところな」
「天下無双だ」
「その呂布を倒したって。俺達って凄いんだな」
 今度はこんなことを言い出す草薙だった。
「はじめて知ったぜ」
「とにかく。ちょっとややこしいことになったわね」
 神楽は両手を自分の腰に置いて話した。
「この事態は。話し合いだとね」
「解決しにくいか?」
「その可能性があるわね」
 神楽は戦いは避けられないことも覚悟していた。その中でだ。
 華雄はだ。こんなことも言うのだった。
「呂布、無念だったのか」
「それで鬼になったんやな」
 張遼も言う。この国では霊のことを鬼と呼ぶのだ。
「その無念晴らしたるで」
「そこで見ているのだ」
「恋、生きてる」
 しかしだ。呂布は身構えたその二人にだ。
 落ち着いてだ。こう言うのだった。彼女達は馬に乗らずだ。自分達の足で立ってだ。そのうえでお互いに向かい合っているのである。
 
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