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水の国の王は転生者

作者:Dellas
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第四十二話 竜の羽衣

 マクシミリアンがカトレアと結婚して1週間、カトレアは新宮殿にて家臣やメイドたちと顔合わせを済ませ、王太子妃としての生活をスタートさせた。
 カトレアは典型的な貴族の様な偉ぶった所は無く、家臣たちの評判は上々だ。
 その噂はトリスタニア市内まで届き、市民の反応も良かった。

 この日、マクシミリアンは新宮殿の敷地にあるジョウスト場で、新魔法の訓練をしていた。
 新魔法とは『クリエイト・ゴーレム』の事で、マクシミリアンが土の系統のトライアングルに進んだことから、以前までの人馬ゴーレムの更に洗練させた。材質は鉄製になり上半身はウイング・フッサー、下半身が関節部分を強化した軍馬の形をした、新・人馬ゴーレムの作り出した。
 ジョウスト場の両端には、マクシミリアンが作り出した、それぞれ1体づつ配置されていた。

「よし、チャージ!」

 マクシミリアンの号令と同時に、2体の人馬ゴーレムは土を蹴り上げ駆け出した。
 新しい人馬ゴーレムは6メイルもある長大なランスを持ち、鉄製の羽飾りをジャラジャラ鳴らしながら、2体の人馬ゴーレムは見る見るうちに近づく。
 そして、スピードに乗った2体の人馬ゴーレムは同時にランスを突き立てた。

 ドガン!

 と車と車が正面衝突したような凄い音がジョウスト場に鳴り響き、重なった状態の2体の人馬ゴーレムの胸には6メイルのランスが深々と突き刺さり、2体とも鉄の身体はひしゃげ動かなくなった。
 結果は相打ちだった。

「う~ん、改良の余地有り……かな」

 マクシミリアンは、杖を振るうと2体の人馬ゴーレムはジョウスト場の土へと戻った。

「マクシミリアンさま~」

 手を振りながらカトレアが、バスケットを持ったメイド数人を伴ってジョウスト場やって来た。

「どうしたんだ、カトレア」

「そろそろ、お昼と思って昼食をお持ちしました」

「もうそんな時間か……ありがとう、いただこうか」

 メイドたちは、ジョウスト場の隣の芝生に、何処から持ち出したのか椅子とテーブルを設置し始めた。
 流石はプロと言ったところか、瞬く間に設置しテーブルクロスを掛けて終わりだ。

「みなさん、ありがとう。さ、マクシミリアンさま」

 マクシミリアンとカトレアは席に付き、持ってきたバスケットを開いた。天気も良いので絶好のランチ日和だ。
 バスケットの中にはオムレツに羊肉のソーセージに野菜サラダにチーズ、そして白パンとワインが付いていた

「マクシミリアンさまは、オムレツが好物でしたので厨房を使わせて貰って作ってみたんです」

 どうやらオムレツはカトレアの手作りのようだ。

「カトレアの手作りか。いいね美味しそうだ」

「いただきましょう」

「いただきますか」

 マクシミリアンとカトレアは食事をはじめた。

「早速、オムレツをいただこうかな」

「感想聞かせて下さいね」

 マクシミリアンはナイフとフォークでオムレツを切り分け口に運んだ。

「……」

「どうかしら?」

(これは……オムレツというより卵焼きだ)

 カトレアの作ったオムレツは、外も中も良く火の通ったオムレツ、というより卵焼きで、外はふんわり中はトロトロな一流シェフのオムレツばかり食べてきたせいか、マクシミリアンには残念な出来に感じられた。
 だが、『愛情』という調味料が入っていると無理やり自分を納得させオムレツを一気に平らげた

「どうかしら?」

 カトレアは心配そうに感想を聞いてきた。

「まぁ、次第点かな、不味くは無かったよ」

「そう……ですか」

 しょぼーん、とカトレアが小さくなったように見えた。

「次はがんばろうよ」

「そうですね。次こそは、マクシミリアンさまを唸らせて見せますわ」

 マクシミリアンの励ましで元気になったカトレアは雪辱を誓った。

 ……

 昼食を食べ終え、二人は食後のデザートを楽しんでいた。

「そう言えばカトレア」

「何でしょう?」

「明日か明後日に、地方の視察に行くんだけど。カトレアは着いて来る?」

「着いて行きますわ」

 カトレアは即答した。

「それじゃ、そのように伝えておくよ」

「それで、何処を視察されるんですか?」

「タルブ村、って所だ。あそこはワインの産地として知られているけど。新たにブランデーっていう酒の蒸留を年明けあたりから始めたんだ。今回の視察は、これらの進み具合を見学する為の視察なんだよ」

