提督はBarにいる。
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鎮守府・愛のエプロン!第1回-後編-
~調理風景:羽黒の場合~
『さて、一番の期待枠である羽黒さんですが……』
『どうやらどういう肉じゃがを作るか悩んでるようだな』
「……よし、やっぱりアレでいこう」
『どうやら決まったようですね。チョイスしたのはジャガイモ、玉ねぎに……え、糸こんにゃくじゃなくて普通のこんにゃくを選びましたよ!?それにお肉は牛肉ですが、薄切りじゃなくてカレー用のブロック肉です!』
『成る程、羽黒の奴め。海軍肉じゃがを作ろうとしてるな』
『海軍肉じゃが……ですか?何ですそれは』
『肉じゃがってのは1970年代辺りから呼ばれるようになった名前でな。その元になったのは海軍に伝わっていた甘煮という料理のレシピだ』
『ほうほう』
『まぁ、それも東郷平八郎がビーフシチューを再現させようとしたってのは有名な話だがな』
「牛肉は一口大に、こんにゃくはスプーンでちぎって、玉ねぎは薄くスライス……」
『おっと、具材の準備は出来たみたいですね……え、ちょっとアレフライパンじゃないですか?』
『あぁ。甘煮は煮物というより炒め物に近い料理だからな。真水の貴重な船上での工夫、って奴だ』
「火加減は弱火、ごま油を入れて3分加熱。そうしたら牛肉を入れて、色が変わったらひっくり返して」
~作ってみよう!海軍肉じゃがのレシピ~※分量2人前
・牛肉:(カレー用ブロック)150g
・ジャガイモ:300g
・こんにゃく:100g
・玉ねぎ:1/2個
・ごま油:大さじ1
・砂糖:大さじ1
・醤油:大さじ1.5
牛肉とジャガイモは一口大に切り、こんにゃくはスプーンで食べやすい大きさにちぎっておく。玉ねぎは出来る限り薄切りに。
フライパンを火にかけ、ごま油を温める。火加減は弱火で3分温めたら牛肉を入れる。
※火にかけたらストップウォッチ等で時間を計りながら作るといいぞ!
牛肉はあまり弄らず、色が変わったらひっくり返す程度で焼いていく。火にかけて7分経ったら砂糖を入れ、肉に絡ませつつ炒める。
更に3分経って10分を過ぎたら醤油を入れる。軽く混ぜて、牛肉に味を絡ませる。
14分経過したらジャガイモとこんにゃくを入れて蓋をする。途中、蓋を開けて全体をよくかき混ぜる。
31分経過したら玉ねぎを入れて全体を更に混ぜる。再び蓋をして、3分程加熱したら完成。
参考資料:『海軍厨業管理教科書』より
「で……出来ました!」
『おぉ!よく知る肉じゃがとは少し違いますが、これはこれで美味しそうです!』
『試食が楽しみだな』
~調理風景:ポーラの場合~
『さて、ダークホースのポーラさんですが……』
『飲兵衛は大概料理が上手いからな、期待しよう』
「ふっふっふ~、ポーラ日本に来てから提督のお店だけでなくマーミヤにも沢山行ってるんですよ~」
『『うん、知ってる』』
「日本食もかなり食べましたぁ、勿論ニクジャーガもです~。本気を出したポーラなら作るのも楽勝。そのはずで~す」
『ポーラさんて素面でものんびり口調なんですねぇ』
『酔っ払って料理されるよりはいいだろ?』
『飲みながら料理をしてる人が何言ってんですか』
「えっと~、材料は~……牛肉にぃ、ジャガイモにぃ、ニンジンさんに、玉ねぎさ~ん!」
『まぁ、普通に解ってますね』
『まぁこの位はな?』
「それにぃ~、これを入れてポーラなりのアレンジを加えまーす!あ~か~ワ~イ~ン~(ドラ〇もん風)」
『結局使うんですか!』←青葉ズコー
『いや、意外とアリかも知れん』
『えぇ!?』
『実はな……赤ワインを使った肉じゃがを出してる店もあるし、俺も作った事がある。上手く作れば相当美味いぞ』
「じゃあ早速~。牛肉を適当な大きさにカットしてー、お塩を軽~く振ります。そこに赤ワインを振りかけて、お肉の下にローリエを入れてラップして、冷蔵庫で寝かせま~す。ホントは1時間位寝かせたいけど、今日は時間が無いので30分だけ~」
