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レーヴァティン

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第二十七話 騎士の参入その九

「日本酒だとね」
「毎日一升になりますと」
「そっちは幸いならなかったけれどな」
 体質のせいかとだ、久志はその親戚について述べた。
「それでも肝臓が壊れてな」
「入院ですか」
「そうなったんだね」
「ああ、それで今は殆ど飲んでないんだよ」
「というかドクターストップがかかったのでは」
「僕もそっちじゃって思うけれど」
「そうかもな、まあそうした人も見てきたからな」
 久志にしてもというのだ。今も大酒を飲んでいる彼がだ。
「俺もな」
「飲まない日もあって」
「ちゃんと節制もしてるんだね」
「そうだよ、酒は本当に薬にも毒にもなるさ」
 久志自身最もよくわかっていることだ。
「過ぎたら毒だよ」
「じゃあ今もこれで止めるか?」
「馬鹿言え」
 正の笑っての問いに飲みつつ返した。
「飲みはじめたらな」
「そのままなんだな」
「とことんまで飲むさ」
 そうした主義なのだ、久志は。
「こうしてな」
「それでとことんまで酔ってか」
「また明日な」
「それで二日酔いか」
 そうなるのかとだ、正はこうも言った。
「今回も」
「かもな、じゃあその時はな」
「風呂か」
「それで酒抜くな」
 そうすると言ってまた飲むのだった、久志はこの日も痛飲した。それぞれ得た情報を述べてから。
 そしてだ、その翌朝。四人目の仲間に会いに行くその日に。
 久志は朝起きてだ、すぐにだった。
 風呂場に向かった、起きた正はその彼に声をかけた。
「二日酔いか?」
「ああ」
 その通りだというのだ。
「見てわかるな」
「よくな」
「何ていうかな」
 その二日酔いの顔で言う、如何にも苦しそうだ。
「死にそうだぜ」
「じゃあ早くな」
「風呂に入ってだな」
「思いきり湯に入れ、そしてな」
「冷たいシャワーも浴びてか」
「それを代わりばんこにしろ」
 熱い湯舟で汗をかき冷水シャワーで身体を冷やしてまた入ることを繰り返して、というのだ。
「いいな」
「そうすればな」
「酒は抜けるからな」
「じゃあ抜いて来るか、あとな」
「今度は何だ?」
「いや、シャワーとかな」
 久志はこの設備のことも考えた。
「ここ凄いよな」
「上下水道もあってな」
「街によるけれどな」
 所謂先進地域ではそうなっているのだ。
「あるのが凄いよな」
「魔術とか錬金術が発達しているからな」
「そうした技術でか」
「結局魔術も錬金術もな」
「特に錬金術だな」
「この場合はな、進化していくとな」
 そうなっていけばというのだ。
「進んだ科学と変わらないってことだな」
「それでか」
「ああ、こうしてな」
「シャワーも浴びられるか」
「そこまで水道とかの技術が発達しているんだよ」
 そうなっているというのだ。 
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