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英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク

作者:sorano
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第142話

 
前書き
超久しぶりの更新で、ホントすみません…………  

 
~第六星層・王都バロニア地下~

「………………」
戦闘開始早々軍服の青年は先制攻撃に双刃剣を双銃に変形させてクラフト―――ミスティアークでリース達に攻撃してダメージを与えた。
「っ………!まさか、武器が変形するなんて……油断した。―――排除する。」
「うふふ、中々興味深い武器ね。――お返しよ!魔神剣・双牙!!」
敵の攻撃に耐え終えたフィーは双銃剣で弾丸を連射し、レンは双剣を振るって衝撃波を放って敵に対する反撃をした。
「我が前に広がる敵を殲滅せよ――――ライトニングブラスター!!」
二人に続くように詠唱を終えたリチャードは前方扇状に雷撃を放つ攻撃術―――ライトニングブラスターで追撃をしようとしたが
「――――――」
何と青年の傍にいた娘がリチャードと同じ術―――ライトニングブラスターを放って相殺した。


「オーブメント駆動―――ダークマター!!」
そこにオーブメントの駆動を終えたリースが散らばった敵達を一か所に固めるかつ僅かな間だけ動きを封じ込める空属性の攻撃アーツで二人にダメージを与えると共に動きを封じ込め
「真空の刃よ、切り刻め―――ゲイルスラッシュ!!」
「走れ迅雷 裁きの雷光―――スパークウェブ!!」
リースが敵の動きを封じ込めるとイオンとアリエッタがそれぞれ詠唱が短くかつ術の発生が早い譜術で追撃して敵達を怯ませた。
「鷹爪襲撃!双旋牙!!」
「シェルスロー!アストラルベルト!!」
敵達が怯むとアニスとソフィがそれぞれ上空から奇襲攻撃を仕掛けた後範囲攻撃で追撃した。

「…………………!」
「いた…………っ!?」
「…………っ!」
青年は反撃にその場で双刃剣を頭上で回転させて周囲に落雷を呼び寄せ、青年の近くにいた為落雷を受けたアニスとソフィはダメージを受けた後立て直すために一端距離を取り
「…………」
青年がクラフト―――雷牙招来で二人を退かせると娘は仲間達の傷を回復させる神聖術―――ハートレスサークルで自分達のダメージを回復した。
「ダメージを回復した…………って事は女性の方はもしかして、回復系のアーツみたいなのを使うの?」
「ああ…………!シェリアさんは回復術もそうだが、光や雷撃の攻撃による神聖術も得意としているんだ…………!」
「…………なるほど。同じ術者でも彼女はどちらかというと星杯騎士団(私達)寄りな術者ですか。厄介ですね…………」
敵達の様子を見て呟いたフィーの疑問に答えたリチャードの説明を聞いたリースは真剣な表情で娘を見つめた。

「うふふ、だったら回復役を最優先に潰す必要があるわね♪――――鳳凰天駆!!」
「鷹爪襲撃!!」
「行くよ――――シュッ!!」
レンとイオン、フィーはそれぞれが持つ強襲技で娘に集中攻撃をし
「……………………!」
「させません!」
娘に集中攻撃するレン達に反撃しようとした青年にリースはクラフト―――アークフェンサーで動きを牽制した。

「歪められし扉、今開かれん―――ネガティブゲイト!!」
そこに詠唱を終えたアニスが 敵の動きを閉じ込める魔空間を引き起こす譜術で娘にダメージを与えると共に動きを封じ込め
「―――――アグリゲットシャープ!!」
「ごめん、シェリア…………!開放します!必中必倒!クリティカルブレード!!」
「偽物とわかっていても、シェリアさんを攻撃するのは辛いな…………!一瞬で決める!剣閃よ、唸れ! 疾風のように! ヴァーテクス・ローズ!!」
アリエッタの譜術によって攻撃力が上昇したソフィは突進しながら正拳突きを繰り出た後強烈な回し蹴りを娘に叩き込み、ソフィが技を放ち終えるとリチャードが続くように一瞬で娘に詰め寄って連続突きを叩き込んだで背後に抜けた後、華麗に蒼の薔薇を娘を中心に咲かせて大ダメージを与えた。
「――――――!?」
「止め!」
二人の強烈な攻撃によるダメージに耐え切れなかった娘は”グリモア”の姿に戻り、それを見たフィーが双銃剣で”グリモア”を撃ち抜いて撃破した。

