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ある晴れた日に

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342部分:白銀の月その七


白銀の月その七

「けれどこれは」
「二人にとってはいいことね」
 千佳が言った。
「とてもね」
「そうね」
 恵美は今度は千佳の言葉に頷いた。
「結果としてね。され、これからだけれど」
「ジョットコースターだけれど」
 加山は次のことを話した。
「そこの入り口のところで待ち合わせしてね」
「よし、じゃあよ」
 早速携帯でメールを打つ春華だった。
「三人に連絡したぜ」
「早いわねえ、もうなの」
「おうよ。携帯打つのには自信があるんだよ」
「何か変なのに自信あるんだな」
「何でも自信あるといいだろ?」
 こう野本に返す。
「こういうのでもよ。ああ、早速連絡が来たぜ」
「早いな」
 皆今の返信には少し驚いていた。
「もうかよ」
「少年からだよ。ああ、了解したってよ」
 春華は携帯を見ながらまた話す。
「今からそっちに向かうってよ、三人でな」
「よし、じゃあ俺達も行くか」
「そうだな」
「言っとくけれど乗らないわよ」
 茜はしかめっ面になって皆に言ってきた。
「いいわね、絶対にね」
「っていうか乗ったらわかるだろ」
「ばれるじゃねえかよ」
「なあ」
 男組もしかめっ面になって言い返す。これはもうわかっていることだった。
「だからそれはねえよ」
「っていうか御前は高所恐怖症だったんだな」
「そうよ。だから絶対に嫌よ」
 口をへの字にさせての言葉だった。
「乗る必要もないし」
「毛虫だろうが蛙見ようが平気な奴がなあ」
「ちなみに蛙かなり美味しいわよ」
 茜はさりげなく言ってきた。
「ウシガエルね。あれに鶏みたいでいいのよね」
「ああ、それはな」
 真っ先に応えてきたのは佐々だった。
「うちにも蛙のメニューあるしな。いけるな」
「そうよね。あとはダチョウとかガゼルも好きよ」
「それもあるぞ」
 実に自然に茜と話を合わせている佐々だった。
「ちゃんとな」
「じゃあ今度はそれね」
「蛙とかがあるのはいいけれど」
 静華はそれはいいとしながらも眉を少し曇らせてそのうえで佐々に問うてきた。
「ダチョウとかガゼルとか何処で調達してきたのよ」
「さあな」
 しかしそれに対する返答はこんな有様だった。
「他にもカンガルーとかあるんだけれどな」
「ひょっとして調達先八条動物園?」
 静華の質問は半分以上信じているものだった。
「そこから死んだ動物の肉仕入れてるの?」
「有り得るよな、それってな」
「猛虎堂とかスタープラチナって調達先かなり怪しいし」
 皆その話をかなり真面目に信じだしていた。
「だとすればやっぱり」
「否定できないよな」
「ああ、それはないからよ」
 佐々はそれは否定するのだった。
「幾ら何でもよ。ちゃんとしたルートから仕入れてるからな」
「で、どんなルート?」
「それは企業秘密な」
 こう言って答えようとはしないのだった。
 
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