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レーヴァティン

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第二十七話 騎士の参入その十

「凄いものだな」
「そうだな、まあテレビとかネットはないけれどな」
「日本のテレビだと別にいいだろ」
「そう言われるとな」
「そうだろ、まともな番組やってないからな」
「特に報道関係はな」
 偏向を極めていてまともな報道なぞしていないからだ、テレビ局によっては最早視聴者を騙すことを意図しているのではないかというものもある。
「ないからな」
「だからテレビはな」
「いらないか」
「そっちに余計な技術と資源使うよりは」
 それよりもというのだ。
「他のまともな技術に金も技術も資源も使う」
「それが賢いか」
「そうさ、テレビってのはな」
 これまではまさに文系の利器と呼ばれていたがというのだ、あちらの世界では長い間そう言われていた。
「下手に観ると馬鹿になる」
「そうしたものだからか」
「そっちよりもな」
「他のところに金や技術を使うべきか」
「そっちの方が賢明ってものさ」
「そんなものか」
「ああ、まあそうした話は置いておいて」
 それでとだ、話が戻った。
「風呂な」
「そっちだな」
 久志はその風呂に入った、石鹸とタオルで奇麗に身体を洗ってから身体を洗う間に入れていた湯に入ってだった。
 あったまった後で冷水シャワーを浴びてまた湯に入る、それを三度繰り返すとそれでだった。
 すっきりとしてだ、彼は風呂から出て笑って言った。
「完全復活だぜ」
「よかったね」
 今度は源三が応えた。
「僕達はこの通り平気だからね」
「だからか」
「さっと入って」
 そしてというのだ。
「朝御飯を食べて」
「それからな」
「会いに行こうね」
「その四人目にな」
「うん、あとね」
「あと。今度は何だよ」
「服は早く着ようね」
 笑ってだ、今は風呂あがりで全裸の久志に言った。
「トランクス位穿いてね」
「おっと、そうだな」
 久志も言われて気付いた。
「このままだとな」
「外に出たりしたら」 
 それこそというのだ。
「捕まるよ」
「流石にこれで外には出ないぞ」
 久志もそこは笑って言う。
「どの街でも捕まるだろ」
「絶対にそうなるよ」
「村でもな」
「誰もいないなら問題ないけれどね」
 つまり捕まらないというのだ。
「けれど見苦しいことは確かだね」
「これが美人さんなら別だけれどな」
「奥さんとか」
 源三は笑ってだ、久志に彼の妻のことを話に出した。
「そうだね」
「ああ、そういえばな」
「式もね」
「まだなんだよな」
 この話題になるとだ、久志は微妙な顔になった。そのうえで身体を拭き終わってトランクスを穿く。
「実は」
「そうだよね」
「式を挙げないとな」
「はい、結婚してもです」
 順一も言ってきた。 
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