 マクシミリアンは、ハルケギニアにおいて酒と呼べるものは、ワインとエールが主流で、他にはリキュールなどが在ったが、それほど流通していなかった。
 これに目をつけ、ブランデーやウィスキー、ビールなどを開発して新たな産業にと目論んでいた。
 何より、酒飲みのマクシミリアン自身が飲みたいと思っていた。






                      ☆        ☆        ☆






「お、おお……王太子夫妻が、このタルブ村に!?」

 タルブ村の村長は、突如降って沸いたマクシミリアンらの視察に驚きの声を上げた。

「視察というから、てっきり官僚とかその辺りが来ると思ったのに」

「あの……村長、領主様にはどの様に報告を?」

 村長が、小間使いとして使っている男が申し訳なさそうに聞いてきた

「忘れたのか? 領主様は先の内乱で反乱軍側に付き、御家を取り潰されて、今では直轄地だということを」

「そうでした」

「と、ともかく大至急、全ての家々に連絡して歓迎の準備を! 若い衆にも声を掛けるんだ!」

「わ、分かりました村長。それと王太子夫妻は、この村にお泊りになられるのですか?」

「……え、日帰りでは無いのか……何処か一泊されるに相応しい場所を探さないと。馬小屋なんかに泊めたら打ち首だぞ」

 村長は顔を青くして頭を抱えた。

「前の領主様の館が空き家になってますが」

「そこだ! 王太子夫妻が寝泊りできるように今日明日中に大掃除を!」

 こうしてタルブ村の住人総出で、王太子夫妻の歓迎準備に取り掛かった。

 ……

 マクシミリアンとカトレアは、仕事目的という事で、馬車ではなく竜籠を使ってタルブ村まで行く事になった。
 竜籠の上でも二人はイチャイチャラブラブで、回りの者達はそんな若い夫婦を微笑ましく眺めていた。

 竜籠がタルブ村上空の到着すると、マクシミリアンは驚きの声を上げた。

「なんだあれ?」

「あれは……文字ですか?」

 カトレアが言った。

「まさか、こんな歓迎の仕方とは……」

 タルブの平原には、百人を超す多くの人々が人文字で

『トリステイン万歳』

 と、なるように立っていた。
 それも、一人一人が竜籠に向かって引きつった笑顔で手を振っている

「マスゲームなんて、何処の独裁者だよ」

 マクシミリアンは苦虫を噛み潰したような顔をした。
 マクシミリアンは知らなかったが、ここ最近、マクシミリアンの名声は本人の意思とは関係なく一人歩きし、貴族をはじめ多くの人々、特に政府関係者には畏怖を持って知られた。

 とある貴族曰く。

『マクシミリアン殿下に、ご不興を買おう物なら粛清される』

『先の内乱は、殿下御自らが囮となって反乱貴族を罠に嵌めたらしい』

『赦された一部の貴族は、トリスタニアにある秘密の地下室で人格を調整され以前とは別人の様になったらしい』

 等々、悪名を全て紹介したらキリが無い。

 そうこうしている内に、マクシミリアンらを乗せた竜籠は平原に着陸すると、村長を始めとする、タルブ村のお偉方がマクシミリアンらを出迎えた。

「遠路ご足労いただきありがとうございます。タルブ村の村長にございます」

「あのような歓迎は初めて見ました。」

 当たり障りの無い返答をしておく。

「気に入って頂き恐悦し至極です」

「ですが、観光で来た訳ではありませんので。早速、ブランデー関連の視察を始めたいんですが」

「かしこまりました。馬車を用意させます」

「いや、天気も良いし歩いて行こうと思う。いいよね? カトレア」

「わたしはかまいません。それと村長さん、いつまでも、あの人たちに手を振らせ続けるのは可哀想です。帰しても良いですよね?」

 カトレアの視線の向こうには、人文字を作りながら延々と手を振り続けるタルブ村の住人が居た。

「も、申し訳ござません、直ちに!」

 村長は、若い衆を伝令として送り、下手なマスゲームは終了を迎えた。

 ……

 試験目的だったがブランデー工場は順調だった。

「数年寝かせば、商品化にこぎつけるだろう。各蔵元のみんなにはがんばってほしい」

 とタルブ村中の蔵元の従業員を激励すると、それぞれの蔵元に特別ボーナスを渡し、視察は3時間程で終了した。
 タルブ村には大小様々なワイナリーがあり、腕の良いワイン職人達が日々精進していた。
 マクシミリアンの肝いりで行われた、ブランデー作りだったが、大手のワイナリーの職人達はあまり乗り気ではなく。比較的小さな蔵元が名乗りを上げていた。
 後に小さなワイン職人数名が、ハルケギニア有数のブランデー職人となり名声を得る事になる。

