| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生の競馬

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第十一幕その三

「今もね」
「ああしてですね」
「応援しているんだ」
「そうなんですね」
「特に団長さんがね」
 見れば三年生のその人は袴姿です、足は下駄です。
「凄いね」
「お一人だけ着物ですから」
「あれもだよ」
「日本の応援団ですね」
「昔ながら、昭和のね」
「その雰囲気ですね」
「そうなんだ」
 こうトミーにお話するのでした。
「今もあるのはいいことだよ」
「いや、こうした応援見ていたら」
 ホワイティが言いました。
「こっちも気分が高揚するね」
「観客である僕達もね」
 トートーも言います。
「楽しくなってくるね」
「これだとね」
「競技も待ち遠しくなるね」
 オシツオサレツもそうした気分になっています。
「本当にね」
「いい感じだよ」
「競技がはじまったら」
 チーチーは今か今かという感じです。
「今以上に気分が高揚するでしょうね」
「何ていうか」
 ポリネシアも今か今かとなっています。
「楽しみになってきたわ」
「この雰囲気もイギリスの競馬場にはないわね」
 ガブガブはここでお国のことを思い出しました。
「本当に日本の学校のものだね」
「やっぱりイギリスの競馬場ってね」
「貴族の場所で」
 チープサイドの家族もお国のことを思い出してお話します。
「こうした応援もなくて」
「静かだね」
「応援団とか学校の応援は」
 今言ったのはジップでした。
「ムードを思い切り盛り上げてくれるね」
「というか」
 最後にダブダブが言いました。
「これも日本の文化かな」
「そうだよ、この応援もね」
 応援団のそれもとです、先生は皆にお話しました。
「日本の文化だよ」
「やっぱりそうだよね」
「そうなんだね
「それじゃあね」
「日本の応援を楽しんで」
「そうしてね」
「競技もだよ」
 是非にとです、先生は言いました。
「楽しもうね」
「観てだね」
「応援して」
「そうして」
「そうだよ、勝敗以上に」
 それよりもというのです。
「楽しむものはね」
「それは、だよね」
「スポーツマンシップだね」
「健闘を讃える」
「そうしたことも楽しむんだね」
「それがスポーツの観戦だとね」
 その様にというのです。
「僕は考えているよ」
「紳士の楽しみ方だね」
「まさに」
「そうよね」
「先生は」
「そう思っているよ、僕はね」 
 本当にというのです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