詩集「月影」
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伸びる影に捉まって日も暮れて
凍てつく風に追われるように
太陽は地平へと落ちて…
見上げた空には…気の早い月
街を眺めていた…
過ぎゆく人波に呑まれそうな思い出
今更…何を…大切に…生きるの?
伸びる影に捉まって日も暮れて
一人で過ごした夕焼けに囚われて…
寂しさに膝を抱えて泣いている
僕を置き去りに 今日も…終わってく…
胸に射し込む焼けつく朱は
懐かしい風景へ重なり…
零れた涙はいつかきっと
大きな虹になる…
後悔ばかりで蹴躓いて転んで
べそをかき…立って…歩いて…どこへ行く?
伸びる影に捉まって日も暮れて
瞬く星があの頃を映し出す…
空ろな時間(トキ)を耐えるだけの日々は
僕に絡まって 今日も…終わってく…
冷えゆく世界は夕月夜
枯れた儚い野辺に降り積もる
想いはいつしか地に溶けて…
伸びる影に捉まって日も暮れて
街の灯りさえ虚無の中へと沈み
佇んで雁字搦めの想いに
いつしか惑って 今日も…終わってく…
伸びる影に捉まって日も暮れて
一人で過ごした夕焼けに囚われて…
寂しさに膝を抱えて泣いている
僕を置き去りに 今日も…終わってく…
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