ヘタリア大帝国
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TURN45 サフラン=ヴェーダその七
「イタリンのそうしたところもいいと思うさ」
「イタリンもですか」
「戦争してる相手でも嫌いじゃないしな」
イタリン、ひいてはイタリア兄妹にはかなり寛容なフランスだった。尚これはイギリスもおおむね同じである。
「あそこの芸術はいいな」
「確かに。イタリンはいい国ですね」
「また仲良くやりたい位にな」
「今現在北アフリカにいるそうですが」
「どうせ戦力にはなってないだろ」
このことはフランスにもすぐにわかった。
「全然な」
「どうやらその様です」
「だろうな。あいつは弱いからな」
「ドクツの足を引っ張っている様です」
「それでもドクツは何だかんだで助けてるな」
「あちらの総統もドイツ達も」
そしてロンメルにしろだ。思うところがない訳ではないがイタリア達を助けることにはやぶさかではない。
そのことについてだ。ビジーはこう自分の祖国に話した。
「神聖ローマ帝国からですね」
「ああ、あいつ等はイタリンに優しいな」
「国名が変わってもそれは変わりませんね」
「イタリンは気候も景色もいいし食い物も美味いしな」
まさにいいものばかりだ。
「だからな」
「ドクツはイタリンに対してはですか」
「親しみを感じるんだろうな」
「ドクツの気候の厳しさもあり」
「気持ちはわかるさ。俺だってあいつは嫌いじゃない」
実はフランスもイタリンを狙ってきた。それで何度もオーストリアやスペインと争ってきたのである。スペインは今は伊勢志摩にいる。
「お馬鹿だけれどな」
「しかし親しみはですか」
「感じてるさ」
そうだというのだ。
「また一緒に仲良く酒でも飲みたいな」
「この戦争が終われば」
「あいつは負けてもちゃっかり殆どダメージを受けないだろ」
要領がいいとは言えないはイタリアはいつもそうなるのだ。
「だからその時はな」
「一緒にですね」
「飲みたいな」
フランスは暖かい顔になって述べた。
「その時はな」
「では今は戦いを終わらせることを考えましょう」
「降伏するか」
これがフランスの今の選択だった。
「一戦交えてからな」
「では妹殿、セーシェル殿とお話をしてから」
「それからな」
こうした話をしてだった。フランスはこれからのことを考えていたのだった。その結論は彼にとってはいいものにないにしても。
東郷と日本はインドを介してサフランと会っていた。サフランは己の祖国の訪問を受けてまずは両手を合わせて頭を下げた。他にも共にいる者がいる。
「ナマステ」
「ナマステ」
このやり取りからだった。インドはサフランに微笑んでそれからすぐにこう言った。
「僕はここに来た理由はわかるたいな」
「はい、太平洋軍にですね」
「サフランも参加して欲しいたい」
「祖国さんはもう」
「僕はもう参加が決定しているたい」
インドは微笑みのままサフランに話す。
「そうしているたい」
「既にですか」
「それでサフランも」
「わかりました」
サフランは快諾で応えた。
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