ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士
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第35話 =青眼の悪魔と双剣の使い手=
前書き
今回のサブタイトルだけはかっこよくなったんじゃないか!!?
って調子に乗ってみましたww
サブタイかっこよく決まるといいですよね~中身はグダグダですけど…
…さすがにね、ほぼ消えるようなダッシュをする投剣使いとか素早さ命の細剣使いやダガー使い、素早い動きが特徴の刀使いたちや棍術使い、比較的素早く力もある片手剣使いたちに大剣使いの俺が勝てるなんて思ってなかったよ。でもさ、姿が見えなくなるまでいかれるとも思ってなかったよ!
「うっわ…寂しい」
『だから敏捷も上げとけと言っただろう、この脳筋が』
「へいへい、すいませんでしたーっと」
『たく…そこジャンプして壁ければショートカットできるぞ』
頭の中に響く声の指示に従い、何もなさそうな壁にジャンプ、その勢いのままその壁を蹴り向こう側の通路へ着地する。着地したところでボス部屋へ続く道の先を見るとトカゲ人間…リザードマンロードの数体に襲われている紅い鎧集団がここからでも見えた。
「…っ!」
意外と近かったため跳躍で距離を詰め後ろを向いているトカゲ人間を一気に切り裂き爆散させる。
「サチ、シリカ、ユカ、クライン!!無事か!?」
一気に確認を取れるだけ無事かどうかを確かめる。幸い、誰もダメージを負っておらずひとまずは安心だ。
「…キリトとアスナは!?」
「先に行ったわ!!」
どうやらボス部屋から叫び声が聞こえたらしくあの男女は先に駆けて行ったらしい。他の皆も追いかけようとするがその前にモンスターが出現し、道を阻まれたらしい。もし、軍がピンチに陥っていてもアスナとキリトだけじゃどうしようもない…でも俺が行ったとしても被害が大きくなるだけだろう、距離あるし。こうなったら…
「皆!ここ引き受けたから先行け!!」
「お前、何言ってんだよ!」
「いいから!!早くキリトたち助けに行け!!」
敏捷値の高い俺以外の皆にあの2人のことを任せるしかない…そのためにわずかばかりだがボス部屋まで続く道を斬り開く。ようやくクラインたちも察してくれたのかその道を次々と通っていく。でもその中に残る人が俺以外にもう1人いた。
「私、残ります!!」
「「「シリカ!?」」」
「私なら、ピナと一緒にリクヤさんのサポートが出来るんで!!」
「シリカが残るなら私も!」
「サチさんとユカさんはキリトさんたちのサポートを!!」
はきはきと自分の残る理由、そして俺たちメンバーに指示を出していくシリカ。その言葉にサチとユカは互いに顔を見合わせ風林火山の向かった方向へと走っていく。最近は本当にシリカに驚かされることばっかりだな…
「…サンキュな、シリカ!」
「え?」
「正直、俺1人じゃこんだけの数は無理あったかもしれないからな…」
「…増えてる…でも!」
周りを見てみれば数は先ほどよりも数体増えている。シリカもそれを確認しダガーを握りしめる。ピナも威嚇のつもりかいつもなら上げない低い声でトカゲ男たちをけん制している。さすがに互いの背中を預ける、というかっこよさげだが無謀な挑戦はさすがにせず、共鳴を発動させ確実に1匹1匹屠っていく。そして2、3匹ポリゴンとさせたところで誰からかメッセージが来た。
差出人はユカ、件名は何も書かれておらず相当あせっているのが分かる。そして内容は『早く』の一言だけ。
「早くって言われても!!」
「ずっと倒してたらキリありませんよ!!」
確かにシリカの言うとおりどんどん再出現をして俺たちに対する壁となっている。どうにかして突っ切る方法は無いのか!?
