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オズのエリカ

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第十幕その八

「それでね」
「すぐになの」
「そう、あの国に行って」
「見ればいいのね」
「そうすればいいわ、それで貴女一人で行き来する時は」
「これからはね」
「貴女用の車か気球を用意するから」 
 前にお話した様にです。
「それを使ってね」
「ええ、移動するわね」
「そうしてね」
「それじゃあね」
 エリカも頷きました、今度はカルパッチョを食べます。見れば恵梨香もカルパッチョを食べていますが。
 そこで恵梨香はこんなことを言いました。
「伊勢海老に似ているけれど違うのよね」
「オマール海老はね」
「ええ、味も似ているけれど違う海老なのよね」
「鋏があるからね」
 神宝がフライを食べつつ言ってきました。
「だからね」
「そこが違うよね」
 カルロスはパエリアを食べています。
「味は似ていても」
「日本でもオズの国でも伊勢海老を食べたことがあるけれど」
 ナターシャはスープを飲んでいます。
「味は似ていてもそこが違うのよね」
「うん、オマール海老は鋏があるから」
 ジョージは今は塩茹でを食べています。
「そこがやっぱり違うよ」
「何ていうか鋏があると」
 エリカも言いました。
「それで随分変わるのよね」
「そうなんだよね、今回結構オマール海老食べてる気がするけれど」
 ジョージはエリカにあらためて言いました。
「やっぱりね」
「オマール海老は鋏ね」
「それが特徴だね」
「そうなるわね、さてデザートは」
「ケーキよ」
 オズマが答えました。
「チョコレートのケーキがあるから」
「それを楽しめばいいのね」
「ええ、そうしてね」
 オズマは笑顔で言いました、そして皆でそちらも楽しみました。そうして次の日かかしも樵も来てでした。
 皆で飛行船でエリカの猫の国まで行きました、オズマは言った通りに王宮でオズの国全体の政治を見ました。
 そしてです、エリカの国はといいますと。
 もう二百匹位の猫が来ています、エリカはそれを見て言いました。
「結構来てるわね」
「二百匹はいるわね」
 アンもその猫達を見て言います。
「それ位ね」
「そうね、上々よ」
「一日で二百匹だと」
「ええ、いい感じよ」
 アンに満足している調子で答えます。
「それに今も来てるし」
「今二匹来たわね」
「この調子でね」
「十日の宣伝を行って」
「それが終わった時に三千位いたら」
 それ位いたらというのです。
「まずは成功よ」
「三千なの」
「今日で三百匹来て」
「それで宣伝が終わってなの」
「暫く経って三千匹いれば」
 それならというのです。
「もうね」
「満足すべきなのね」
「そうよ」
 こう言うのでした。
「それでね」
「貴女はそう考えているのね」
「オズの国の猫ってどれだけいるか知らないけれど」
 それでもというのです。
「そこからまず三千匹来たら」
「それでなの」
「いいと思うわ」
 こうも言ったエリカでした。 
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