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レーヴァティン

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第六十六話 自分達の船その七

「それか波で溺れ死ぬ」
「そしてその首なり骸なりを奉行所に出して」
「これが結構な報酬になる」
「賞金稼ぎもしているでありますか」
「そうして生きてきていた」
「盗みはしていなかったことは」
「海賊らしくないか」
 幸正は自分で言った。
「そう言うのだな」
「全くであります、しかし」
「しかし?何だ」
「ならず者の海賊は」
「これからはだな」
「はい、国の政を乱すので」
 それでとだ、峰夫は幸正に話した。
「どうしてもであります」
「掃討していくな」
「今もそうしているでありますが」
「旗揚げをすればな」
「余計にであります」 
「そうしなければどうしようもない」
 幸正もわかっていた、陸地でも湖の上にしても何処でも盗み等を行う者達を放置していい筈がないからだ。
 それでだ、彼も言うのだった。
「だから同じ職業の者でもな」
「そこは構わないでありますか」
「その者がどうかだ」
 職業ではなくというのだ。
「ならず者なら誰でもだ」
「取り締まるでありますな」
「そうすべきだ、いい奴ならそのままでな」
「そもそも海賊ですが」
 ここで彼等のことを話したのは良太だった。
「自警の為にいたりする場合もありますね」
「我はどちらかというとそれだ」
「魔物やならず者達を倒すので」
「強盗もいれば用心棒もいる」
「海賊はそうですね」
「我は後者になる」
 用心棒だというのだ。
「むしろな」
「自警の方ですね」
「そして暇な時はな」
「闘技場で戦っていましたか」
「鍛錬と暇潰しでな」
「そして銭もですね」
「手に入れていた、これがいい稼ぎになる」
 闘技場で勝って手に入れるそれがというのだ。
「すぐに船や船乗りの分までは手に入らないが」
「それでもですか」
「いい稼ぎになる、一日で数百両位はだ」
 それだけの金はというのだ。
「勝ち続ければ手に入る」
「それは大きいですね」
「やってみて損はない、ただ闘技場では魔物も出て来る」
 人間だけでなくというのだ。
「中にはとんでもない奴もいる」
「龍も」
「出て来る場合がある」
「そうですか」
「闘技場の親父は何でも相当な奴とつながりがあるらしくてな」
 それでというのだ。
「中にはとんでもない魔物が出て来る場合もある」
「そしてその魔物達ともですか」
「戦う場合もある」
 闘技場で戦っていればというのだ。
「俺も強い魔物と何度も戦ってきた」
「そうでしたか」
「そしてその闘技場でだ」
「戦うこともですね」
「悪くない筈だ」
 時間がある今はというのだ。
「したくない勝負なら降りられるし死ぬ前に降参も出来るしな」
「そして死んだ時は」
 このことは謙二が尋ねた。 
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