『リクヤ、竜使いを投げろ!!』
「分かった!!うぉぉぉ!!」
「…へ?…きゃあぁああ!!!?」
投げた後で「あ」とつぶやいてしまったのは仕方ないだろう…でもシリカを投げたおかげでトカゲ男たちがシリカの方を一瞬見て、再度俺を目標にしようとする。だがその一瞬のおかげでわずかばかりできていた小道を跳び抜けることが出来た。あとは無視してユカたちの元へ急ぐだけだ。そう思いながらシリカは走り、俺は跳び続けた。
――――――――――――――
ようやく到着した俺たちの目の前に広がっていたのは衝撃の場面だった。アスナがあいつ等の言っていたボスの大剣の餌食になろうとしていたのだ。だが、振り下ろされる直後キリトが無理やり軌道を変えアスナのわずか数センチ右に振り下ろされただけですみ、それを確認した俺は周りを見る。するとあのほかの物とは違った鎧を着ていたコーバッツはすでにおらずさらにもう2人いなくなっているが分かった。
「クラインさん、結晶は!?」
「駄目だ!使えねぇ!!」
「結晶…無効化空間…!?」
一個前の層ではモンスターによって使用が不可能だったのだがまさかここではシステムで制限されているとは…驚きを隠せないまま例のボスはキリトへと狙いを変更していた。キリトはソードスキル使用後の硬直なのか動けずにその場で上を見上げるだけだ。
「…くっ!!…うぉぉぉ!!」
キリトの上を飛び越えるように一気にジャンプ、そしてそのまま剣を十字に交差させ剣を受ける。空中という場所が悪いせいか相手の力が数倍にも感じられ一気に押しつぶされそうになる。
「…せぃ!!」
俺はそのまま剣を振り払うことで相手の剣を上へと弾き俺とキリトが逃げれる時間を作る。そしてちょうど硬直が解けたらしいキリトは剣
が届かないところまでバックステップしポーションを飲む。その間に俺はひたすら時間を稼ぐ。逆手に持ち替え攻撃をなんとか受け流すが
やはり一撃一撃が重くそれでもダメージが残ってしまう。
「…っ、ふっ!」
ダメージを気にした一瞬で相手に横薙ぎされかけたがそれをジャンプで避ける。その時に見えたがユカとシリカは軍メンバーの回復、サチは他の風林火山と一緒に軍を避難させているのが見えひとまずは安心だ。
だがその安心は次の瞬間に崩れ去った。突如その悪魔、グリームアイズが軍に攻撃を仕掛けたのだ。そのせいでサチたちは一気に赤まで減り、さらに吹き飛ばされ身動きが取りづらくなっていた。
「…っ!アスナ、クライン、リクヤ!10秒だけでいい!アイツの気を引きながら持ちこたえてくれ!!」
そういうキリトはメニューを急いで操作している。今はキリトを信じるしかなく一気に悪魔へと詰め寄る。
「…喰らっとけ!!桜花爆砕斬!!」
俺は顔に肉薄しその場で回転攻撃、最後に土砂をぶつけこちらに注目を集める。クラインの「スイッチ」の掛け声とともに交代、目の前にクラインが来る。そして刀で大剣を受け、飛ばされるもダメージを最小限にする。クラインを飛ばすため大剣をふったグリームアイズだがそのおかげで隙が大きく出ており続いてアスナがクラインの開いてくれた場所にいくつもの突き攻撃で攻撃を繋げる。
「アスナ!!!」
だがグリームアイズは体勢を立て直し空いている左でアスナが殴ろうとする。クラインとのスイッチのおかげで硬直も何もない俺はアスナとの間に入りその攻撃を剣で受けそれを明後日の方向へ流す。キリトも準備できたらしくこちらに駆け込んでくる。
グリームアイズはそのキリトに剣を振り下ろすがキリトは左手を自分の左肩に移動させながら右手で衝撃の来ないよう、受け流す。そして今まで俺も見たことの無い純白の剣を左手で持ち、グリームアイズを攻撃していた。
「…キリトぉ…」
「キリト君…」
キリトのその攻撃でゲージが残り一本になり、その悪魔はいきなり絶叫を上げる。それと同時にヤツの左手に炎が集まりそれが晴れると右で持っているような巨大な剣が握られ手しまった。
まさか、予想が当たるなんて…だが、キリトはそれを気にせず攻撃を繰り出していく。
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
「キリト、左!!」
サチの声に動きはシステムに任せ左をチラっとみるキリト。そこにはいかにも首を飛ばそうと高々と振り上げられているもう1本の剣が…だが、こっちにも二刀流がもう一人いることを忘れるなよ。
「ぜぇやぁ!!」
