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ドリトル先生の競馬

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第十一幕その二

 先生達も競馬を観ますが八条学園の馬だけでなく他の学園の馬達もです、先生は見てそれで皆に言いました。
「どの子も大事にされているね」
「そうだね」
「毛並みも体格もいいし」
「皆健康そうだね」
「そうでないとね」 
 それこそと言う先生でした。
「いい競技も出来ないしね」
「そうだよね」
「まずはお馬さん達が健康でないとね」
「競馬はよくならないよ」
「いい競技が出来ないよ」
「本当にね」
「だからね」
 それでとです、先生はさらにお話しました。
「皆健康状態はしっかり保っているんだよ」
「そうだね」
「どの学校もわかってるんだね」
「馬は生きものであってね」
「健康状態が大事だって」
「どの学校もわかっていてくれて何よりだよ。本当に日本は酷い先生が目立つから」
 先生はこのことはどうかというお顔でお話しました。
「生きものどころか人までね」
「粗末に扱うからね」
「暴力振るったりすぐに切り捨てたり」
「消耗品扱いする先生いるからね」
「非常識な先生が」
「そんな先生がいるから」
 だからだというのです。
「馬も心配になるけれど」
「とりあえずこの大会に参加している学校の先生達は大丈夫みたいね」
「そんな先生いないね」
「よかったね」
「うん、剣道で竹刀を蹴飛ばす先生なんて絶対に剣道をしたら駄目だし」
 もう問題外だというのです。
「馬を大事にしない先生もね」
「乗馬をすべきじゃないね」
「ましてお馬さんは生きものだから」
「余計にだよね」
「命あるものを粗末にする先生なんてね」
「絶対に駄目だよね」
「そのことで安心したよ」
 どの馬達も健康で、というのです。先生はこうしたことも一目で見てそれですぐにわかってしまうのです。
「ここに来て」
「あの、先生」
 トミーが先生に言ってきました。
「今回の大会ですけれど」
「何かな」
「高等部から応援来て今して」
 それでというのです。
「チアリーディングと応援団も来ていますね」
「彼等は大会の時は絶対に来てくれるね」
「はい、ただ」
「ただ?」
「日本の応援団は独特ですね」
 トミーは高等部の彼等を見つつお話しました。
「本当に」
「ああ、そのことはね」
「そうですよね」
「着ている学生服も応援の雰囲気も」
「あの長い学生服と」
 見れば応援団の人達は黒い前は七つ袖は五つの金ボタンがあってカラーは高くて丈は膝まである学生服を着ています、ズボンもよく見ると少しだぶっとしたものです。そこに白襷を巻いていて派手な身振りと大きな声で応援しています。
「襷も」
「あれがなんだ」
「日本の応援団ですね」
「最近はかなり減ったそうだけれど」
「八条学園ではですね」
「まだあってね」
 それでというのです。 
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