レーヴァティン
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第二十七話 騎士の参入その三
「後もね」
「モンスター倒して金を貯めてか」
「まずは街か領地かな」
こうした話もしてだった、四人は兵士と別れてそうしてだった。ケーニヒスベルグの中に入った。
街の中は家は多く店も多いが質実剛健な趣で派手さがない。久志はその街の中を見回してこんなことを言った。
「質素な街だな」
「ああ、剣とか鎧ばかりって感じでな」
「街全体に装飾がなくてな」
「それでな」
どうにもというのだ。
「武が前面に出ていてな」
「質素でな」
「質実剛健な感じだよ」
こう話した。
「この街は」
「騎士の街ですから」
それでとだ、順一も言ってきた。
「どうしてもです」
「贅沢とか派手さはないか」
「はい」
壮麗な趣もある、重厚な石造りの街にはキリスト教の教会を思わせる様式がある。しかし余計な装飾や派手さはなのだ。
「この通り」
「余計なものは省いているんだな」
「そうなります、日本でもそうですね」
「鎌倉武士のあれか」
「はい、鎌倉武士は特に実用的でした」
以後の武士達と比べてだ、その食事も遊びも実に実用的でしかも質実剛健なものだったのだ。
「そしてこの島の騎士達もです」
「戦、武が第一でか」
「そうです」
その通りだというのだ。
「こうした風なのです」
「騎士文化ってやつか」
「先程もお話しましたが」
「アーサー王とかか」
「この様にです」
「壮麗でもだな」
この色は強い。
「派手さはなくて」
「贅沢ではありません」
「貧乏でもなくてか」
「そちらになるのです」
「よくわかったぜ、剣ってことだな」
「剣は恰好いいですね」
「ああ、しかしな」
恰好よく美しい、しかしそれは戦う為のもので。
「派手にしてもな」
「意味はありませんね」
「剣身飾るなんてな」
自分のレーヴァティン、今は鞘に収められているそれを見た。その刃は彼が最もよく知っているものだ。
「意味ないからな」
「あくまで斬る為のものですね」
「ああ」
その通りだとだ、久志も答えた。
「それが第一だろ」
「その観点がです」
「騎士の観点か」
「ですからこの街もです」
騎士団の拠点であるケーニヒスベルグもというのだ。
「この様に質実剛健なのです」
「そうか、娯楽関係の店も少ないな」
久志は街中を見てこのことにも気付いた。
「どうにもな」
「あることはありますが」
「それでも最低限って感じだな」
「はい、ですから」
「騎士には騎士の色がある、だな」
「そうです、それぞれの色つまり文化があるのです」
順一は微笑み久志に話した。
「僧侶、騎士、魔術師、錬金術師、貴族、農民、市民と」
「市民は商人とか手工業者か」
「その二つの色もそれぞれあります」
「本当に色々なんだな」
「そこに気候や環境も影響してきて」
階級や職業だけでなく、というのだ。
「そのこともよくご存知になっておられるとです」
「面白いな」
「そして何かとわかりやすいです」
順一は久志にこうしたことも話した、そしてだった。
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