ハイブーストの加速、今の自分で一番力を込めてその剣を弾き飛ばす。そして散々ソラに特訓してもらった双・大剣士最上位ソードスキルをつぶやく。同じく右ではじめのソードスキルが終わったのか俺と似たような構えを取る。
「スターバースト・ストリーム…!」「グランバースト・クエイク…!」
ほぼ同じタイミングでグリームアイズに斬りかかる俺とキリト。あのバルバトス戦とは武器が違うものの動きが当然のごとく再現さ
れる。
2本同時で斬り上げ、コンマ1秒遅くその2本を別々に振り下ろす。そこから左、右、左と一閃ずつ、さらにクロスに斬り上げまた2本あわせて振り下ろす。右を逆手に持ち直しそれででアッパーのように斬りつけ反対で左から右へさらに一閃。最後に踏み込んでまだ動いていない左で斜めに斬り裂く。
相手も黙っておらず両方の武器を別々に使いこなし、着々と俺たちのHPを削る。そして斬撃数の少ない俺が先にスキルが終了、それと同時に左の軽い大剣が音を立てて消滅する。
「…キリトっ!」
「………ぁぁぁあああああああ!!!!」
ヤツの左の剣が俺を斬り裂こうとした瞬間、キリトの声になっていないほど大きな叫び声が響き渡りグリームアイズの胸を貫く。それでHPが無くなったのか大剣が俺の数センチ上で急に止まり、一瞬ブルっと震えたのかと思ったらポリゴンとなり今まで威圧感が半端なかったその体を爆散させた。
「……くっ…」
それと同時にキリトは倒れ、正直精神的に相当疲れてしまいそのばに倒れるように座った。
「「「リクヤ(さん)!!」」」
「…サチにユカ、それにシリカも…無事だったんだな…」
「その台詞は私たちのだよ!!」
サチに泣きつかれながら怒鳴られてしまう。そして後ろからはユカが泣きそうなのを堪えるような声で「もう1人にしないで」とつぶやいていた。シリカは俺の腕をつかみエンエンと泣いている。俺、そんなに心配かけさせたんだな…
「ごめん…」
どうやら隣も起きたらしく、アスナに抱きつかれていた。そのとき自分は無事だということを知らせるために軽い冗談を言っていたがその直後、ポーションを口に無理やり突っ込まれほぼ無理やりに飲まされていた。
「…シリカとユカのおかげで回復できるやつは出来たが…コーバッツとあと2人死んだ…」
「ボス攻略で犠牲者が出たのは、六十七層以来だな……」
「あんなの…攻略じゃない…ただ死にに行ったようなもんじゃねぇか…!」
俺の意見にクラインもつけたし、コーバッツの悪態をつく。だが、それはただのそれとは違いボス攻略で犠牲者を出してしまったという悔しさがにじみ出ていた。だが、そんな空気やっぱりこいつには似合わない。彼自身が話題を変えキリトにスキルの詳細を聞いてきた。
「…言わなきゃ駄目か?」
その場の全員が頷く。ここの全員が俺の特殊二刀流…双・大剣士を見たことがあるわけではないので…というか見たことあるのがキリト、アスナにサチ、シリカ、ユカ、クラインだけだ。今ここにいる人だけでいうと…他の風林火山メンバーは俺のを見ていない覚えがある。
「…エクストラスキル『二刀流』だよ」
「しゅ、出現方法は?」
「分かってたらとっくに公開してるよ」
俺もそれには賛成だ。俺の双・大剣士も分かれば公開しようと思ってるけど心当たりはまったく無い、それどころかいまだにソラが俺に導入された理由も理解していないのだ。
「まあ、そうだろうな。だが水臭ぇなキリト。そんなすげえウラワザ黙ってるなんてよう」
ネットゲーマーはしつこい、これが俺が2年間で学んだ知識のまとめだ。根っからのゲーマーらしいキリトも同じ事を思っているらしくそれを口に出す。だが、クラインはやはり人間が出来ているのかそれを責めようとはせず逆にしつこいプレイヤーの非難へとまわる。「そして…」と一旦言葉を切り、俺とキリト。正確には俺とキリトに抱きついている女性全員をみながらニヤリとした。
「…まあ、苦労も修行のうちと思って頑張りたまえ、若者たちよ」
「勝手なことを…」
「お前に言われたくない」
言いたいことも言ったのかクラインは後ろを向き、軍の生き残りに指示を出す。そして外に出ようと歩く途中、俺たちに礼を言ってきた。それはそれでうれしかったけどそれよりもこれを指示した人に文句を言いたい。そうすればコーバッツも死なずにボスが倒せたはずなのに…と思いながら一応こちらも頭を下げる。まぁ礼儀ってヤツですね。
「…そろそろ離れてほしいん…だけ……寝てるのか…」
