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DQ3 そして現実へ…~もう一人の転生者(別視点)

作者:あちゃ
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寝不足は美容の敵!

眠い…
明け方まで説教って…怒り過ぎとちゃいまっか?
そりゃ覗こうとした事については、猛反省をしておりますよ。
なのに寝ているとこを蹴り起こし、朝食もそこそこでお出かけって…

ラダトームの王様の前で傅いてますけど、今にも眠りそうだからね!
何時もの様にお父さんとアルルさんとが、“恭しくしろ”とか口論してますけど、もうどうでも良く感じてますから!

帰って寝たいです。
流石に今日ばかりは、ウルフが求めてきてもぶっ飛ばします。
だって眠りたいんだもん!




「しかし…『太陽の石』とな…?聞いた事無いのぉ………誰が聞き覚えのある者は!?」
お?どうやら半分寝ていた様で、話が随分進んでいた。
「「「……………」」」
しかも『太陽の石』の存在は知られてないみたい…

「ふ~む…やっぱり知らんのぉ…知っておればオルテガに授けておるよ!」
どうしよう…私の情報がガセネタっぽくなっちゃた…
アルルさん達に疑問の目で見られる中、縋る様にお父さんを見詰める私。

「きっとお前等が知らないだけで、この城のどっかにあんだよ。勝手に探させてもらうから、お城のみんなには通達しておいてね!」
私の不安を読み取ってくれたお父さんが、私の頭を撫でながら無礼すぎる言葉で王様達に家宅捜索の許可を取る。
しかも返事を待たずに踵を返し、家宅捜索開始しちゃった…



困った…マジで困った!
♪迷子の迷子の『太陽の石』、アナタは現在(ありか)は何処ですか?♪
♪家臣に聞いても分からない、家捜ししても見つからない!♪

う~ん…ノンビリ『迷子の子猫ちゃん』の替え歌を歌ってる場合じゃなくなってきた。
本当に見つからん!
確か何処かに隠し部屋があったんだよなぁ…

「なぁ、リュカさん…この城には無いんじゃないの?」
「そんな事ないもん!絶対にあるわよ!私がガセネタを掴む訳ないじゃない!!」
ちょっと、よりによって何でウルフが一番に疑うのよ!
私の事を信じてないの!?

「でも、誰も存在自体を知らないのよ!一体誰から聞き出した情報なの?それが分かれば、その人に確認して、在処を知っている人へ辿れるかもしれないわ」
誰からって…前世の記憶って言ったら信じてくれる?…絶対にムリね!
転生者である事を話したウルフですら、私の事を疑ってるのだから…

「誰から聞いたのか憶えてない…昨日、馬鹿騒ぎしている途中で仕入れた情報だから、誰から聞いたのか憶えてない!」
私は半ベソで苦しい言い訳をする。

「大丈夫、きっと見つかるよ。諦めずに探そうよ!」
そんな私の頭を優しく撫で、お父さんが味方をしてくれた。
「お父さん大好き!!」
ワザとウルフの目の前でお父さんに抱き付く。
私を疑った罰である!



しかしながら見つからない隠し部屋…
「…父さん…今日の所は一旦宿屋へ引き上げましょう。もう日も傾いてきましたし、お城に迷惑でしょうから…」

「一旦中止って言ってもよぉ…隅々まで探して見つからなかったんだ…明日は何処を探せばいいのやら…」
お兄ちゃんも捜索中止の方向で発言したのだろうけど、カンダタがその点をハッキリさせようとする発言をする。

「あ゛!?だったらもう一回隅々まで探せばいいだろが!グチャグチャ文句を言うのなら、元盗賊の特技か何かで、探し出せばいいだろ!相変わらず役に立たない木偶の坊だ!」
そうだ木偶の坊め!
口だけじゃなく役に立て馬鹿!

