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ドラゴンクエストビルダーズ:アレフガルドを復活させられてます(新リュカ伝)

作者:あちゃ
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第2章:リムルダール編
  11:出来る子と出来ない子の違い

 
前書き
作者はノリンが大好きです。 

 
(リムルダール)
ノリンSIDE

朝起きて拠点内を見渡すと、また新たな設備が出来上がっていた。
どうやら出来立ての様で、それを依頼したケーシーが喜び跳ね回っている。
そう言えば水飲み場が必要だと言っていたっけ……
俺の依頼は……未だそうだ。

ん?
元々あった施設も何だかバージョンアップしてるぞ。
どうやらエルさんとケーシーの部屋を造ったらしい。
ほんっと女には優しいよな、アイツ!

今までは皆で共同で使う部屋だと思っていたから気にしてなかったけど、ああやって個人の部屋として指定されちゃうと入りにくい。
ましてや女性の部屋だし……

そのハズなんだけど、水場に喜ぶケーシーと共にリュカが彼女の部屋に入っていった。
え、何してんの?
こ、これって……もしかして……ア、アレ?

これは確認するしかない!
確認して、予想通りだったら見学するしかない!!
でもきっとリュカの事だから大人しく見学は許してくれないだろう。
では如何するか……?

はい。
扉を少しだけ開けて、そっと見学するんですね。
早速実行です(ムフフ)

扉に耳を付けて音を聞くと、ケーシーの甘ったるい声がうっすら聞こえてくる。
音だけじゃダメだ!
中を……中を確認せねば!!

急ぐ気持ちを抑えつつ、扉を少し開けて中を覗く。
み、見えた!!
ベッドに横たわるケーシーの上に覆い被さる様に半裸のリュカが……

(ヒュッ!)(ベチャ!)
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
何か……何か目に入った!!
多分リュカが投げた何かが俺の目に直撃した!

俺は悶えながら手探りで、先程出来上がったらしい水飲み場を探し、中に入って目を洗った。
目を洗い終え、何が目に入ってたか顔以外に付いた残骸で確認する……
お、おい……これ“毒沼の土”じゃねーかよ!
何てもんを人の顔に投げつけてんだ!?





酷い目に遭ったから見学したい気持ちを抑えてリュカ等の作業が終わるのを待つ。
かなりの時間を待ったが、遂にリュカがケーシーの部屋から出てきた。
はだけた服を直しながら。

「お、おいリュ(ポカ!)痛ぇ!」
「お前何覗いてんだ馬鹿野郎!」
思いっきり後頭部を殴られ怒られた。
な、何で俺の方が怒られるんだよ? ひ、被害者じゃん……俺。

「ふつー覗くか? 扉に耳付けて中の様子を伺ったら、何してるのかくらいは解るだろ! ホント空気読めねーなお前」
く、空気読んだから覗いたんだよ!

「しかもアホ! アホのノリン! 略してアホリン。もうお前の事をアホリンって呼ぶね」
ひ、ひでぇ……
何か言い返したいけど、もっと殴られそうで何も言えない。

ひとしきり俺の事を『アホリン』『アホリン』と馬鹿にして、リュカは再度旅の扉に入っていった。
気が済んだのか、はたまた飽きたのか……本来の目的を思い出し、その作業に戻ったのだ。
ただ俺は涙目だけどね。

気分を変えようと周囲を見渡し、何かに意識を向けようと努める。
するとケーシーが顔を上気させ部屋から出てきた。
うっうっ……色っぽいなぁ。リュカの奴、良いなぁチキショー!

はっ!
そう言えばリュカは大して口説いていた様に見えなかった。
つまり……ケーシーってば、そう言う()

頼めばOK、人類皆穴兄弟!?
真剣に頼めば迎え入れてくれるってヤツ?
そ、そうだよね……だって人口増加って急務だもんね!

よ、よし……
そうとなれば、気分がノッてる(だろう)今お願いするに限る!
イェ~イ! リムルダールさいこー!!

「よ、よう……ケーシー」
「あれ、如何したのノリン?」
水飲み場から両手で水を掬い、色っぽく口に運び啜るケーシー……何か(すげ)ードキドキする動作。

「あ、あの……よ、よかったな……そ、その……良い水飲み場が出来て!」
「うん。ホント、リュカさんって凄いよね♥」
くぅ~~~! 可愛い! 可愛い笑顔じゃねーか!!

「へ、部屋もリュカに造ってもらったんだろ?」
「うん。防音性のある部屋は必要だよねって言って造ってくれたんだ(照)」
そう、防音大事!

「お、俺も……その防音性を体験したいぜ!」
「……は?」
あれ……ちょっと回りくどかったかな?

「だ、だからぁ……お、俺もぉ……」





(バチーン!!)

「信じらんない! ホント最低! マジ信じらんない!!」
「イテテテテ……」
リュカに殴られた後頭部の痛みも引かない内に、右頬を思いっきりひっぱだかれ悶絶する。

気付けばケーシーは水飲み場から出て何処かに行ってしまった。
な、何だ……? 何がいけなかったんだ?
綺麗に張った水飲み場の水面には、頬に真っ赤な手形を付けた俺の顔が映っていた。

俺はビンタされた衝撃と、怒りを露わにして断られた事実にフラフラしながら水飲み場から出た。
するとそこに、
「おおノリン様……如何なさいました? 頬が腫れておりますけど」
と、天使の様な優しさを振りまくエルさんが現れた。

「い、いえちょっと……ケーシーに……」
「まぁ……ケーシー様が?」
俺の右頬を優しく擦るエルさん。涙が出るぜ。

そ、そう言えばリュカは、事ある毎にエルさんの胸を揉んでいやがったぞ!
エルさんが何か頼み事をして、そのお礼に揉ませてる……じゃぁなくて、爺さんからの依頼でリムルダールに戻ってきた時も、ワザワザ彼女を探してまで揉んでいる!

つまりエルさんは、そう言う意味でも天使なんだ!
そう……今俺が痛みで悶えていると、優しく擦ってくれる天使思考。
痛みを忘れる為に胸を揉んでも『ふふふっ♥』的に寛容してくれる天使!

「あ、エルさん……じゃぁちょっと失礼しますね」
そう言って俺は両手でエルさんの撓わな胸を揉み込む。





「きゃぁぁぁぁ!」(バチ~ン!!)
「ほげぇ~~~」
ケーシーのとは比較にならない威力で左頬をひっぱだかれる。

その威力たるや、俺の身体はまた水飲み場へと吹っ飛び舞い戻る程!
積み上げてあった桶の山に勢いよく飛び込み意識が吹っ飛んだ……
な、何で……リュカばっか……

ノリンSIDE END



 
 

 
後書き
これからもアホリンをよろしく。 
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