 視察を終え、宿泊先のかつての領主の館に向かう途中に奇妙なオブジェを見つけた。

 マクシミリアンが見たもの、それはこのハルケギニアには明らかにミスマッチな鳥居だった。

「村長、あの建物は誰が建てたんだ?」

 村長に聞いてみると、

「あの建物は、60年以上前に『竜の羽衣』と呼ばれる空飛ぶマジックアイテムに乗って来た男が建てた、え~と、たしか『トリイ』だったと思います」

 マクシミリアンは『もしや、日本人が建てたのでは?』と思い、詳細を聞いてみることにした。

「それで、その男の人は今もご健在か?」

「残念ですが、もう何十年も前に死にました」

「そうか……すまないが村長。あの建物を見学したいのだが良いだろうか?」

「は、はい、かしこまりました。ご案内いたします」

 突然の予定変更に村長は少し戸惑ったが、それをおくびに出さず村長はマクシミリアン夫妻を先導し、鳥居のある場所へ到着した。
 道中、村長は『竜の羽衣』と呼ばれる御神体について説明して、粗方の事情は理解した。

「それで、先の寺院には『竜の羽衣』と呼ばれる物が置いてあって、寺院を建てた男が60年前に空から舞い降りたと?」

「何しろ古い話でして、私も父から聞かされて詳しい事は分かりません。口の悪い村民などは、嘘ではないかと何度も急かして、男に竜の羽衣を飛ばせようとしましたが、結局飛ぶ事はなかったそうです」

「その後、その男の人はどうなったんですか?」

 カトレアが会話に加わった。

「一部の村民からは嘘つき呼ばわりされていましたが、働き者でしたので村に溶け込み、静かに余生を過ごしたそうです」

「……」

 マクシミリアンは無言で鳥居とその奥に建てられている寺院を見ていた。
 その寺院は木製で、外観は日本の神社に良く似ていた。

「で、殿下。何か気に入らない所がおありで?」

「いや、あの神社……じゃない。寺院の中も見学してもいいかな?」

「はい、かまいません」

「ありがとう村長。行こうかカトレア」

「はい、マクシミリアンさま」

 マクシミリアンに続くようにカトレアも、鳥居を潜り寺院の中に入った。

「あっ!」

 寺院内に入ってすぐに、『ある物』がマクシミリアンの目に入り思わず驚きの声を上げた。

「どうされたんですか?」

「あれ……あの緑色のヤツ」

「変わった物ですね。鳥か何かのオブジェ、あれが竜の羽衣でしょうか?」

「いや、これは……」

 マクシミリアンは、駆ける様に鳥のオブジェに近づいた。
 それは濃緑色の飛行機で、マクシミリアンはこの飛行機に見覚えがあった。

(この飛行機、見た事ある……翼の日の丸。そう、たしかゼロ戦だっけ?)

 マクシミリアンが、ゼロ戦に手を触れると、永い間眠っていた為かヒンヤリと冷たかった。

「村長!」

「は、はい!」

 後ろに控えていた村長が、ビクリと背筋を伸ばした。

「この竜の羽衣。僕に売っては貰えないでしょうか?」

 ……

 マクシミリアンの申し出を、村長は快く承諾した。

 ……と言うよりも、断りでもしたらどんな目に合わされるか怖くて、首を縦に振ったのが真相だった。

「竜の羽衣を、マクシミリアン殿下に売ることになってしまった。事後承諾になってしまったが、この通り、 承諾して欲しい!」

 村長は、竜の羽衣に乗って来たという男の子孫の家に出向き事の説明をした。

「頭を上げてくれよ村長。正直なところ竜の羽衣なんて俺は今まで忘れていたんだ。欲しいって言うんだったら、俺は構わないぜ。良いだろ? 母ちゃん」

「あたしも構わないよ。売るっていうんだったら、王子様はいくらで買ってくれるんだい?」

 時刻は夕方になり、男の子孫の家では夕飯の支度で女房やその子供たちが忙しそうにしていた。

「いやそれが……」

「言い値で買おう」

 出入り口から、手をヒラヒラさせてマクシミリアンとカトレアが現れた。

「どちらさんで?」

「ば、馬鹿! マクシミリアン王太子殿下とカトレア王太子妃殿下だ!」

『え、えぇぇ~~~!?』

 ドドッ、とそんなに大きくない民家の中は悲鳴に近い声が上がった。

『ははぁ~~!』

 家族全員がマクシミリアンらに土下座した。何故か村長も土下座に加わっていた。

「礼はいらないから顔を上げてくれ」

 マクシミリアンの言葉で一同顔を上げた。

(ムムッ)

 家族の中にハルケギニアでは珍しい黒髪の女の子を見つけた。

(あの黒髪……本当に日本人の末裔なのか)

 『魅惑の妖精』亭のジェシカが、『タルブ村に実家がある』と言っていた事を思い出し、

(彼女も日本人の末裔だったのか)