泣き止んだかと思えば、彼女等は俺にくっつきながら静かに寝息を立てていた。泣き疲れたのか緊張の糸が解けたのかは本人に聞かないと分からないけどその顔を見れて俺はうれしいって一瞬思ってしまった。だが、運ばなければいけないことに気づきため息をつく羽目になるけど。
「俺たちはこのまま75層のアクティベートしに行くけど…お前等、どうする?今日の立役者だし、代わるか?」
「…俺はこいつら運ばなきゃならないからね…クラインに任せる」
「俺も…もうへとへとだ」
俺たちの答えに「そうか」といいクラインは75層へと続く階段へ向けて歩き出した。そして階段をに上る前、俺たちのほうをみると涙を瞳に少なからず浮かべキリトに話しかけた。
「キリトよ、おめぇがよ、軍の連中を助けに飛び込んで行った時な…おれぁ……なんつうか、嬉しかったよ。そんだけだ
それにリクヤも…ありがとな…また会おう!」
正直意味が分からなかったがそれでも感謝の言葉には違いない。やっぱりあいつらしいや、って思いながらサチたちを起こさないよう
その場に立ち上がる。そして女性を扱うにしては乱暴だが、彼女等を肩に担いだりだっこしたりして歩き始める。俺の筋力値ならこれくらいなら楽勝だ。この3人、意外に軽いし。
「…俺も、帰るかな…早くベッドで寝かせてあげたいし」
「優しいな、お前は」
「そうだったら…いいんだけどな…じゃあな、2人とも。…あんまりラブラブしすぎて回りに迷惑かけるなよ」
「ちょっ、お「転移、リンダース」…ふぅ」
俺のいなくなったボス部屋にキリトの息だけがしばらく反響していた。
=第48層 リズベット武具店=
「いらっしゃ…って一体どうしたのよ!!」
「しー!」
俺は静かにしろと指を立てたかったのだがそれをしてしまうと起きてしまいそうなので口だけでやる。そして3つある備え付けのソ
ファに3人をそれぞれ寝かせる。
この店まで来るとき、偶然転移門には誰もおらず裏道を通ってこれたので本当に誰にも会わなかった。
「…なにがあったの?」
「ボス戦やって危険だったから泣かれた」
「ふぅ~ん…ってボス戦!?」
リズの驚きに俺は肯定を現すため首を縦に振る。少しの間口をパクパクさせてから何か思いついたのか奥へ行こうとした。
「リクヤも来なさいよ。武器整備するんだから」
「あ、なるほどね…わかった」
そういい、腰にあるオータムリリィを抜きながら工房の方に行く。いや、行こうとしたが工房にはいけなかった。
「…っ!?」
「……」
なぜならいきなりリズが近づいてきて俺の唇をリズ自身の唇でふさいだ…つまりキスされたからだ。いきなりのことに驚きすぎてリ
ズから2歩…いやもっと急速に離れる。それでもリズは近づいてきて俺の左手をつかんだ。
「あの、さ…リクヤ…抜け駆けになるかもしれないけど…」
「な、え、どうした?」
「アタシは…アンタの…リクヤの「…あれ…ここどこですか…?」…あたしの店よ」
リズはさっきまで顔が赤かったもののシリカが起きて声を出すと、一瞬驚き言葉が続かなくなり…最後には諦めシリカの質問に答えた。
何を言おうとしていたのかは分からないし何でキスされたのかも分からないけど…これも謝ったほうがいいのか…?
いや、でも俺からじゃないから…という風に考えがごちゃごちゃになったのでもう俺は考えるのをやめた。
それにしても2日間で2人連続でキスしちゃうことになるなんて、一体何があったんだ?それが本当に知りたかった。
後書き
涙「さて、あとはシリカとユカだな」
リ「な、何の話かな?」
涙「いや?あとチューしてないヒロインズ誰かなって」
リ「…死ね!!」(大剣を横薙ぎに振る)
涙「はーはっは!!作者に勝てると思うなよ!?」(華麗にまわりながら避ける)
リ「くっ…!」
涙「さて、こんな茶番は置いておいて…ALOのリクヤの種族何がいいかな?」
リ「……(泣)」
涙「ありゃりゃ…相当精神的にダメージ負ってるわ…でも今は種族!
いま候補に挙がっているのが
・オリジナル種族(といってもテイルズ精霊の引用になりそうですが…)
・インプ
・プーカ
…の三種類ですかね…でもオリジナルは領地から長所もかぶらないように決めなきゃならない、
インプ、プーカだと先輩作者さんの作品にかぶってしまっている…
といった具合にちょっと悩んでます…なので意見が欲しいなと…」
リ「少し興味があったら気軽に感想やメッセージに送ってくれ」
涙「皆様、ここまで読んでくれてありがとうです!」
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