「……………………!」
味方が倒されると青年は双刃剣を双銃へと変形させた後、双銃を乱射し空間をガラスのように割ってリース達に大ダメージを与えた!
「く…………っ…………ヒューバートの”アンスタンヴァルス”…………!」
「まさか”秘奥義”までコピーするとはね…………!」
敵がSクラフト―――アンスタンヴァルスを終えると敵の攻撃の正体を知っていたソフィとリチャードは痛みと仲間の姿だけでなく技まで真似ている敵に対する不愉快さで表情を歪めて敵を睨んだ。
「祝福の羽よ、踊れ!―――ナース!!」
その時表情を歪めながらぬいぐるみに魔力を溜め込んだアリエッタがぬいぐるみを掲げると天井から癒しの光が降り注ぎ、リース達が負った傷を治癒した。
「サンクス。―――ポイっと。」
「…………?―――!?」
傷が回復したフィーは感謝の言葉を口にした後青年の足元にFグレネードを投擲し、足元に投擲されたグレネードに気づいた敵は一瞬不思議に思ったがグレネードが発する爆発と光によってダメージを受けると共に怯んだ。

「爪竜連牙斬!四の型・改―――紅葉散華!!」
「流影打!巻き込め、空破爆炎弾!!」
「連牙弾!巻き込め、空破爆炎弾!!」
そこにレンが正面から、アニスとイオンがそれぞれ左右から連続攻撃から一撃離脱技による連携を仕掛けて敵に更なるダメージを与え
「来たれ闇の眷属、開くは絶望の扉―――シェイドインペリアル!!」
味方が攻撃している間に詠唱を終わらせたリチャードが魔空間を生み出してダメージを与えると共に動きを封じ込める威圧術を発動して追撃すると共に敵の動きを封じ込めた。
「開放します!宿れ拳神!轟け鼓動!」
敵の動きが封じ込められるとソフィは正拳突きで敵を吹き飛ばした後自身を光子と化させて追撃して敵の真上へと移動し
「インフィニティアソウル!!」
ソフィは真上から地面をも砕く急降下蹴りを叩き込んだ!
「――――――!?」
「終わりです!」
そしてソフィの大技によるダメージに耐え切れなかった敵が”グリモア”に戻るとリースが法剣で止めを刺した!

「何とか撃退できましたか…………」
「フ~…………回復系の術使いを先に潰せたから、長期戦に持ち込まずに済んだよね…………」
残り一体の”グリモア”の撃破を見届けたイオンとアニスは安堵の溜息を吐いた。するとリース達の目の前に封印石が現れた!
「封印石が二つ、ですね。」
「恐らく封じられている人物は先程戦った二人でしょうね。」
「あれが先程の話に出た”封印石”とやらか…………」
「うん、これでシェリアとヒューバートが…………!」
現れた封印石を見たアリエッタとリースは静かな口調で呟き、興味ありげな様子で封印石を見つめているリチャードに答えたソフィが嬉しそうな表情で答えたその時二つの封印石は光を放った。
「あ。」
「どうやらあの封印石もリチャードお兄さんのようにすぐ解放されるみたいね。」
リース達が封印石が解放される様子を見守っていると先程戦った青年と娘が封印石から解放され、それぞれ地面に跪いていた。

「くっ、今の光は一体…………?…………シェリア?――――なっ!?」
「もう…………何なのよ、一体…………ヒューバート?どうして貴方が私達の実家に…………って、どこなのよここ!?」
解放された二人は互いに隣にいる人物を見て首を傾げたがすぐに周囲を見回して異変に気付くと驚きの声を上げ
「ハハ、二人ともさっきぶりだね。」
「ヒューバート…………シェリア…………」
二人の様子を見たリチャードはソフィと共に二人に近づいて苦笑しながら二人に声をかけ、ソフィは嬉しそうな表情で二人を見つめた。
「陛下!?それにソフィまで…………ここや陛下達の後ろにいる方々は一体…………」
「一体僕達や陛下達に何が起こったのか、もしご存じでしたら、詳細な説明をお願いします。」
リチャード達に気づいた娘が驚いている中、少しの間考え込んだ青年はリチャード達を見回して問いかけた。

