ドリトル先生と奇麗な薔薇園
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第二幕その四
「あちらに行ってもね」
「同じ農業だしね」
「確かにいいね」
「じゃあ今からね」
「大学の農学部に行こうね」
「それか農業科ね」
「あちらに」
動物の皆も応えてでした、そのうえで。
皆で研究室を後にしてそうして大学の農学部の方に行きました、その途中に森が左右にある道を通りましたが。
その道を通りつつです、先生は動物の皆に言いました。
「ここに、だよね」
「そうそう、スズメバチが出たのよね」
「あの蜂の巣があって」
「襲われそうになった人がいて」
「大変だったらしいね」
「あの蜂は怖いからね」
先生は皆に真剣なお顔でお話しました。
「蠍より怖いんだよね」
「先生よくそう言うよね」
「スズメバチは蠍より怖いって」
「毒蛇よりも怖いって言ったこともあったね」
「とにかく注意しないといけないって」
「近寄ったら駄目だって」
「まず毒が強いんだ」
スズメバチはというのです。
「しかも何度も刺せるしね」
「それだよね」
「スズメバチって一回刺して終わりじゃないからね」
「ミツバチと違って」
「そこも怖いんだよね」
「そう、しかも凶暴で群れを為すから」
この性質もあってというのです。
「刺すだけじゃなくて噛んでもくるしね」
「あの痛そうな牙でね」
「噛んでもくるんだよね」
「刺すだけじゃなくて」
「このことも怖いんだよね」
「そうだよ、しかも針の先から毒を霧みたいに出すことも出来るんだ」
これもスズメバチが出来ることだというのです。
「だから本当にね」
「危険なんだね」
「蠍や毒蛇よりも」
「そうした生きものは飛ばないしね」
「まして群れも為さないし」
「凶暴さもスズメバチ程じゃないから」
「あんな危険な生きものはそうそういないよ」
こうまで言う先生でした。
「だからね」
「迂闊には近寄らない」
「巣があったら速やかに何とかする」
「そのことが大事なのね」
「自然環境は大事にしないといけないけれど」
生態系を守ることもこの中に入っています、だから無駄に命を奪うこともいいことではないのです。
「けれどね」
「それでもね」
「人がいる傍にスズメバチの巣があったら危険だから」
「刺されて死ぬ人もいるしね」
「だからだね」
「そう、だからね」
本当にその為にというのです。
「スズメバチについてはね」
「迂闊には近寄らない様に注意して」
「人が住んでいる地域の近くに巣があったら駆除する」
「そうしていくことが大事なんだね」
「どうしても」
「そうだよ、この森にあった巣もすぐに駆除されたけれど」
このことについてもお話する先生でした。
「とてもいいことだったよ」
「そうだよね」
「放っておいたら大変なことになるから」
「だからね」
「犠牲者が出ない様にね」
「すぐに対応しないとね」
「こうした時に慎重に対応を検討するとか言うと」
そう言って中々動かないと、というのです。
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