 と勝手に納得した。

 黒髪の少女と目が合い、マクシミリアンはニコリと微笑んだ。

「さっきも言ったけど言い値で構わない」

「は、はい……でしたら10エキューで……良いよな? 母ちゃん」

 最後の部分を小声で言い、女房はコクコクと小刻みに頷いた。

「安いな、本当に良いのか?」

「税も軽くなり十分に食べて行けます。なにより殿下のお陰でございます」

「欲が無いね。それじゃ、10エキュー、少し色を付けておいたから」

「ありがとうございます」

 マクシミリアンは懐から財布を出しエキュー金貨の入った布袋を木製のテーブルの上に置いた。

「マクシミリアンさま。余り長居するのも良くないかと思いますわ」

「そうだなカトレア。そろそろお(いとま)するよ」

 とマクシミリンは言ったものの、家の中から漂ってくる懐かしい匂いに帰る足も鈍った。
 永らくハルケギニアの生活に慣れ親しんできたが、魂に刻まれた『日本人的なもの』が醤油の匂いを嗅ぎ分けたのだ。

「いい匂いがするね。どんな調味料を使っているのか教えて欲しい」

「ウチのひい爺さんが作った調味料で、我が家に代々受け継がれた物です」

「その調味料の製法。これぐらいで売ってくれないか?」

 マクシミリアンは、財布からさっきの倍のエキュー金貨を鷲掴みして布袋の隣に置いた。







                      ☆        ☆        ☆





 夜になってマクシミリアンたちは、宿舎となる前の領主の館に泊まる事になり。そこで出された地元の名物の『ヨシェナヴェ』を食べる事になった。

「とっても美味しいですね」

 カトレアは、ニコニコしてヨシェナヴェに舌鼓を打っていた。
 一方、マクシミリアンは無言のまま黙々と食べていた。

「どうされたんですか? マクシミリアンさま。口に合わなかったのですか?」

「ん? ……ああ、美味しいよ」

「?」

 首を傾げたカトレアに、マクシミリアンは別の話題を挟んだ。

「タルブのワインは気に入った?」

「わたし、ワインを余り飲まないんですけど。とっても飲みやすくて美味しかったですわ」

「良かった。それじゃ、これからも贔屓にしようか」

「はい、マクシミリアンさま」

 賑やかさを取り戻し、マクシミリアンとカトレアは夕食を楽しんだ。

 ……

 床に入ったマクシミリアンとカトレアだったが、マクシミリアンはカトレアの胸に抱きつくようにして寝ていた。

「マクシミリアンさま如何されたんですか? 夕食辺りから何か変ですよ?」

「ごめん、カトレア。この夜だけは、このままにしておいてくれないかな。明日になればいつもの僕に戻っているから」

 14歳ながら見事なプロポーションのカトレアの胸の中でそう応えるだけだった。

 マクシミリアンの異変。それはホームシックだった。

 竜の羽衣に日本人の末裔、そして醤油ベースのヨシェナヴェと食べて、日本人だった前世をはっきりと思い出したからだ。

(カトレアの前だって言うのに情けない……ああもう、クソッタレ!)

 胸の中で唸っていると、ふわりと何かがマクシミリアンの頭を撫でた。

「カトレア?」

「夫婦なんですから相談の一つもして欲しかったですけど。何があったのかは聞きません。マクシミリアンさまが眠るまで、こうやって頭を撫でてますね」

「ああ、カトレア。愛してる」

「わたしもです。ずっと前から愛していました」

 カトレアの柔らかい手が、マクシミリアンの頭を撫でる度に、日本への恋しさと心の底から沸き上がる不安が和らいだ。

「マクシミリアンさま? 眠られましたか?」

「……」

 1時間ほど頭を撫で続けていると、マクシミリアンはカトレアの胸の中で寝息を立てていた。

「寂しかったのですね。マクシミリアンさま」

 カトレアは勘の鋭い少女だ。昼間の竜の羽衣を見た当たりから。マクシミリアンの妙な反応に気付いていたし、調味料の製法を買い取った辺りでは、物珍しさではなく懐かしさで行動していたのを感じ取った。
 そして夕食のヨシェナヴェで、遂に感情のダムが決壊した事を、これもカトレアは感付いたが、何故、トリステインの王子であるマクシミリアンが、異国の物に懐かしさを感じていた事までは分からなかった。

「マクシミリアンさま……」

 日中カトレアは、マクシミリアンに原因を聞こうと思ったが、虫が知らせたのか止めて置いた。

「マクシミリアンさまはマクシミリアンさまです。原因が何であってもわたしは絶対に気にしません」

 そういって包み込むようにマクシミリアンの頭を抱き、カトレアは目を瞑った。

(何故ならわたしは、あなたの妻なのですから……)

 やがて、カトレアも寝息を立て眠りだした。 
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