その後リース達は事情を説明した後、互いに自己紹介をした。

「”想念”によって形成され、様々な別世界の人物達を巻き込んだ異世界―――”影の国”、ですか。正直言って今でも信じられませんが、実際に僕達がこのような状況に陥っているのですから、信じるしかありませんね…………シェリア?どうしたのですか?」
事情を聞き終えた青年――――ソフィやリチャードの世界の”ストラタ”という国の軍の”中佐”であるヒューバート・オズウェルは困惑の表情で呟いた後疲れた表情で溜息を吐いたが顔を俯かせて身体を震わせている娘―――世界中を回って戦争等で傷ついた人々のために慈善活動をしているヒューバートやその兄にとって幼馴染シェリア・バーンズの様子が気になり、声をかけたその時
「しんっっっじられないっ!!”影の王”だか”黒騎士”だか知らないけど、よりにもよってこのタイミングで私達を巻き込んだ事ぜぇっっったいにっ、許さないわ――――ッ!!」
シェリアは顔を上げた後怒り心頭の様子で叫んで目にも見える程の怒気のオーラをメラメラ燃やし、その様子を見たリース達は冷や汗をかいた。
「え、えっと………”影の国”に巻き込まれた事に対する憤りは理解できますが、何故そこまで憤っておられるのでしょうか…………?」
「…………実は僕達が巻き込まれたタイミングは明日に予定している結婚式の前祝いを終えて、それぞれの実家で休もうとしていたのですが…………その結婚式の”主役”である新郎新婦は僕の兄とシェリアなんです。」
「ちなみにヒューバートの兄―――アスベルやシェリアさん達は生まれた時からの幼馴染の関係でね。シェリアさんは幼い頃からアスベルに恋心を抱いていたんだが、アスベルは恋愛の機敏に関しては酷く疎かったんだ。そして旅を通じてあのアスベルがようやくシェリアさんに恋心を抱いて、その後関係が進んで結婚する事になった二人の結婚式がついに明日行われようとしていたのさ。」
イオンの質問に対してヒューバートは困った表情で答え、ヒューバートに続くようにリチャードは苦笑しながら答え、二人の説明を聞いたリース達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。

「そ、それは…………」
「うわ~…………巻き込まれたタイミングがあたし達と違ってまさに”人生の中で最も最悪のタイミング”だったんだ。」
「クスクス、”影の王”はわざとそのタイミングを狙ってシェリアお姉さん達を巻き込んだのか、もしくは偶然のどちらなのでしょうね♪」
「”影の王”の、性格の悪さを考えると、どう考えても、狙っていたとしか、思えません。」
「私もアリエッタさんと同じ意見です。改めて”影の王”には今回の件で私達を巻き込んだ事、心の奥底から後悔させるように痛みつける必要があると思いました。」
「ドンマイ。」
シェリアにかける言葉が見つからないイオンは苦笑しながら答えを濁し、アニスは若干からかいの表情で呟き、小悪魔な笑みを浮かべて呟いたレンの推測にアリエッタとリースは静かな表情で答え、フィーはシェリアに対して同情の言葉をかけ
「という事はアスベル達は結婚式の前日に”影の国”に巻き込まれていたんだ…………その…………シェリア、元気出して。私はアスベルとシェリアが幸せそうな様子で結婚式を挙げている所もちゃんと見ているから、シェリア達は必ず結婚式までには”ラント”に帰れるはずだよ。」
ソフィは目を丸くしてシェリアとヒューバートを見つめた後、シェリアに近づいて慰めの言葉をかけた。

「ソフィ…………フフ、ありがとう。」
「僕達の時代よりも遥かに未来の時代に生き続けているソフィが言うと信憑性もありますね。」
ソフィに言葉をかけられて我に返ったシェリアは微笑み、ヒューバートは苦笑していた。
「それにしても未来のソフィかぁ…………こうして目の前にしていても、全然そんな風には見えないわよね。どこからどう見ても私達の時代のソフィにしか見えないわ。」
「ふふっ、私にとってはシェリアにこうされるのも本当に久しぶりで、”みんなが生きていたあの頃”に戻ったみたいだよ…………」
シェリアは苦笑しながらソフィの頭を優しく撫で、頭を撫でられたソフィは嬉しそうな表情を浮かべてシェリアに抱きついた。
「ソフィ…………」
「…………そういえばソフィ。結婚式の件で気になる事がでてきたのだが…………未来ではヒューバートの結婚相手は誰なのかな?」
ソフィが口にした言葉の重みにヒューバートが辛そうな表情を浮かべてソフィを見つめている中、重苦しくなりかけた空気を変える為にリチャードは悪戯めいた笑みを浮かべてある事をソフィに訊ねた。

「へ、へへへへへへ、陛下!?突然何を!?」
リチャードの問いかけを聞いたヒューバートは顔を赤らめて慌て始め
「あっ!それは私も知りたいわ!ねえねえ、ソフィ。ヒューバートとパスカルの恋の行方はどうなっているのかしら♪それとリチャード陛下やマリク教官も!」
「おや、私やマリクにまで飛び火するとは予想外だったな。」
「シェリア!?結婚以前に僕とパスカルさんはまだそんな関係じゃ…………!?」
「へえ、”まだ”なんだ。」
「クスクス、リチャードお兄さん達の話とヒューバートお兄さんの様子からして”恋のキューピッド”も兼ねているレンは今はヒューバートお兄さんの片想いと見たわ♪」
「チッ、既に売約済みか。あの年で”中佐”であることからして将来有望だから、キープしておきたいと思っていたんだけどな。」
「そもそも、世界も違うのに、世界が違う上流階級や富豪にそんな態度を取っているアニスの考えは、理解できません。」
興味津々な様子でソフィに聞くシェリアの様子にリチャードは苦笑し、ヒューバートが慌てている中、その様子を見守っていたフィーは口元に笑みを浮かべ、レンはからかいの表情を浮かべ、アニスは舌打ちをした後若干残念そうな表情をし、アニスの言葉や態度にアリエッタは呆れていた。

