恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第八十七話 張遼、関羽に諭されるのことその二
「いい。恋は戦いたい」
「ねねもなのです」
「桃香殿、ここはだ」
「二人の言葉受けるべきだぜ」
趙雲と馬超が左右から劉備に話す。
「そうしよう」
「断ったら駄目だ」
「そうなのね」
劉備は二人の言葉に考えをあらためてきた。ここでだ。
関羽と張飛もだ。姉に強い言葉で言った。
「姉者、二人も本気だ」
「言葉に偽りはないのだ」
二人は呂布と陳宮の言葉から彼女達の心を見ていた。そのうえで自分達の姉に話すのだった。
「だからだ。ここは是非」
「恋達も一緒になのだ」
「それじゃあ」
二人の言葉を受けてだ。遂にだった。
劉備も頷きだ。そうしてだった。
呂布と陳宮の考えを受けた。彼女達の参加を受け入れたのだった。
こうしてだ。呂布と陳宮も劉備達の仲間となったのだった。二人の参加も受けてだ。
劉備達は翌日虎牢関に向かって進軍を再開した。そしてだ。
昼には関の前に着いた。ここでまただった。
袁紹がだ。うずうずとしてこんなことを言い出していた。
「それでは。いよいよ」
「はい、私達はここで全体の指揮よ」
横から曹操が言う。
「間違っても陣頭指揮なんて言わないことね」
「うっ、ですからわたくしは総大将として」
「総大将ならどんと構えているのじゃ」
袁術もいい加減呆れてきている。
「何でそういつも前線に出たがるのじゃ」
「うう、総大将というのは辛いですわね」
「そのでしゃばりなのは全然治らないわね」
曹操もだ。当然呆れている。そのうえでの言葉だ。
「仕方ないわね。本当に」
「とにかくここは劉備に任せるのじゃ」
袁術はこう従姉に話す。
「上手くやってくれる筈じゃ」
「そういえば劉備さんにお任せしていると」
どうなるのか。袁紹もここで言う。
「全て順調にいきますわね」
「はい、不思議とです」
「何もかもが順調にいきます」
張郃と高覧が話す。
「やはりこれは」
「劉備殿の資質故でしょうか」
こう言いながらだ。二人も主を何時でも止められる様身構えている。袁紹の出たがりな気質は彼女達にとっても困ったことであるのだ。
「御本人は至って穏やかな方だというのに」
「それでも。あらゆることを為されますが」
「家臣がいいのじゃ」
袁術が二人に話す。
「結局のう」
「あれよ。劉備には人を惹き付けるものがあるのよ」
曹操も看破して話す。
「それが凄いのよ、あの娘は」
「確かに。わたくしも」
袁紹もだ。感じながら話すのだった。
「劉備さんは好きですわ」
「私もよ」
「わらわもじゃ」
曹操と袁術も話すのだった。そうだとだ。
「あの娘を嫌いにはなれないわ」
「どうも。見ていると和むしのう」
「それってかなり」
「凄いことですが」
張郃と高覧も話す。
「では劉備殿は」
「かなりの傑物ですか」
「そういえば漢の高祖は」
ここで言ったのは張勲だった。袁術の後ろにいるのだ。
「その魅力で天下を取られました」
「ではあの娘は」
「漢の高祖なのね」
袁紹と曹操は今は同時に言った。
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