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【シェアワールド】ユア・ブラッド・マインー新約・魔鉄文明英雄譚ー

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OI能力者
  魔女(アストラル干渉者としての)

 アールヴァ。

 この作品の根本を成す要素の一つ。魔鉄器時代の勇士たちを導く女神にして戦乙女。魔鉄の産出が確認されたころから世界中で散見されたが、世界人口の中に確かな割合を占めるようになったのは、OI体質と同じくラバルナ帝国の征服期以降である。
 以前は特にこれと言った名前が付けられていなかったが、2030年頃、後述する成長停止現象とアストラルの関係性が明白になり始めたときに、ロキ・ヴァルトラウテ博士から『魔女(アールヴァ)』と命名された。

 そのアストラル・ボディにおける心臓部位に、疑似魔鉄たる『魔鉄分(イコルスティール)』を含む、仮想血液――アストラル・ブラッドを封じた『鉄脈(ブラッドマイン)』を持つ。

 精神は問わないが、肉体は必ず女性である。魔女であるか否かは生まれつきであり、後天的に女性に変化した人では魔女になることはできない。
 
 魔女体質の女性は一貫して平均寿命が120歳程度であり、肉体の成長・老化が10歳~15歳の内にほぼ停止する(完全に変化が停止する、というわけではないらしく、排泄は行う他、髪の毛や爪が伸びたり、妊娠・出産も可能である。どちらかと言うと『外見年齢が変わらなくなる』という方が正しいのかもしれない)。

 また、魔女体質の女性は髪の毛がうっすらと銀色を帯びる他、虹彩にも銀色が混じり、また、その血液を特殊な液体に漬けるとやはり銀色に変色する。

 髪の毛や虹彩の銀色が強ければ強いほど、魔女として『完成している』とされる。

 厳密にはOI能力者ではないが、魔鉄加工が可能である。深度制度は持っていないが、加工の精度には個人差がある。この個人差は、上述の『完成度』が高ければ高いほど優秀な成績が出る傾向にある。

 OI能力者の魔女というのは存在するが、基本的には大してメリットが無い(OI体質でなくとも魔鉄加工が可能であるため)。そもそもOI体質魔女に関しては、絶対数が世界的・歴史的に見ても少ない。

 これらの特徴は魔女がマテリアルの存在でありながらアストラルと部分的に接続した、非常に特殊な人間であることに基因する。外見年齢が変化しなくなるのは、『下位世界から上位世界への干渉不可能性』の原則が一部分だけ働いているからである(完全に働いているわけではない)。そのため、魔女は通常の人間よりも若干頑丈であったり、病気にかかりづらかったりする。
 OI能力を行使しているように見えるのは、「一部的にアストラルの存在として扱われるため、魔鉄に対して『下位世界から上位世界への干渉不可能性』の原則が作用していない」ためである。


 日本皇国においては小学校五年生の健康診断時に魔女体質であるか否かの検査が行われる場合が多い。これはOI体質者であるか否かを判断するのとほぼ同時期である。

 魔女体質の女性は外見年齢の不変などによって「他人との乖離間・疎外感」を感じる場合が多い。ブラッドスミスと魔女が互いを「共有できなかった感覚を共有する相手」として認識するのは、こういった部分にも関連する。

 OI能力と同じく、遺伝するのかしないのか、するならばその『完成度』は継承されるのかは不明である。現在は、これもOI能力と同じく「おおむね遺伝する」が定説。


 なお、ブラッドスミスと契約していない魔女は、厳密には『魔女体質の人間』という扱いである。 
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