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ある晴れた日に

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309部分:その日からその五


その日からその五

「今凛から連絡があったわ」
「そうか、もうすぐか」
「もうすぐ竹林が来るんだな」
「あと二分ってところらしいわ」
 こうも述べる明日夢だった。そこには男組と五人以外の女組がいた。そうしてそれぞれ四人の席に座りながらシェイクや紅茶を飲みながら集まっていた。
「ここに来るのはね」
「二分?じゃあすぐだな」
「そうね」
 佐々と茜がここで言う。
「あと二分ならな」
「もうすぐね」
「それであいつはどうなんだ?」
 坪本はもう一人について問うた。
「音橋はよ。どうなんだ?」
「あいつなら今来たぜ」
 しかしここで坂上が言った。
「ほら、あそこにな」
「あっ、確かに」
「来たわね」
 見れば正道が今駅前の噴水のところに来た。その丸い噴水のすぐ側に立っていた。その背中にはやはりギターのケースがありそれが目印にもなっていた。
「何かあいつだけすぐにわかるな」
「そうね」
 野茂と恵美がその背負っているケースを見て言う。
「あのケースのおかげで」
「わかり易いっていうか」
「まあとにかく。主役は見つかったわね」
 明日夢は彼をこう表現するのだった。
「有り難いことにね」
「そうだね。それで竹林さんはあの五人が見てるし」
 桐生は未晴に対しても考えを及ばせた。
「そっちはどうなの?もう少し?」
「うん、もう少し」
 茜が彼の言葉に答える。
「今奈々瀬からメール来たけれどね。格好もかなりいいんだって」
「そうなの。おめかしもしてるんだ」
「そうよ。かなりね」
 このことも語る茜だった。
「何なら写メールも送るっていうけれど」
「おいおい、それもあるのかよ」
 野本はハンバーガーを食べながら言うのだった。そのハンバーガーはビッグマックだった。彼はそれを大きな口を開けてどんどん食べている。
「用意がいいな、あいつ等も」
「そうね。それもかなりね」
 ここにいる女組も感心したように頷いている。
「っていうかあの五人探偵の才能ない?」
「ああ、あるある」
 茜はフライドポテトを食べながら明るく笑って明日夢の言葉に応えていた。
「ここまでできるなんてね。かなりいいわね」
「そうね。かなりね」
 にこにことして笑って頷く明日夢だった。
「それでその写真だけれど」
「で、見たいんだけれどよ」
「俺も」
 野茂と佐々が加わってきた。
「どんな服着てるんだよ今のあいつって」
「どんなのだ?」
「ああ、ちょっと待ってね」
 茜は彼等の話を聞きながらそのうえで携帯のボタンを押していた。そうしてそのうえでメールを返信する。右手の指がせわしなく動いている。
「今メール送ったから、送って欲しいって」
「そうなの。これでいいのね」
「ええ、これでね」
 今度は恵美の言葉に頷く茜だった。
「すぐに送ってくれるわ。っていうかこれって」
「どうしたんだよ」
「もう返信来たわ」
 坂上に対して少し驚いた言葉で返していた。
 
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