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ドリトル先生と奇麗な薔薇園

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第二幕その三

「期日はと言われると困りますが」
「早いうちにですね」
「そうさせて頂きます」
「わかりました、それではです」
「解決案をですね」
「お待ちしています」
 園長さんは先生に笑顔で応えました、こうしてでした。
 先生は正式に植物園の虫の問題を解決することになりました、園長さんはティーセットを楽しんでからです。
 満面の笑みで先生の研究室を後にしました、先生は園長さんを送ってから動物の皆に言ったのでした。
「さて、今からね」
「解決案だね」
 ジップがその先生に応えます。
「それを出すんだね」
「さて、いよいよ本格的にはじまったけれど」
 チーチーも言います。
「どうしようかな」
「それだね」
「虫の問題はね」
 チープサイドの家族は彼等の間でお話しはじめています。
「農業でもそうだし」
「難しいね」
「けれど先生ならね」
 トートーは先生を完全に信頼しているのでこう言えました。
「必ず名案を出してくれるよ」
「こうしたことは本当に得意な先生だから」
 ホワイティもこう言えました、先生を信頼しているので。
「絶対にだね」
「まあ急かすと先生も困るけれど」
 それでもと言ったのはポリネシアでした。
「絶対に出してくれるわね」
「さて、じゃあね」
「どんな知恵を出してくれるのかね」
 オシツオサレツも二つの頭でお話します。
「僕達も一緒に考えるけれど」
「期待してもいいかな」
「農薬を使ったら駄目っていう制約はあるけれど」
 ここで言ったのはガブガブでした。
「絶対に名案が出るよ」
「さて、どうなるか」
 最後に言ったのはダブダブでした。
「これからね」
「うん、どうも今回はね」
 先生は考えるお顔になって皆に応えて言いました。
「もうヒントになるかなっていう場所があるんだ」
「場所?」
「場所っていうと」
「いや、農業がよくお話に出てるよね」
 今回皆でお話している中で、です。
「そうだよね」
「あっ、そういえばね」
「しょっちゅう出て来るわね、農業が」
「考えれみれば同じ植物だしね」
「植物園のお花も農業の作物も」
「どちらもね」
「そう、植物だよ」
 まさにと言う先生でした。
「だからね」
「農業にだね」
「今回の問題解決のヒントがある」
「先生はそう思っているんだ」
「そうだよ、だからね」
 それでと言う先生でした。
「ちょっと農学部の方に行こうかな」
「今から?」
「今からそうするの?」
「うん、少しでも見ておくとね」
 それだけでというのです。
「違うからね」
「それじゃあきょうはもう講義もないし」
「それならだね」
「今から農学部の方に行くの?」
「大学のね、高等部の農業科もいいね」
 こちらもと言う先生でした。 
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