『ヤバい、予想を裏切って超ハイレベルな事してますよ!?』
『ローリエは臭み消し、赤ワインと塩は肉を柔らかくするのと下味を付ける為だな。中々の本格派だ』
「お肉を寝かせてる間にお野菜を刻みま~す。あトントントン♪」
『もはやポーラさんがシェフに見えて来ましたよ……』
「切り終わりました~。炒めるまで時間があるので、使わない分のワインは飲んじゃいましょー!」
『結局飲むんですか!』
『知ってた』
~30分後~
「お肉もそろそろいい感じですねぇ。それじゃあ、お鍋にオリーブオイルを引いて、お肉を炒めま~す」
「色が変わったら一旦取り出しておいて、残った油でお野菜を炒めます~。このとき、香り付けに潰したにんにく1片と軽くお塩を入れるのを忘れずに~」
『肉じゃがっていうよりお洒落なイタリアンみたいになってません?』
『美味けりゃいいんじゃね?』
「お野菜に油が回ったら~、おショーユとお砂糖、お水と水と同じ量の赤ワインを入れて煮込みますよー。そこにぃ、お肉に使ってたローリエも入れま~す」
「15分位煮込んで、お野菜が煮えたらお肉を戻しま~す。お肉を戻したら火を止めて、余熱でお肉を温めます~」
「お皿に盛ったら、仕上げにブラックペッパーをかけて……出来ました~、ポーラ特製イタリアンニクジャーガですぅ。大人の味ですよ~?」
『美味そうだな』
『これも期待できますね!』
~試食&ジャッジタイム~
青葉「さぁ、4人のエプロンガールズの料理が出揃いました!」
青葉「4人の愛情こもった料理を提督が頂きます!」
提督「何言ってんだ、青葉もだろ?(に が さ ん)」ニッコリ
青葉「そうでしたねー、青葉忘れてました(デスヨネー)」
青葉「では司令、誰から行きますか?」
提督「じゃあ……高雄からで」
高雄「YES!イエ~ッス!」ガッツポーズ
羽黒「…………」ドキドキ
利根「ふふふ、吾が輩は何番でも構わんぞ!」
ポーラ「まぁトップバッターは緊張するのでぇ、どうぞどうぞ」
高雄「どうぞ、召し上がれ……!」ドキドキ
司会2人「頂きます」
パクッ モグモグ……
青葉「ふつう?」
提督「無難?」
高雄「えぇ!?」
青葉「いや、美味しいんですよ?普通に。でもなんかこう『はっ!美味いっ!』みたいなインパクトが無いんですよねぇ」
提督「うん、まさにそんな感じ。中の上って表現がしっくりくる」
高雄「相変わらず、扱いが酷い……」orz
提督&青葉、完食
青葉「さて、お次は誰のにします?」
提督「決まってるだろう、利根のだ」
青葉「茨の道を行きますね……!」←小声
提督「残る2人は美味いだろうからな。爆弾は早めに処理するに限る」←小声
青葉「じゃあ何でトップバッターじゃなかったんです?」
提督「覚悟が決まらんかったんや……」
利根「何をこそこそしとるか知らんが、吾が輩の肉じゃがで度肝を抜かすがいい!」
司会2人『もう抜かされてるんだよなぁ……』
羽黒『何だか利根さんの肉じゃが、全体的に黒い……?』
ポーラ『しょっぱそうな匂いがしますねぇ』
高雄『というか、上に乗ってる黒いのは何かしら?』
青葉「おぉう、何というかこれは……」
提督「この器持ったまま、床屋いってきた?って聞きたくなるビジュアルだな……」
利根「ん?糸こんにゃくの事か?黒いのは初めて見たが、美味そうじゃろ?」
青葉『正体知ったらどんなリアクションするんでしょうか……』
提督「青葉、覚悟は決まったか?」
青葉「はい、逝きましょう」
司会2人「頂きます」
パクッ モグモグ
提督「ぐむっ……喉に髪が……っ!」
青葉「つ、突き刺さって来ますぅ……っ!」
( ´・ω・`)つ【カッコいい提督と可愛い青葉を想像して、しばらくお待ち下さい】
提督「な、何とか生還したぞ……!」ハァハァ
青葉「バケツ使わなかったら大破してるトコでした」フゥ