「ぐっ…オ、オレは盗賊って言っても、一人で活動するタイプじゃねーんだ。盗賊団を率いて活動するタイプでな…そう言う特技は持ち合わせて無いんだよ!悪かったな、木偶の坊で!」
「え!?本当にそう言う特技ってあるの?嫌がらせで言っただけなんだけど………それがあれば『太陽の石』探せね?」

そうだ!レミラーマがあるじゃない!!
「そうですよお父さん!確か『レミラーマ』って魔法があったハズ!それがあれば…「だから、オレは使えないぞ!」
私の喜びの言葉を遮り、カンダタは拒絶する。

「ぐっ…この役立たずの木偶の坊め!」
「はいはい…何度も同じ台詞を言うなよ…」
もう何よ!ここにあるのは間違いないのに、場所が分からずウルフにまで疑われるなんて!

「そうだよカンダタ!バコタのアホなら『レミラーマ』を使えるんじゃないかい?アイツは一匹狼タイプだろ………アイツに手伝わせようぜ」
バコタ?
それって盗賊バコタ?

アリアハンで捕らえられてるんじゃなかったけ?
私だけではなく、お父さんもお母さんもウルフまでもが不思議そうな顔をした為、モニカさんは慌ててバコタの説明をする。



どうやらアリアハンで捕らえられてたバコタは脱獄をし、運良く(悪く?)アレフガルドに落っこちた様で、こっちでも捕まっているらしい。
原作ではカンダタが捕らえられていたはずだけど、その代わりなのかしら?

「な、何だよ旦那…何か問題でもあるのか?」
私が因果関係を考えていると、カンダタがお父さんへ疑問をぶつける。
どうやら納得していない顔をしてたのだろう。

「問題…?あるだろ…そいつは罪人として投獄されてるのだぞ!勝手に牢から出す訳にはいかない!それに………」
そうね…罪人が素直に協力するとは思えないし、協力すると言ってきても信用して良いのか疑問が残る…

「それに…何だった言うんだい?」
罪人としてアッサリ改心したモニカさんとカンダタには、その辺が今一理解出来ないのだろうか?
歯切れの悪いお父さんに苛ついてますわ。

「…いや…何でもない。………協力させるなら王様に許可を貰った方が良いよ」
お父さんも説明が面倒になったのだろう…
結局何も言わず王様の所へ踵を返す…ただ、何かを考えてはいるみたいです。



「…それは流石に無理な願いじゃ!」
お父さんに任せると事がややこしくなると踏んだアルルさんが、恭しく囚われのバコタ解放を嘆願するが、案の定アッサリ断られ取り付く島もない。

「あ、あの陛下…これは世界を平和にする事への一環です!どうかその点をご理解頂きたいのです!」
しかし当然ながらアルルさんは諦めない。
しつこく王様にお願いするけど…

「もう良いじゃんアルル…コイツ等は世界が滅ぼされても、盗人一人を逃がす方が嫌なんだよ!物事の大小が見えてない愚か者共なんだ!救う価値無いね…」
業を煮やしたお父さんが余計な口を挟んできた。

「ぬぅ…そ、そこまで言うのなら、万が一逃がし再度盗みを行ったら、その分の被害を全額支払って貰うぞ!それで良ければ罪人の解放を許可しよう!」
売り言葉に買い言葉って言うんだろうなぁ…

それにしても無茶苦茶な提案で妥協を促す王様。
つーかそんな提案に乗る奴が居るものか!
『ふざけんな馬鹿!そんなリスクを背負えるか!』って話は流れちゃうだろう…まぁ、それが王様の狙いなんだろうけどね。

「うん。それで良いよ」
なぬ!?今なんつった?
『良いよ』って聞こえちゃったけど…まさかねぇ?

って呆然とお父さんを見詰めてると、本人はスタスタ出て行っちゃったよ!
え?えぇ!?マジッスか!?
リスク大きくねぇ?それでも大丈夫なの?ねぇお父さん!!



 
 

 
後書き
2012年最後の更新です。
今年は色々とございました。
とあるサイトの閉鎖に伴い、暁様へのお引っ越し…
ムリくりではありますが、DQ3の完結。

私個人も彼女に振られ、腹いせに石鹸の国へ通い始めました。

年の瀬最後に下ネタはどうかと言う読者様もいらっしゃるとは思いますが、しかしながらコレが私…あちゃでございます!
来年もこんな感じで邁進して行きますので、どうぞお見捨て無き様よろしくお願い致します。 
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