「えっと、まずはヒューバートとパスカルが結婚したかどうかを知りたいんだよね?えっとね、実はアスベルとシェリアの結婚式でシェリアが投げたブーケを受け取ったのは…………」
「わ――――――――ッ!!そこから先はお願いしますから答えないでください、ソフィっ!!そ、そんな事よりも!今はそれぞれの世界に帰還する為にも、一刻も早くこの”影の国”を攻略し、その元凶たる”影の王”や”黒騎士”を制圧する必要があります!僕達も自分達の世界に帰還する為にも、当然ここからはソフィや貴女達に協力させて頂きます!シェリア、貴女も問題ないでしょう!?」
「フフ、そうね。―――そういう訳だから、改めてよろしくね、異世界の皆さん。」
そしてソフィが答えかけるとヒューバートが大声を上げて制止した後強引に話を逸らす為にリース達に協力を申し出てシェリアに答えを促し、答えを促されたシェリアは苦笑した後リース達に微笑み、その様子を見たリース達はそれぞれ冷や汗をかき
「…………こちらこそよろしくお願いします。」
リースが仲間達を代表して二人の協力の申し出を受け入れた。

その後リース達は新たに加わったヒューバートとシェリアと共に時折襲い掛かってくる魔物を撃退しながら奥に到着した。

「………どうやら終点みたいですね。」
「それにしても、ここが”終点”とはね…………」
「ある意味私達にとっては”終わりの始まり”の場所でもありますものね、ここは…………」
「ええ…………この場所での”あの出来事”が幼かった当時の僕達の関係を変えたと言っても過言ではありませんものね。」
「……………………」
仲間達が周囲を見回している中、自分達にとっては見覚えのある場所にリチャードとシェリア、ヒューバートが複雑そうな表情をしている中ソフィは目を伏せて黙り込んでいた。すると魔法陣が現れ、それを見たリース達がそれぞれの武装を構えて警戒していると魔法陣からは東方の剣―――”刀”を抜刀の構えをしている青年剣士と異形の姿をしたリチャードそっくりの人物が現れた!

「アスベル!?そ、それに隣にいるあの人物は…………!」
「…………ラムダに憑依されていた当時の私、か。まさかこんな形でかつての自分と対面する事になるとはね。」
「どちらとも先程の話にあった人に化けるという魔物―――”グリモア”なのでしょうが、まさか兄さんどころか当時の陛下にまで化けるとは…………偽物とはいえ、兄さん達がいない状況であの二人を同時に相手にしなければならないのですから厳しい戦いになるかもしれませんね。」
現れた二人の人物を見たシェリアが驚いている中リチャードは重々しい様子を纏って青年剣士の隣にいる自分そっくりの人物を見つめ、ヒューバートは警戒の表情で敵達を見つめ
「―――アスベルを返してもらう!みんな、行くよ!」
「おおっ!」
ソフィは決意の表情で二人を睨んで叫んだ後号令をかけて、リース達と共に戦闘を開始した!
 
 

 
後書き

もう一度言いますが、ホント超久しぶりの更新ですみません…………閃Ⅲ篇も大分進んできたので、こっちの方も閃Ⅲ篇程ではありませんが、更新させようと思い、何とか平成が終わる前に更新しました(汗)焔の軌跡の前の話や今どんな状況なのかは暁のサイトにも二重投稿していますから、状況を思い出したいと思う方はそちらを読んでもらうか、このサイトで焔の軌跡を検索してもらえればわかると思います。で、本編の話に移りますが予想通りヒューバート&シェリアもパーティーインしましたwそして残念ながらパスカルとマリクは限られた登場グレイセスメンバーには入りませんでした…………というか、ソフィ関連で強い絆になるとアスベル達とリチャードになってしまうから、こうなってしまうのは仕方ないかとwwなお、次回の戦闘は既にお察しの通りアスベルと原作のラムダと一体化した状態のリチャードに化けたグリモア戦ですww戦闘BGMはグレイセスの”決戦! 奮い立たせて”、”惑う剣”、”到来!”のどれかだと思ってください♪
 
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