ラブホテルの経営
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第三章
「右のホテルは天幕のベッドがあってお風呂がゴージャスなのよ」
「それが売りか」
「ええ、カラオケやゲームもあって」
「カラオケとかは今はどのホテルにもあるだろ」
部屋ごとにだ。
「そうだろ」
「ええ、左のホテルにもあるし」
「御前の家のホテルにもだな」
「あるわ」
実際にというのだ。
「部屋によるけれどね」
「どっちのホテルにもあるな」
「ええ、だからカラオケとかゲームとかマッサージ機はね」
「特に言うことじゃないな」
「そうなの、それで右のホテルは」
「ベッドや風呂がいいんだな」
「かなりね、和室もあって」
「和室もか」
「和風のお部屋がね」
そうした部屋がというのだ。
「あって奇麗でね」
「いい部屋が多いんだな」
「多分右のホテルは特にお部屋に気を使ったのよ」
「金も使ってか」
「そう、それでね」
「お客さんを呼んでるんだな」
「そうなの」
「成程な」
「それで左のホテルはね」
こちらのホテルはというと。
「お部屋もいいけれどルームサービスとかがね」
「凄いんだな」
「物凄く充実してて」
「料理やお酒がよくてか」
「それで人気があるみたいね」
「そうか」
「そっちもお部屋いいしね」
こちらのホテルもというのだ。
「そうなってるし、それでね」
「どっちのホテルも人気があるんだな」
「ええ、どっちもお金かけただけはあったわね」
「左のホテルは部屋のリニューアルよりサービスに金を使うことにしたみたいだな」
「ええ、それでね」
「ああ、こっちのホテルはだな」
「どう売り出せばいいかよ」
問題の核心をだ、裕香はここで言った。
「一体」
「それだな」
「ええ、それで私が思うにね」
「ご両親にも言うな、それを」
「ええ、まずお部屋はこれまで以上にさらにね」
「徹底的に奇麗にしてか」
「内装は変えられなくても」
それでもというのだ。
「奇麗にするわ、それでホームページで紹介するお部屋の写真も」
「変えるんだな」
「お部屋のいいところが見える様にね」
画像でというのだ。
「そうするわ、それとね。あんたが言ったけれど」
「コスプレだな」
「実はどっちのホテルにもないのよ」
裕香はこのことを言った、今二人は回転寿司を食べているが裕香は納豆巻きを食べつつハマチを食べている智和に言った。
「これが」
「そうか、それはな」
「いいことよね」
「狙い目だろ」
まさにと言う智和だった。
「本当に」
「そうよね、じゃあ」
「ああ、コスプレだ」
まさにとだ、智和は裕香に提案した。
「それでいけ」
「そうよね、それじゃあね」
「ご両親にも言うな」
「お掃除とホームページの写真のこともね」
この二つと合わせてというのだ。
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