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GS美神他、小ネタ集

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少女漫画版GS美神

 ごおすとすい~ぱあ・みかみ (掲載誌:りぼん、ちゃお、もしくは競合他誌?)

 あたし、美神令子っ、中学2年生っ! ちょっと前までは自分のコインを全部ピカピカに磨いて、お札にはアイロンをかけて真っ直ぐに延ばすのが趣味の、普通の?中学生だったの。
 でも、パパが置いて行った財布が、ボロボロになって使えなくなっちゃった時、どうしても捨てられなかったから、庭にお墓を作ってあげたの。
そしたらその夜、お金の国から、ゼニーとマネーって言う妖精が来て、わたしに魔法のガマグチを渡してゴーストスイーパーになれって言ったの。 びっくり。
 何でもママの病気を治すには、悪霊を倒して、シルバーとか、ゴールドの「カード」を集めないといけないんだって。 でも誰かにバレちゃったら、お金の亡者になっちゃうなんて聞いてないよ~~!
 さあっ、みんな行くよっ!「日本の経済に、ご奉仕するニャン」

 てきとーに第3話ぐらい 「大変っ! お兄ちゃんがロンドンに留学しちゃうっ!」

 ママが入院して3週間、誰も本当の事は教えてくれない。 「落雷にあった」なんて言われても、ママは火傷なんてしてない。 仕事から帰ってすぐに倒れて、唐巣先生やお兄ちゃんを呼んで深刻な話をしてた。 あたしには聞かせてくれなかったけど、先生もお兄ちゃんも真っ青な顔してた。
「令子ちゃ~ん、元気出して~~」
「うん」
 最近は毎日のように冥子が来て、ショウトラって言う式神で、ママを舐めて治そうとしてくれる。 でもそれも効果が無い……
 冥子とは先週、あちこちで爆発事件を起こす悪霊を退治しに行った時に友達になったの。
 犯人は悪霊じゃなくて、この子の式神の暴走だった。 バッドカードを回収してからは暴走してないけど、その時に妖精がアイテムを渡して、冥子は2人目のゴーストスイーパーになった。
「やあ、令子ちゃん、冥子ちゃん」
「お兄ちゃんっ!」
「ど~も~~」
 さっきまで塞ぎ込んでいたのが嘘みたいに気分が良くなる。 あたしの初恋の人、ママの弟子の西条さんが来てくれたっ!
「先生、具合はいかがですか?」
「ええ、ショウトラちゃんのお陰で、かなり良くなったわ」
 ママはまた嘘をついてる。 あたしと冥子がいるから、心配させないように言ってるんだ。
「そうですか、さすが六道のお嬢さんだ、いい式神を持っている」
「はい~~」
 冥子、お兄ちゃんを好きになったりしたら絶交よ(怒)。
「先生、実はこの前のお話を聞いてから、唐巣先生とも相談したんですが、僕はやはりイギリスに留学する事に決めました」
「えっ? うそ……」
(注:少女漫画では、姫ちゃんのリボンでも、ミラクルガールズでも、先輩の留学先はイギリスと決まっている)
「あちらは魔法の研究に関しても日本より優れていますから、先生の治療についても何か掴めると思います、待っていて下さい」
 その時あたしは気付いてしまった。 前からそうじゃないかって思ってたけど、お兄ちゃんはママが好きなんだ… 子供のあたしなんかじゃなくて、大人で、かっこいいママが……
「ねえっ、嘘でしょっ、嘘って言ってっ!」
 イギリスに行く事も、ママが好きだって事も、全部嘘だって言って欲しかった。 あたしだけを見て、いつまでもあたしのお兄ちゃんでいて欲しかった。
「ごめん、令子ちゃん、でも、もう決めた事なんだ。 家の者にも調べさせたんだけど、先生の病気の原因は蜂の毒のような物で、魔力が込められていた。 それを治す方法を見付けたらすぐに帰って来るから、心配しないで」
 お兄ちゃんはもうママしか見ていない、きっとママを助けるためならどんな事でもするだろう。 この病院だって西条家の持ち物で、普通なら考えられないぐらいの治療をしてもらってる。 あたしだって魔力があるから分かるんだよ、お兄ちゃんがどう思ってるかぐらい。
「うそつき……」

 3週間前…
「先生、急な用件と仰いましたが、何があったんですか?」
「人払いはさせて貰ったよ、美智恵君」
、ベスパに刺された美知恵は、最後の力で過去に戻り、アシュタロスを倒すために南極に行ったGS達が全滅し、メフィストの霊体を奪われないように、拘束されていた令子は美知恵自身の手で命を奪った教えた。
 さらに原始風水盤も稼動していて、香港を中心に魔界が出現し、人間達は狩られる側の哀れな生き物としてのみ存在し、メドーサの配下であるユキノジョー、カンクロウなる魔物、そして人類と天界、魔界の時を終わらせる、ベスパ、ルシオラ、パピリオなどの魔族の情報が伝えられたが、その話の中に、ヨコシマなる男の名は一度として出て来なかった。
 以前の歴史では、令子はGS試験を受けなかったのか、横島に抱き付かれても、クールに突き飛ばして一言も交えず消えたのか、殴られたりハイヒールで踏まれないと萌えない変質者とは縁ができず、違う歴史になっていた。