提督「アレだな、リ〇グの貞子に呪い殺されたらあんな目に遭うんだろうなってのを実体験した気分だ」
青葉「それより見てください、司令」
利根「…………」←土下座
青葉「数分前まで自信満々だった残念な姉がいますよ」
提督「そうだな、カ級の髪をチョイスしておきながら、妹にも食わせてやろうとか大それた事を言ってたっけな」
利根「すまんのじゃあ……どうか吾が輩のシーンはカットして欲しいのじゃあ」
( ^∀^)<ダ・メ♡
提督「意外と鬼畜だな、スタッフさん」
青葉「さて、利根さんが撃沈した直後ですが次は?」
提督「そうだな……じゃあ羽黒で」
羽黒「え、は、は、はいっ!」
青葉「いい匂い……!」
提督「ホッとする匂いだよな」
司会2人「頂きます」
パクッ モグモグ……
提督「結婚したい(真顔)」
羽黒「ふえぇっ!?」
高雄「!?」ガーン
青葉「ちょっと、何を口走ってんですか提督!?」
提督「いや、これそう思いたくなる位美味いだろ」
青葉「確かに、同じ女として悔しいですが箸が止まりません……!」
提督「だろ?こんな料理上手な嫁が待ってるなら、寄り道せずにまっすぐ帰るわ」
羽黒「あ、あの……二人とも、もうその辺で」←赤面
青葉「お代わりしても余裕でペロリですよ。しかもそんな娘が提督一筋なんですよ?この色男!」
羽黒「は、はぐうぅ……」←茹で蛸状態
提督&青葉、米まで完食
青葉「はぁ……無くなってしまいました」ショボン
提督「言うな、また食いたくなる」
羽黒「…………」←オーバーヒート中
青葉「さて、最後はポーラさん!」
提督「和食を洋風にアレンジした物だからな。果たしてどんなモンか……」
パクッ モグモグ……
2人「「美味いっ!」」
ポーラ「え~、ホントですかぁ?えへへーザラ姉様やりましたよ~……ぶいっ!」
青葉「羽黒さんや高雄さんのが純粋な和風なのに対して、洋風肉じゃがでしたね」
提督「アレンジをされてても、しっかりと肉じゃがを感じさせた。これはスゴい」
青葉「さぁ、ランク付けの時間です。エプロンボード、カモン!」
提督「一応前回の4人もそのままなんだな」
青葉「まぁ、指標になりますからね。改めて説明しますと、特エプ、上エプ、中エプ、下エプ、ランク外に格付けされます」
~現在のエプロンボード~
特エプ:翔鶴
上エプ:金剛
中エプ:
下エプ:摩耶
ランク外:朝潮
青葉「さて、まずは高雄さん!」
提督「普通に美味かったしな。でもまだ伸び代を感じたので……ココ!」
高雄:中エプ
高雄「まぁ、悪くは無いですね」
青葉「お次は羽黒さん。まぁ何となく解ってますが」
提督「当然ココだろ」
羽黒:特エプ
羽黒「う……嬉しいです!」
提督「ケッコンに関しては……もう少し頑張ろうな?」
羽黒「は、はいぃ……」←錬度93
青葉「まぁ、すぐな気もしますけどねー。お次はポーラさん!」
提督「羽黒と比べても美味さに遜色なかった。よってココ!」
ポーラ:特エプ
青葉「素面のポーラさん、侮れませんね」
提督「毎日素面でいてくれると助かるんだがなぁ」
ポーラ「そしたらポーラ死んじゃいますぅ……」
青葉「さて、問題は利根さんですが……」
提督「いないぞ?どこ行った」
( ;´・ω・`)<提督さん提督さん
提督「……なに、物凄い怖い笑顔を浮かべた筑摩が利根を連行してった?」
青葉「いったい何をさせられるんでしょうか((( ;゚Д゚)))」
提督「とりあえずランク外は確定だが……朝潮と同じ位じゃあアレだな」
青葉「失敗のレベルの差が酷すぎますからね」
提督「ランク外……その上スタジオの外にでも貼るか」
青葉「うわぁ、晒し者にされるんですか」
提督「それくらい酷かった、という事だ。皆もチャレンジする時には頑張れよ?」
青葉「それでは皆さん、また次回までごきげんよう!」
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