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オズのエリカ

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第十幕その七

「決めればいいのよ」
「そうしたものなの」
「ええ、というかね」
「というか?」
「オズの国では何でもやり直せるでしょ」
「それはね」
 アンもその通りだと答えました。
「そうした国よ」
「取り返しのつかないことでもね」
「何とかなる国よ」
「お伽の国だからね」
「誰も死なないし」
「そう、生きているならね」
 それならというのです。
「取り返しのつかないことも何とかなって」
「やり直せるわね」
「ええ、生きているならね」
「だからなのね」
「二度とそんなことにならない様にね」
「やり直すのね」
「そう考えて決めて」
 そうしてというのです。
「やり直すのよ」
「そうしていけばいいのね」
「そうよ、私も間違えるわよ」
 このことは自分でもわかっています。
「けれどそれはそれでね」
「やり直すのね」
「それでくよくよしないの」
「後悔もしなくて」
「間違えることもあるってわかっているし」
 最初からこうも考えているからだというのです。
「それでね」
「すぐに動くのね」
「そうよ、本当に別にね」
「後悔したりくよくよしないで」
「それでまた考えて決めて」
 そのうえでというのです。
「動くのよ」
「それだけなのね」
「だってああすればよかったって思ったら」
「それでどうやり直すか」
「そう至るのが当然じゃない」
「その考えは凄いわね」
 アンも感心することでした。
「貴女のそうした考えは立派よ」
「しかも行動に移すでしょ」
「絶対にね」
「それが私なの、だから今の私の国の宣伝もね」
 それもとです、今度はフライを食べて言うエリカでした。
「若しこれで誰も来なかったら」
「その時はなの」
「別の方法を考えてやってみるわ」
 そうするというのです。
「それならそれでね」
「その考えはいいと思うわ、私も」
 ドロシーも頷くことでした、ドロシーはオマール海老のスープを飲んでいます。味付けはトマトが中心でとても美味しいです。
「本当に」
「そうでしょ」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「王国に行った時にどうなってるかよね」
「宣伝が成功しているか」
「そのことが気になるわ」
 ドロシーにしてもです、このことは。
「どうかしらね」
「それなりに集まってきてるわ、それにね」
「来ないならなの」
「十日して来ないなら」
 それならというのです。
「またね」
「別の方法をなのね」
「やるだけよ」
「その辺り本当に前向きね」
「そして後悔もしないのよ」
「そういうことなのね」
「それじゃあね」
 さらに言うエリカでした。
「明日行きましょう」
「それじゃあね」
「明日はね」
 オズマもその明日のお話をします。
「かかしさんと樵さんも到着しているから」
「だからなのね」
「ええ、私は都で政治を執るから皆はね」
「私の国に行くのね」
「飛行船を出すから」
 それでというのです。 
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