 現在に戻る。
「出発はいつ?」
「早い方がいいと思いましたので、2日後には渡英します。 先生の言っていた歴史を覆す「文珠」も必ず見付けてみせます」
「ええ」
 弱々しくママが答えた。 でも文珠って、妖精のマネーが言ってたアイテムじゃない? どうしてママやお兄ちゃんが?
「ねえ、文珠って?」
「ああ、まだ令子ちゃんには難しかったかな? 帰ったら教えてあげるよ」
 また子供扱いして、あたしだって知ってるんだから、でも言ったらバレちゃう。
「いいの、西条君、この子に一番関わりのある話だから、教えてあげましょう」
「そんなっ、先生…」
(まさか、ご自分の手で令子ちゃんを撃った、なんて言うつもりじゃないでしょうね?)」 
「令子、この世界には色々な可能性があって、色々な未来があるの。 たった一つの出会いで未来は変わって行くのよ」
 そう言いながらママは体を起こし、あたしと冥子の手を取って、一つに合わせた。
「だめよ、ママッ、横になって」
「大丈夫よ、私の知っている世界では、貴方はまだ冥子ちゃんと出会っていなかったはず。 それにこれから会う人達も、もっと先に会っていたり、敵になっていた人もいるわ。 でも今の貴方はそれを変えて行ける力を持っている」
 マズイ、ママって何か知ってる……
「令子、貴方は貴方と対になる、運命の人を探しなさい」
「えっ? それって…」
 お兄ちゃんを見たけど、その目も、ママの目も「違う」って言ってる。
「そんなの知らないっ、あたしはお兄ちゃん以外の人なんて嫌っ」
「貴方達はここにいてはいけないのよ、新しい人と出会って、その出会いを大切にしなさい、そして…ゴフッ、ゴフッ」
「ママッ」
「先生っ! 医者だっ早く来てくれっ」
「ショウトラちゃんっ」
 ペロペロペロペロ……
「はあっ、はあっ、大丈夫よ…」
「ママッ」
「さあ、西条君、あなたもここに居てはいけないのよ、早く…、行きなさい」
「はいっ、先生っ、必ず歴史は変えて見せます、さようなら、令子ちゃんっ」
「いやっ、待ってお兄ちゃんっ」
 頭を下げて泣きながら走って行くお兄ちゃん。
「いやーーーーっ!」

 そこで周りの風景が変わって、お兄ちゃんの前にあいつが…
「ふふっ、レイコちゃん、そんなに嫌なら僕が止めてあげようか?」
「…ピート、どうしてここにっ!」
 こいつはイタリアから来たバンパイア、日本を汚れたマネーで満たそうとしてる奴ら。 他にもドクターカオスって言う錬金術師と、アンドロイドのマリア。 ブラドー伯爵って言う、ピートそっくりのバンパイアの親玉がいるの。
「こいつ、なかなか良いエナジー(笑)を持ってるじゃないか。 今日はこいつで行こうかな?」
「やめてっ!」
「遅いよっ、モンスター融合っ!」
「ぐああああああっ!!」
「お兄ちゃんっ!」
 何てことなのっ! 今度はお兄ちゃんが「エコノミックアニマル」に変身させられちゃった。
「な~んだ、こいつも文珠は持ってないのか。 後は好きにしていいよ、じゃあまたね、愛しのレイコちゃん、チュッ」
 やだやだやだっ! 何てキザな奴なのっ? 投げキッスをしてあいつが異界に消えて行く。 あんな奴にファーストキスを奪われたなんて信じられないっ! あんなの無効なんだからねっ!
「冥子アロ~~~!」
 ザシュ!
「ウオオオオ~~~ン!」
「やめてっ! 冥子っ! お兄ちゃんを攻撃しないでっ!」
「でも~~~」
 ちなみに冥子の武器は弓矢じゃなくて、冥子アローは超音波で、冥子カッターは岩を砕いて、冥子ビームは熱光線なの。 そんなので攻撃したら、お兄ちゃんが死んじゃうっ!

 グダグダな戦闘後… (少女誌なので、パンチラなどの「愛」は無い)
「レイコちゃ~~ん、何とか足止めしたわ~~」
「よ~し! マネー! ロンダリングッ!!」
 これが私に与えられた力。 マネーに汚れた心を洗浄して正常に戻すの、これでお兄ちゃんも助かるの?
「うっ、令子ちゃん、一体何が? え? その格好は?」
「エ? ううん~、何でもないのよ~、ちょっと眠っててね~」
 チュッ、ガゴンッ!
「冥子、お兄ちゃんを動けないようにして。麻痺系がいいわ、一ヶ月ぐらい入院するような式神出して頂戴」
「え~~、西条さんに~、そんなひどいことできない~~」
「ああっ?」
「わかったわ~~、みんな出てきて~~」
 ズドンッ!!
 勝った、被害は大きかったけど、私の勝ちよ。本当のファーストキスもできたし、ふっ、ヘヘッ、あはははははははははははっ!!

 美知恵はすでに意識を失っていたが、その度に魂だけが違う歴史を垣間見ていた。
(夢を…、永い夢を見たわ……、貴方とあの少年が手を取り合って、文珠って言う不思議な力で世界を救うの…、それは誰でもない、私の娘と、将来の息子が起こす奇跡…、そして………)

 ちゃーらっらっらー、次回予告

「ちょっと冥子、大変よっ! お兄ちゃんの乗った飛行機が、山の上で乱気流にあって危ないのっ!」
「え~~、そ~なの~~」
「のんびりしてる場合じゃないのよっ! ごおすとすい~ぱあ出動よっ!」
「うん~~」
「次回、ごおすとすい~ぱあ・みかみ「え~~! 3人目のスイーパーは幽霊?」をお楽しみにっ!」

 続かない…
 
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